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目次
書籍情報
SWITCHCRAFT(スイッチクラフト)
切り替える力
素早く変化に気づき、最適に対応するための人生戦略
発刊 2023年11月20日
ISBN 978-4-14-081948-7
総ページ数 349p
エレーヌ・フォックス
認知心理学者・神経科学者。アデレード大学心理学部長
NHK出版
- はじめに_先の読めない世界を生き抜くために
- 第1部 「切り替える力」の基本 なぜ重要なのか
- 変化を受け入れる_行動を変えるために必要な事
- 予測できない状況への対応_はっきりしないことへの不安になれる
- 進化のなかの適応力_脳と身体のコミュニケーション
- レジリエンスと「切り替える力」_立ち直る力を発揮できる人はなにが違うのか
- 第2部 「切り替える力」第1の柱 すばやく柔軟に対応する
- すばやく、しなやかに切り替える_新しい考え方への移行
- 思考の切り替え_柔軟な対応力を鍛える
- 切り替えるための行動_みずから変化を起こす
- 第3部 「切り替える力」第2の柱 自分を知る
- 自分を知ることの大切さ_心と身体の声に耳を傾ける
- 信念と価値観の強み_人生の意味と指針を知る
- 第4部 「切り替える力」第3の柱 感情への気づき
- 自分の感情を理解する_切り替えるための強力なツール
- 感情のコントロール_いまどんな「心」で考えているか
- 第5部 「切り替える力」第4の柱 状況をつかむ
- 直感の驚くべき力_意思決定の案内役
- 曽田の世界への意識_経験が直観力を高める
- おわりに_「切り替える力」の法則
- 謝辞
- 訳者あとがき
- パーソナル・ストーリーの要素の評価法
- 原注
はじめに
- すばやく柔軟に対応する
- 自分を知る
- 感情への気づき
- 状況をつかむ
4本の柱に支えられた「切り替える力」は人生の公開に必要な方位磁石のようなものです。
チームのかじ取りに苦労している、落ち着きのない子どもに手を焼いている、友人と和解したい、ただやる気を出したいなど、どんな目的であってもふさわしい戦略を選べるようになるでしょう。
脳の柔軟な機能
私たちは同時に複数の目標を管理できます。これがうまく機能するのは、脳が身体とコミュニケーションをとっているからで、脳のなかで波のように流れるニューロンは存在せず、各ニューロンはほかの数千ものニューロンからメッセージを受け取っているのです。
私たちがなにか新しいことを学ぶと、特定のニューロン接続が強化されます。その2つのニューロンは結合しているわけではなく、役割を果たすために同時に活性化しているだけです。使われなければ、活性化されなくなるため「回路」自体が消滅します。
こうした神経回路が変化する環境に応じて出現したり、異動したりするので、脳波どんなシナリオに対しても柔軟に対応できるようになります。
身体のシグナルを読み取る
マインドフルネスの瞑想の一種として知られている「ボディスキャン」は、シンプルです。
- リラックスする
- 深呼吸する
- 足に注意を向ける
- 身体全体へと意識を動かしていく
体に対する意識を高めるうえでも、ストレスを撃退するうえでも効果があります。
「切り替える力」の自分を知る能力が高まるはずです。
「どうして」ではなく「どうすれば」
「どうして、悪い事ばかりが起きるのだろう」と、考えるほど不幸になります。
頭のなかでネガティブな言葉に耳を傾けていると、思考の悪循環から抜け出せなくなるのです。
「どうして」という思考回路におちたら、「どうすれば」「なにをすれば」などに変えてみましょう。前向きに対処できるようになります。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ人はよく、どうしてどうしてと繰り返し考えてその思考に留まっています。「どうすれば」と考えて思考のループから抜け出せれば全身できるようになるはずです。
経験が直観力を高める
ラジオの構造について、本を読めばある程度の知識は得られますが、メカニズムを理解するには実際にラジオを分解して部品を自分の手で組み立ててみるほうが良いのです。
手を動かして覚えると、ほかの分野でもその知識を活用することができます。「もっと外に出る」重要性はそこにあるのです。
私たちはだれもが経験を重ねて、有益な知識を蓄えておく必要があります。そのためには、日々の生活で注意を払い、良いことも悪いことも経験する努力が欠かせません。居心地のいい場所から出て新たな経験をしたり、異なる意見をもつ人と議論したりすることです。