※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
まえがき
80代半ばを超えて、人生を振り返ってみると、わかろうわかろうとしながら、結局はわからなかった、という結論に至ります。
人生の意味なんか「わからない」ほうがいいので、わからないと気がすまないというのは、気がすまないだけのことで、それなら気を散らせばいいのです。
今日も日向ぼっこをしていたら、虫が一匹飛んできた。寒い日だったから、なんともうれしかった。今日も元気だ」、虫がいた。それが生きているということで、それ以上になにが必要だというのでしょう。
世界をわかろうとする努力は大切です。でもわかってしまってはいけません。その土俵際が難しいのです。この種のことを考える人にとって、なにかの参考になればありがたいです。
書籍情報
ものがわかるということ
養老孟司
東京大学名誉教授。医学博士。『からだの見方』『バカの壁』などの著書で知られています。
祥伝社
変化する自分を扱えない
UnsplashのPaul Quispeが撮影した写真
お葬式でもマナーがあり共通の了解があります。個性を出して爆笑をとっていたら、迷惑に思う人もいるかもしれません。そういった共通の了解という情報は動きません。
同じように、自分の認識も固定しようとします。変化した自分を、脳はうまく扱えないのです。
苗字が変わっていてもあだ名が変わらなかったり、子どもの運動会に参加して、昔のように走れると思っていたら転んでしまうことがあります。
人の身分を固定しなければ社会で扱えないし、自分のできる範囲を知らなければ世の中で活躍できないのです。現代人は封建的とみなしますが、自己を固定する工夫と見ることもできるのです。
感覚的に捉える
UnsplashのAustin Distelが撮影した写真
現代人は感覚的に捉えることが苦手な人が多いです。都市社会、情報化社会では、社会が感覚を消していく方向に進んでいくからです。
テレビに映る映像を見て、その1つの視点が現実であるかのように錯覚を起こします。現実の人間は視点を共有することはできませんので、全員、違うものをみているのです。テレビに夢中になっていると、そこを忘れてしまうでしょう。
人間関係まで明文化して、細かく決めなくてはいけないと思っています。人間関係も情報化すればいい、結果として、ますます感覚は落ちていきます。その成れの果てがSNSです。
温暖化問題
車のエンジンであれ、冷暖房であれ、毎日のように熱を出しているのですから、都会が熱くなるのは当然です。
日本、アメリカ、中国、インドは石油文明といっても過言ではありません。
温室効果ガスで地球温暖化で何が起こるのはわかりません。ですが、本気で心配をするなら、排出を抑制する方法が一番確実です。こんなにも当たり前なのに、誰も言いません。ようするに、世界の誰も本気ではないのです。
本気で心配するなら、元栓を閉めればよいと思います。
虫の姿が見えない
UnsplashのElena Mozhviloが撮影した写真
コントロールというのは、相手をこちらの脳の中に取り込んでしまうことです。脳のルールで相手を完全に動かせると考えるのがコントロールするといいます。
事前を相手にするときは、そんなことできるはずがありません。虫を追いかけているのも、虫がどこにいて何をしているのか、自分の脳がすべて把握できるわけがないからです。
相手を自分の脳を超えたものとして認め、できるだけ相手のルールを知ろうとすることが、自然と付き合い方となっています。
木々の形も1つとして同じものはないですし、自然は形を変えていくものです。
地震、ゲリラ豪雨、ウイルスなどの危機も予想できませんし、それを完全に予防することや対応することもできません。
感想
サイト管理人
養老先生、ちょっと何言ってるのか分からないことが多いです。
結論に至る過程が、ほとんど比喩的なものになってしまっているので、迷子になった気分になりました。理系脳の方にはオススメできないです。
体の扱いや医学的に結び付けた心も持ちようなどは、スペシャリストなのだと思いますが、世の中を評論するものを書くと偏屈が出てしまっている感じがします。
けれど、心に負担がかからないような「ものの捉え方」というものを意識しながら、この書籍を参考にするとタメになりそうな気がします。
数々の本を書いてきた医学博士の本、新書を読んでいるような独特な世界観も楽しんでみてはいかがでしょうか。
下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。
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