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目次
書籍情報
ウルトラ・ニッチ
_小さく始めろ!ニッチを攻めろ!
発刊 2024年1月30日
ISBN 978-4-478-10315-9
総ページ数 326p
浜田寿人
WAGYUMAFIA JAPAN株式会社代表取締役社長
2014年より和牛の本格輸出を開始。2016年に友人の堀江貴文とともにWAGYUMAFIAを立ち上げ、ワールドツアーを世界100都市にて敢行する。
ダイヤモンド社
- はじめに ── 日本のニッチが世界のメジャーになる
- 第1章 小さく始めよ
- 小さく始めよ、一人でやれ
- 素人発想で考えよ
- とことん調べよ
- 徹底的に人に会いに行け
- 短期の修業に行け
- センターピンを定めろ
- グローバルを狙え、ニッチ世界一を狙え
- 業界慣習にひるむな。誹謗中傷に負けるな
- 圧倒的な情熱がある人を見つけよ
- 日本の価値に気づけ
- あえて投資をお願いせよ
- 第2章 ウルトラ・ニッチにフォーカスする
- 意外なヒントに気づけ
- わかりやすいものをやれ
- 情熱が持てるもの、好きなことをやれ
- 食関連を選べ
- 高級食材をチェックせよ
- クリエイティブ・クラスを狙え
- 海外の目線で編集し直せ
- 日本食と連携せよ
- この仕事の誇りに気づけ
- 第3章 何をポイントに進めていけばいいか?
- タグをはっきりさせよ
- 「好き」を活かせ
- 一番高く売れ、コスパという言葉を忘れろ
- 高い利益率を意識せよ
- 安いことがいいことだ、と考えるな
- 時間にこだわれ
- 暮らし、習慣を見つめ直せ
- 第4章 どんなチームを作ればいいか?
- スペシャリストと組め
- ご縁、偶然を活かせ
- 焦らずに、待つ
- リスクを取れ
- 紹介にこだわれ
- 海外は近場を狙え
- 振り切ったビジネスをやれ
- 売り込むな
- キーパーソンは産地に連れていけ
- 第5章 世界に響くPRの方法
- ネーミングにこだわれ
- スタイルから入れ。見た目を気にせよ
- ブランディングは小さくやるな
- 画像、動画をうまく使え
- タイミングを見極めよ
- 本当の姿を知らしめよ
- 第6章 どう事業を広げていくか?
- 慌てるな
- 原点に立ち戻れ
- 採用にはこだわれ
- 「会社内一人」も意識せよ
- すぐ始めよ
- おわりに ── 誰もやっていない今こそが、まさに最大のチャンス
はじめに
「数ある日本の誇れる食品、食品、サービスを、小さく始めて、とことんニッチを攻めていけば、日本を飛び越えて世界でも十分勝つことができる」ことを伝えたくて、本を書きました。
考え方を変えれば、十分に世界に通用するニッチに出会えることを伝えたいと思います。
人に会いに行け
徹底的に本を読む、映画を観る、YouTubeなどの動画を見る、ある程度の情報はネットに上がっているいい時代です。
一方で、和牛ビジネスを本格化させるにあたり、和牛に関わる人たちに直接会いに行きました。和牛がどんなふうに捉えられているか、どんなメニューになっているか、どんなふうに調理されているか、じかに見たかったのです。
後からわかったことですが、きちんと勉強し、きちんと見聞きしておくからこそ、自分の言葉で和牛についてしゃべれるようになります。
借りてきた言葉ではなくて、独自の世界観やストーリーが出せるかどうかは、学びを深めないといけません。
一番高く売れ
高付加価値商品を扱う時には、なかなか悩ましい問題ですが、「一番高く売る」というシンプルなロジックを作りました。
神戸ビーフは、輸出開始当時は月に30頭しか世界に輸出ができませんでした。一軒のレストランが一頭買うとしたら、世界でわずか30軒しか買うことができません。それだけ希少な和牛なので、価格が高いのは当然でしょう。
買って欲しいとセールスをするだけでは、あまりにもったいないと思います。もっと希少性をアピールするべきなのです。車、マグロ、イチゴですら、希少性に高値がついています。
大事なのは、「どの牛よりもこのお肉は高いんです」と言い続け、その事実を明確に伝え続けることです。
一年で一頭しか生まれないチャンピオン神戸ビーフ、この値段は通常の神戸ビーフの6~8倍の価格で競り落とされます。そのフィレ肉から作られるシャトーブリアンサンドイッチは10人前のみです。
普通の神戸ビーフのシャトーブリアンのサンドイッチは2万3000円です。チャンピオン神戸ビーフだと10万円になっています。食べた人の中には気に入って10万円のカツサンドを10個注文した外国のお客様もいるのです。
売り込まない
YAKINIKUMAFIAを作るとき、堀江貴文さんや鴨頭嘉人さんなどの著名人が集まってくれました。そのときにも基本的な姿勢だけは忘れてはいけません。
「売り込まない」ということです。
売り込まれるほうの立場になってみましょう。売り込まれてうれしいでしょうか。売り込んでくる相手と組みたいでしょうか。売り込む人間とビジネスをしたいでしょうか。
売り込む人間の印象を与えた後で、いい関係が作れることはありません。過度に売り込まないことが大切です。
取り扱う商品の価値は相手のほうがわかっているからこそ成り立ちます。
高級なものを扱うビジネスでは、良さをわかる人にだけ売っているのです。その良さに感動して、他の人を連れてきてくれます。
採用にはこだわれ
トップ生産者が、みんな本当にいい人たちです。
スタッフの採用は、一般公募では難しい面がありました。WAGYUMAFIAは、調理をするスタッフも顧客と話をしてパフォーマンスしなければなりません。実際、ホスピタリティを持って接客できるキッチンスタッフを雇うのは、簡単なことではありませんでした。
ただ、それできにやりがいがピッタリとハマると、楽しくなるようです。人生が変わったと言ってくれる若いスタッフもいます。裏方でずっと肉や魚をさばいていた日々とはまるで違う充実感があるのです。
「誰と仕事をするか」が重要です。
限られた時間の中で自らのポテンシャル領域を最大限にレバレッジできるのは、誰と一緒に働くかにかかっています。信頼できる優秀なチームこそすべてです。