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目次
書籍情報
沖縄ルール
知っておくとビジネスも人間関係もうまくいく!
伊波貢
沖縄出身コンサルタント
ブルームーンパートナーズ株式会社代表取締役CEO
コスモ証券研究所、沖縄海邦銀行を経て独立。地域経済・産業活動のコメンテーターとして新聞、テレビ、ラジオなどにも出演。
あさ出版
- はじめに
- 沖縄人との正しい付き合い方
- 2沖縄食堂型マーケティングのススメ
- 沖縄と本土ブランド使い分けのススメ
- ウチナーンチュの恩義と合理思考
- 3時ぐらいという「テーゲー」思考のススメ
- なぜマーガリンをバターと呼んでも平気なのか
- 肩書より実力主義文化と建前よりも本音主義文化
- 並ぶのが少し苦手な沖縄人の相互調整力
- たくさんの人から出身地を聞かれるのはなぜ?
- あえてアバウトに頼むのが沖縄流
- スモールビジネスが得意な県民性
- 移住して30年経ってもネイチャーはナイチャー
- 「よそ者」が沖縄のビジネスを変える
- 所得や人口だけでは見誤る、沖縄のマーケットサイズ
- 沖縄三大”無責任”用語に隠された県民性
- 昇給・昇格が退職の引き金になる⁉
- 仕事・イベントの連絡は3回に分けて
- 言葉の定義やルールにこだわりすぎない
- 社員への褒賞も、取引先接待もキーワードは家族
- テーゲー70点で進めるのがいい
- クラクションを鳴らさないのはなぜ?
- 沖縄人に通じないマーケティングのプロ理論
- 沖縄から世界が変わっていった
- 幸福度全国ランキングでトップの沖縄
- 酒の席での途中退席は適当に
- 営業するのは本当に仲良くなってから
- とりあえず、シージャは敬う
- アポイントメントは誰かの紹介が必要
- ルール変化に柔軟に対応する沖縄人
- 就職先は親や親戚も安心できるところに
- 日本人という前に沖縄人のアイデンティティ
- 世界に広がり、定着するウチナーンチュたち
- 「ニュー琉僑」、ウチナーンチュの海外展開も第3世代へ
- あとがき
書籍紹介
沖縄は、まさに「日本語が通じる外国」のようなところ。言葉やマナー、時間感覚などが本土とは微妙に異なるんです。この本は、そうした違いを理解することで、沖縄人とのコミュニケーションがどれだけ深く、そして効果的になるかを教えてくれます。
沖縄ルール
なぜ沖縄では「15時ぐらい」が本当は15時40分くらいになるのか、という時間感覚について解説されています。これを知るだけで、約束の時間に対するイライラが減るかもしれません。
本土出身者にとっては、沖縄の人々との付き合い方が特別な体験になることも多いです。恩義や相互調整力など、沖縄の人々が大切にする価値観を紹介しています。
家族的な雰囲気の中でビジネスをするなら、沖縄の食堂から学ぶべき点がたくさんあります。お客さんがリラックスして過ごせる空間作りなど、具体的なマーケティング手法も紹介されています。
沖縄と本土のブランドの使い分け方や、ウチナーンチュ(沖縄県民)の実力主義文化、そして本音主義文化など、ビジネスに直結する考え方が盛りだくさんです。
ビジネスとして
この本は、沖縄に進出したい企業や、沖縄での生活を楽しみたい人たちにとっては必読です。ビジネスだけでなく、日常生活でも沖縄のルールを知ることで、人間関係が格段に良くなります。
ビジネスや人間関係に悩んでいる人は、ぜひこの本を手に取ってみてください。沖縄のリラックスした時間感覚や、人々の温かさを学べば、きっとストレスも減るはずです。自分の生活や仕事にどう取り入れるか、それは読者一人ひとりが楽しみながら考えるべきポイントです。
「沖縄時間」に合わせることで、もっと柔軟で豊かな人間関係を築けるようになれるでしょう。皆さんもぜひ、沖縄の魅力と知恵を感じてください。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
スモールビジネスが得意な県民性
あえて大きくせず、自分の得意なことを活かして、小回りの利く稼ぎ方をするといったことがスモールビジネスに当てはまります。自分たちの幸せに十分な収入が得られれば、それでいいという考え方です。
沖縄人の県民性にあったスタイルだといえます。石垣島ラー油で知られる「ペンギン食堂」は、大量発注には応じず、生産量をある程度絞っています。「儲けることよりも、年に1回社員旅行できれば幸せ」という経営基準があるからです。
琉球プリンで知られる「レーベン・レブ」は、生産委託の声が絶えなかったが、従業員増員や工場拡大を行いませんでした。企業規模を拡大すると仕事が多様化するので嫌だったと言います。商品開発好きな社長が、厨房に立つ時間をつくりにくくなるのが耐えられないそうです。
「心が満足」する状態をあらかじめ設定することで、ブレないローカルサイズの成功定義の設定が大事な場合もあります。
沖縄のマーケットサイズ
2023年9月現在、沖縄県の推計人口は147万人です。それに加えて、米軍人4.5万人と観光客10万人、沖縄に駐在する2拠点居住者を含めると、だいたい170万人規模に膨れ上がります。
しかも、沖縄の県民所得は全国最低水準にも関わらず、消費性向が高い県民性があります。購買力が非常に高いためか、ファストフードのようなチェーン店はほぼ全て沖縄に出店しています。
消費をしているにも関わらず、あまり生活に困った様子が見られません。沖縄には「ゆいまーる」という助け合いの精神があります。「お互い様」という意味です。売れない野菜や余った果物、料理などが玄関先に置かれているため、生活必需品に困らないという側面があります。
クラクションを鳴らせない
青になって2秒くらいたつと「ブー」と攻撃的すぎるクラクションが鳴り響くことがあります。沖縄ではそういう車はありません。
同じ出身地や出身高校といった仲間意識が非常に強く、離島になればさらに強いです。伊江島のように信号が1か所しかないような場所であれば、ほとんどが知りあいとなっています。
「前の車を運転している人が知りあいかもしれない」と思うと、攻撃的なクラクションはならせないでしょう。
また、沖縄の人は「テーゲー」という物事を突き詰めず、ほどほどの加減で進めることが日常となっていま す。3時くらいに集合と約束すれば、4時に集まったとしても問題がないのです。