※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
はじめに
「楽観性のバイアス」を見つけたのは、かなり偶然のことです。ショッキングな出来事がいかにしてにとびとの記憶を形成するのかを知ろうとするものでした。
脳がどのように私たちを欺き、事実とは違っていても正確だと思わせているのでしょうか。
将来について考えてもらう実験では、被験者全員が前向きな考えをする傾向にありました。この現象には神経生物学的な根拠がないと説明がつきません。そこで、いままでの研究を中断し、達観性の傾向をもたらす神経メカニズムを突き止めることにしました。
書籍情報
脳は楽観的に考える
第1刷 2013年7月20日
訳者 斎藤隆央
発行者 富澤凡子
発行 柏書房(株)
カバーイラスト 浜野史子
装丁 浜野史子
DTP 一企画
印刷・製本 中央精版印刷(株)
ISBN978-4-7601-4292-7
総ページ数 327p
ターリ・シャーロット
ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジのウェルカム・トラスト・センターの研究員。ニューヨークタイムズなどで、楽観性、記憶、感情の研究に基づいた記事を書いています。
柏書房
タイムトラベル能力
比較的大きな前頭葉を持つ人間は、道具を作り、問題に対しての解決策を見つけ、目標へ到達しやすくするステップを考え、重要なことに自己認識をもつ能力をもたらしました。
未来を見通す力は、生きていくうえで明らかに有利ですが、いつかは死ぬこともわかってしまう知識をつけてしまうのです。老いにより、物忘れが多くなってくる現実を見つめることは、決して楽観的なものとは言えません。この死すべき運命だけの未来を予測していたら、考えることをやめて進化は止まっていたでしょう。
未来を創造する能力は、肯定的なバイアスとともに発達する必要がありました。意識的にタイムトラベルができる脳は、楽観性のバイアスを備えていないと進化の障害となっていたのです。
本当に重要なもの
自分を幸せにしてくれる要素を5つ挙げてみてください。典型的な人なら以下のリストに含まれるでしょう。
●金を稼ぐ
●健康になる
●旅行する時間をつくる
●政情が安定する
自分を幸せにしてくれるものを正確によそくできませんが、私たちはほとんどの人が幸せです。
宝くじが当たっても幸せにはなれないかもしれません。それでも、当たれば一生幸せだと信じて宝くじを買うと、私たちはウキウキします。幸せはすぐそこだと思うことが、以外にも上機嫌を維持する力となるのです。
決断すると好みが変わる
新しい車や靴を買う前には、私たちは文字どおり何時間も店にいて、あれこれ評価し、最後はとくに気に入ったふたつのあいだで迷います。
ところが、購入して店を出ると、すっかり満足しているのです。今ほしいのは、購入したものだと思い込み、この買い物でご機嫌になれると信じて疑いません。
車の購入の契約をするまでは、金銭や車の機能面で悩み、心理的不快感を感じるのです。契約を済ませた後は、心理的緊張が緩和されて、この車は快適、駐車しやすい、環境にやさしい、経済的などと、自分に言い聞かせるのかもしれません。
難しい決断をしようとすると、人は選択肢の長所や短所について、一歩踏み入れて考えるようになります。前にはよく考えていなかったような要素が浮き彫りになり、好みが変わることもあるのです。
予測から行動へ
私たちの期待がたいては未来の現実よりわずかに上という程度に過ぎません。総合的に見れば、このバイアスは役に立ちます。
楽観的な人は長生きし、健康で幸せに暮らし、資産の運用に優れ、成功を収めるのです。
楽観性のバイアスは予測を現実に変えます。まずは主観的な現実から変えるのです。楽観的な人は、みずからのバラ色の予測を実現しやすくするような行為をすると言えます。
もちろん、楽観的であることは落とし穴にはまることもあり、危険であることもあるのです。しかし、楽観性の恩恵をあずかりながら、非現実的なまでの楽観性を防ぐ行為をうながしながら私たちは生きています。
思えばパイロットは生まれながら空間識失調のことを知っているわけでもありません。彼らは、この現象を学び認識してからコックピットに乗り込んでいます。このようなバイアスは注意深く検証した末に伝えるより他ありません。
脳は現実についてゆがんだ見方を提供します。だましているのです。しかし、理由があってそうしています。
感想
サイト管理人
楽観的に考えることは正常である証拠でした。宝くじを買って未来に期待するのも悪いことではありません。
お金をドブに捨てているなどと言って、批判するものでもないようです。ネットでも定期購入できたりと、買う行為や調べる行為に対して時間がかかるということもありません。高額当選する確率がほぼ0%とというだけです。
無理してファミリーカーを買って、何かと便利だと言い訳するのも「アリ」なんです。私みたいに数十万の軽バンで満足して、コスト的に無理しなくて済んでいると自分に言い聞かせるのも「アリ」でしょう。
楽観的に楽しく生きていかないと、人生を謳歌できません。これからも、楽観的に生きていきたいと思います。
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