底知れないインド/著者:広瀬公巳

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書籍情報

タイトル

底知れないインド 「最強国家」の実力を探る

発刊 2024年9月30日

ISBN 978^4^8399-8627-87

総ページ数 255p

書評サイト 東洋経済オンライン読書メーター

出版社リンク マイナビ出版

著者

広瀬公巳

元NHKニューデリー支局長、解説委員。
現在は近畿大学国際学部教授、岐阜女子大学南アジア研究センター特別客員教授。
日本南アジア学会、日印協会会員。
関西日印文化協会副会長。
早稲田大学エクステンションセンター、NHK文化センター講師など各種講演。

出版

マイナビ出版

もくじ

  • はじめに
  • 第1章 21世紀インドの縮図
    • インドの新しい玄関口
    • 地上を走るメトロ
    • ハイウェイで古都へ
    • 国民的スポーツはクリケット
    • インドのビール王
    • キングフィッシャー航空
    • インド経済の発展
    • インド政治の弱点
    • 民主主義のDNA
  • 第2章 イギリスと「歴史力」を比較する
    • インド系のフレディ・マーキュリー
    • イギリスの前首相リシ・スナク
    • インドに接近するイギリス政府
    • 増えるインド系議員
    • イスラム教徒のロンドン市長
    • インドのサッチャー
    • イギリス王室とダイヤモンド
    • ダイヤと児童労働
    • 英国のトラ狩り
    • 映画の中の英印関係史
  • 第3章 アメリカのインド系「リーダーたち」
    • 月面着陸 
    • インド系女性副大統領 
    • 共和党のインド系人材、 ヘイリー 
    • 民主主義サミット 
    • グローバルサウスのリーダー 
    • アップル直営店 
    • 感染症が変えた市場 
    • あふれるインド系人材 
  • 第4章 カナダとは「宗教力」をめぐり対立
    • カナダがなぜ 
    • シク教とは 
    • インドの反発の理由 
    • ヒンドゥー・ナショナリズム 
  • 第5章 中国との「国境の争い」
    • チェンナイ会談 
    • 4年ぶりの死者 
    • ダラムサラにて
    • グローバルサウスへの影響力
  • 第6章 ロシアとの「連帯」
    • ウクライナ危機
    • 二つの社会主義国家
    • アフガニスタン侵攻
    • 孤独な指導者同士
    • 西にも広がる外交
    • 印中口
  • 第7章 日本と「文化力」を比較する
    • 『RRR』
    • 神話世界の魅力
    • 反植民地支配
    • インド仏教を支える日本人
    • 北海道のインド人
    • 「コメ」文化の輸出
    • 日本中でインド熱
    • 日本人にとってのインド
  • おわりに

書籍紹介

 広瀬氏は、長年にわたりジャーナリストとして活動し、特に南アジア地域を専門に取材してきました。その豊富な経験と知識を活かし、インドの底力を多角的に探求します。インドの経済成長の背景にある政策や、IT産業の急速な発展、そして世界最大の民主主義国家としての政治体制など、さまざまな観点からインドの現在と未来を描き出しています。

インドのポテンシャルを知る

 インドの「最強国家」としてのポテンシャルを理解するための必読書です。広瀬氏の視点は、日本人がインドに対して抱く一般的なイメージを超え、インドの真の実力を知るための洞察を提供します。特に、ビジネスパーソンや国際関係に興味を持つ読者にとって、インドという国を新たな視点から見つめ直すきっかけを与えてくれることでしょう。

わかりやすくインドを解説

 広瀬氏の筆致は、複雑な現象を分かりやすく解説する力があり、読者を飽きさせません。インドの歴史や文化、そして現在進行形の社会変革を追う中で、我々がどのようにインドと共存し、協力していくべきかを考えさせられます。この本は、ただの国別解説書ではなく、インドを通じて現代のグローバルな視点を持つためのガイドでもあります。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

あふれるインド系人材

 世界銀行の総裁に初めてインド系アメリカ人のアジェイ・バンガが就任しました。彼はアメリカに移住し、ペプシコで働いた後にマスターカードに入社し、CEOとして非接触型の支払い技術を導入するなど、その功績が認められました。

 世界銀行はアメリカが最大の出資国であるため、アメリカ政府が総裁を指名する慣例があります。中国が世界銀行からの融資を受けつつ、独自の融資を通じて途上国への影響力を拡大しているため、国際政治の安定化のためにお金の流れを管理する必要があります。

 また、グーグルのスンダー・ピチャイCEOやマイクロソフトのサティア・ナデラCEO兼会長のように、アメリカのIT企業のトップや幹部にインド系の人材が多い印象があります。

北海道のインド人

 人口1万1000人あまりの日高浦河町には、サラブレッドの育成を担うインド人を中心に、およそ400人の外国人が暮らしています。外国人の8割がインド人です。この地域は馬産地であり、馬の調教の専門技能を持つインド人を受け入れています。人手不足の牧場に家族連れで移住してくる重要な労働者となっています。

 逆に、日本酒やお菓子、魚介類をインドへ輸出する試みが親善という形で実施されています。ニューデリーでは、北海道産ホタテの魅力をアピールするイベントが開かれました。北海道の美しさを伝え、移住してくれる人材を確保しようという動きです。また、札幌の雪の魅力を伝えた映画がインドで大ヒットしました。

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