幸せな仕事はどこにある/著者:井上大輔

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書籍情報

タイトル

幸せ仕事はどこにある

本当の「やりたいこと」が見つかるハカセのマーケティング講義

発刊 2024年7月11日

ISBN 978-4-492-04758-3

総ページ数 286p

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出版社リンク 東洋経済ストア

著者

井上大輔

ソフトバンク株式会社 コンシューマ事業推進統括 プロダクト本部 新規事業開発統括部 統括部長。

出版

東洋経済新報社

もくじ

  • この本のコンセプト
  • プロローグ
  • 第一講「差別化」
  • 第二講「品質」
  • 第三講「目立つ①」
  • 第四講「目立つ②」
  • 第五講「伝える」
  • 第六講「マーケティングの全体像」
  • 第七講「パーパス」
  • 第八講「心を動かす」
  • 最終講「必要とされる」
  • エピローグ

書籍紹介

 物語を通じてマーケティングの視点から「やりたいこと」を見つける方法を探求するユニークな一冊です。

3人のストーリー

この本は、3人の男女がそれぞれの幸せな仕事を見つけるまでの物語を描いています。各章は「講義」という形を取っており、主人公たちがマーケティングの基本から応用までを学びながら、自分自身の「やりたいこと」を見つけていくプロセスが描かれています。

学びポイント

 最後の講義では、「必要とされる」ことの価値が強調されます。自分が誰かにとって必要な存在になることで、仕事に対する満足感が高まります。

マーケティングの視点から自己理解

 マーケティングはただモノを売るだけのものではなく、自己ブランディングや自己理解にも役立つ。自分の価値を理解し、それを他人に伝えることが重要です。

パーパス(目的)の重要性

 自分の「パーパス」を見つけることで、仕事が単なる義務から楽しみに変わります。パーパスは、個々の価値観と社会的な課題が交差するところに存在します。

心を動かす仕事

 仕事が心を動かすとき、それは単に収入を得る手段から、生活の一部、自己表現の一部となります。この本では、感情を動かすマーケティングのテクニックが、仕事への情熱を引き出す方法として紹介されています。

必要とされる存在になる

 最後の講義では、「必要とされる」ことの価値が強調されます。自分が誰かにとって必要な存在になることで、仕事に対する満足感が高まります。

ライフステージの参考に

 学生や主婦など、人生のどのステージにいる人にもおすすめです。マーケティングという枠を超えた、人生の生き方そのものを示唆する一冊です。興味を持った方はぜひ手に取ってみてください。あなたの「やりたいこと」が見つかるかもしれません。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

5つの品質要素

 PDCAサイクルは日本固有の品質管理手法ですが、国際的には狩野紀昭先生の「Kanoモデル」が品質評価に用いられます。このモデルでは、5つの品質要素のレベルに応じて顧客満足度が変動します。

品質要素Level低Level高
魅力的品質😑😊
一元的品質😔😊
当たり前品質😔😑
無関心品質😑😑
品質😊😔
  • 魅力的品質
    • 例: UVカットガラス。存在しても良いが、無くても満足度は下がらない。
  • 一元的品質
    • 例: 燃費の良さ、運転のしやすさ。直感的にわかりやすい品質要素。低いと不満が生じ、高いと満足度が向上。
  • 当たり前品質
    • 例: 故障しないこと。期待通りの品質であり、特に高評価には繋がらない。
  • 無関心品質
    • 顧客が無関心な品質要素。向上しても評価に影響しない。
  • 逆品質
    • 例: 自動車の排気量。ある程度までは大きい方が良いが、過大になると燃費や環境への影響で評価が下がる。運転制御技術も行き過ぎると逆品質になる。

心理的入手可能性

 カテゴリーで優れたブランドがリーダーになります。「コーラといえばコカ・コーラ」「ハンバーガーといえばマクドナルド」のように、印象的なMのマークに、飲食と結びつきやすい赤色、そして親しみやすい価格によって、大多数の人が頭の中にそのカテゴリーの鉄板を植え付けられれば、そのカテゴリーの勝者となるのです。

 実際に、カテゴリー2位と1位の実力はいい勝負となっています。後発で商品やサービスを磨いても、シェアを逆転することはほとんど不可能です。

 しかし、最初に覚えてもらったカテゴリーと商品のセットでリーダーになれなかったとしても、サブカテゴリーのリーダーになることはできます。日本一高い山は富士山ですが、日本一登山者が多い山は高尾山です。

ハウ・トゥー・セイ

 世の中の人々は、直接顔の見えない誰かが発信するメッセージには基本的に無関心です。1対多の場合には、自分の伝えたいことをそのまま伝える「ストレート・トーク」では通用しません。伝えたいことを伝える前に、「無関心」を「関心」に変える必要があるのです。

 心を動かすのは、歴史上「ハウ・トゥ・セイ」です。リンカーンの奴隷解放宣言から100年経ったことを記念した集会でキング牧師が行った演説「私には夢がある」が、その一例になるでしょう。

 『「全ての人が平等」という理念でアメリカが建国され、100年前に奴隷制は廃止されたはずです。しかし、黒人に対する偏見や差別が根強く残っており、しっかりと法律をつくって対処しなければなりません』このようにストレートに表現しても、歴史の1ページに残ることはなかったでしょう。

 自分の4人の子どもたちや黒人の仲間たちが、肌の色でなく人柄や能力で評価され、白人と手を取り合って暮らせるアメリカの到来を、キング牧師は歌うように描いてみせました。この演説が人々に響き、黒人差別を公に禁止する公民権法が翌年に成立したのです。

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