※ 毎朝、5分ほどで読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
はじめに
子育てをしていると、たくさんの悩みの壁にぶつかります。とくに「勉強」がちらつくと、お父さんお母さんの悩みはより複雑になっているようです。
SAPIX小学部という中学受験進学塾を取材した、その第一線で子どもたちと向き合う講師の声をお届けします。
SAPIX小学部とは、首都圏難関中学で数多くの合格者数を誇る塾です。受験勉強だけでなく、ここでの経験を一生の財産にしてほしいという思いで教育にあたっています。
この本には中学受験をいかに突破するかについては書きません。学びの本質について記述します。勉強に興味をもつには?学びが好きになるには?どんな習慣が必要か?といった内容です。
子どもに楽しんでもらうには、親御さんが学びを楽しみ、新しい日々を送ることも必要です。ぜひ実践してみて下さい。
書籍情報
10万人以上を指導した中学受験塾
SAPIXだから知っている頭のいい子が家でやっていること
第1刷 2023年2月17日
編者 小石亜季
発行者 谷口奈緒美
イラストレーター 加納徳博
ブックデザイン 新井大輔 八木麻祐子(装幀新井)
DTP (株)T&K
校正 文字工房燦光
印刷 シナノ印刷(株)
ISBN978-47993-2933-7
総ページ数 285p
佐藤智
両親共に教員という過程に育ち、教育の道を目指します。ベネッセコーポレーション教育研究開発センターで教育情報誌の作成に行っていました。その後、独立し、ライティングや編集業務を担う株式会社レゾンクリエイトを設立しています。
ディスカヴァー・トゥエンティワン
学び続ける力、3選
UnsplashのUnseen Studioが撮影した写真
これからの時代に必要な力
●好奇心…「知りたい、わかりたい」
●考える…「本当にそうだろうか?」
●表現力…自分を表現する力
子どもが持っている好奇心を潰さないことが必要です。「これなに?」と聞かれたときに、5分だけでも時間をつくって、会話のキャッチボールをしましょう。
明確な答えを示してあげる必要はありません。「調べてみようか?」「わかったら、お母さんにも教えて」といった返事でもよいのです。とにかく耳を傾けましょう。
何かを疑問に思って聞いてくる生徒は伸びるとSAPIXの広報企画部の方が応えてくれました。好奇心をもって、批判的に考える力を養うためにも、子どもと一緒に疑問に向き合っていく姿勢が必要です。
子どもに「なんで?」を聞く習慣をつけるのも、子どもが学び続けるための土壌を耕していきます。夕飯のおかずで「お肉美味しかった」と回答したら、「なんで?」と聞き返してみましょう。
国語ができる子になる習慣
UnsplashのHatice Yardımが撮影した写真
子供の読書量を増やすには?
- 子どもに読ませたい本を買ってくる
- 親が読書している姿をみせる
子どもは親の姿をみて育ちますから、「読書をさせたい」と思ったら、まず親が本を読む事が大切です。
必ずしも難しい本を読む必要はありません。子どもが、本を身近に感じて「楽しいもの」と思えばよいのです。
読み聞かせも効果的です。自然と本に向き合うようになっていきます。
作文が苦手な子には?
- 思ったまま書くように伝える
- 「どんなことを書くか、まずは話を聞かせて」と伝える
子どもが一生懸命インタビューに答えていくのに対して、「そのとき、どう思ったの?」などの相づちを打つことで、頭が整理されて内容が膨らんでいきます。
自分で文章にするのが苦手な子であれば、話を聞きながら文章にするのを少しサポートしてあげて下さい。
国語が得意な子へは?
- ほかの強化の勉強をすすめる
- 大人と同じレベルの本をすすめる
国語の学びをやめると、他の強化の伸びが止まる可能性があります。国語は全教科の基盤となる教科です。
継続的にいろいろな文章や知識に触れさせてあげましょう。
国語が得意で読書などが好きな子には、基本的には余計なことをしないほうがよいのです。
算数でつく力
Image by Gerd Altmann from Pixabay
算数でつく能力
- トライ・アンド・エラーをする力
- 条件を整理して段取りを考える力
算数の問題を解くのに必要なのは、道筋を立てる力です。
社会にできると、自分で計画を立てて実行するようになります。
「限られた時間で何ができるか」「予算を使って、どこまでのサービスをつくれるか」、大人であれば無意識に考えていることです。
算数を得意にするには?
- 算数の問題は、間違えないように丁寧に解くように伝える
- 算数の問題は、ゲーム感覚で解き、間違えてもOKと伝える
不正解が怖い子は、算数が伸びにくい傾向にあります。
失敗を恐れずに、もう1度やってみようと思える子は算数が得意になれることが多いのです。
算数をゲームだと思ってもらえれば、分数や公式なども「こういうルールなんだな」と客観的にとらえられ、すんなりと取り掛かることができます。
理科に興味を持たせる
理科が楽しめるようになる習慣
- 親子で楽しみながら散歩をする
- 保護者が興味のあるミュージアムに行く
- 子どもが興味なくても本や図鑑を置いておく
- 子どもと一緒に料理を楽しむ
- 理科に今日もをもたせる体験ででた子どもの疑問を褒める
理科に触れる環境をいつでも作っておくこと、親が一緒になって楽しむこと、子どもの気づきを褒めることです。
やってしまいがちなのは、親が興味を持てないミュージアムなどに連れていってしまうことです。理科がつまらないと認識してしまったら、逆効果です。
あとがき
「これをやってみよう」というアイデアに会えたでしょうか。
本書では、子どもの好奇心や興味関心、探求心を大切にしていく重要性を繰り返しお伝えしてきました。
子どもの歩む道を、親が全て整備してあげることはできません。予想ができない大きな社会変化が起こることもあるのです。
新しいことへの関心をもって学び続ける力は、どんな環境にあっても、生きるために必要になってきます。
大人に求められていることは、個性あふれた花が咲くように環境整備を行うことではないでしょうか。
感想
サイト管理人
自分の子どもに傾聴するの難しそうです。これを習慣化できたら、かなり意識高いと思います。けれど、学校の成績が良い子の親は、この本に書かれていることを実践しているのも事実でしょう。
子どもにとって良い家庭環境を知っておくのは、悪いことではないですし、頭に入れておけば、時間がある時に子どもと向き合えると思います。
子どもは「なんでそうなるのか?」という柔軟な発想をします。それが面白くもあるのですが、大人にとってはツッコミたくなる行動です。それを否定せずに、考えさせるような言葉を選ばなければなりません。あらかじめ、ノウハウなどで知っていなければ、対応は難しいと思います。
とはいえ、子どもは親のいないところでも育ちますし、参考程度に読んでみてはいかがでしょうか。
下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。
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