※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
目次
書籍情報
競争しないから儲かる!
ニッチな新規事業の教科書
小さな井戸の金のカエルになる方法
熊谷亮二
経営コンサルタント
株式会社オービット代表取締役
経営士、環境経営士、日本経営士会会員
取扱いメーカーが倒産したことにより、設立させた事業が危機に立たされ、それ以来オンリーワン事業を設立するようになった。「競争が起きない事業を作るにはどうしたらいいか」を考えて、ニッチな新規事業ばかりを展開している。
すばる舎
- はじめに
- 第1章 小さな井戸の金のカエルを目指す
- 金のカエルとは
- ニッチとは何か
- 2年待ちでも買おうと即決した理由
- 遺伝子変異で事業を再生しよう
- レッドオーシャンからブルーオーシャンへ
- アイデアがあれば技術がなくても金のカエルになれる
- 行動を起こさなければアイデアは形にならない
- 金のカエルは周囲が勝手に宣伝してくれる
- 未知の世界に飛び込む勇気を持つ
- 目標ありきではなく、自分の資源ありきで考える
- 勝率3割でも会社は儲かる
- 損失の許容範囲を決めておく
- 失敗をプラスに変える方法
- 業績が良いときこそ危機感を持つ
- 多角化経営が危機を救う
- 第2章 金のカエルになるアイデア習慣術
- アイデアはどこにでもある。キャッチできていないだけ
- 習慣1 常に課題について考え続ける
- 習慣 2 疑問や驚きの理由を真剣に考える
- 習慣 3 多くの体験をする
- 習慣 4 何にでも疑問を持ってその場で聞いてみよう
- 習慣 5 なぜここに?何のために?と考える
- 習慣 6 なぜ安い?と考える
- 習慣 7 色や形にも疑問を持つ
- 習慣 8 常識や慣習、ルールを疑ってみる
- ルールを疑ったから生まれた新ビジネス
- 人の流れと逆方向に歩いてみる
- 異業種の人からアイデアをもらう
- あなたの周りでアイデアマンを探す
- 避けたい人と自分を変えてくれる人
- アイデアは移動や雑音の中で生まれる
- 第3章 金のカエルのマインドセット
- 「絶対やり遂げる」という強い意志を持つ
- 「自分は運が良い」と思い込む
- 頼まれごとには120%で応える
- 頼まれたらNOと言わない
- 困りごとを聞き挑戦してみる
- 新聞やネットの情報に惑わされない
- 3か月に一度は一流品や名画を見て美意識を養う
- 経営者はセンスが大事
- 「頭のいい人」より「コミュ力がある人」
- 旅は1人で出かけよう
- 展示会を効率良く活用しよう
- 海外の展示会はこう活用しよう
- 第4章 金のカエルになるビジネスのコツ
- 売れるアイデアを量産するコツ
- 勝つための最強の戦略は「戦わない」こと
- 利益3割以下ならやらない
- 「細かいサービス」で大手に勝つ
- 非常識な商品で勝つ
- あり得ない企画はこうして実現した
- 受け入れられないアイデアのほうが大化けする 革新的過ぎる商品は失敗する
- 価格競争には絶対入ってはいけない
- 斜陽産業には絶対入ってはいけない
- 第5章 1億円稼ぐ金のカエルになる方法
- コストをできるだけ安くする
- 今ある商品に工夫を加えて差別化する
- 「社会の変化」はニッチビジネスのチャンス
- 高い参入障壁ほど打開できると収益性が高い
- 「優秀な人材」ありきでニッチ商品を考える
- 自社の強みを再評価する
- 日本にないものを探し出す
- 相手にするなら上場会社・高所得者
- 「あるもの×あるもの」でニッチ商品になる
- 異なる業界から商品を転用する
- ビジネスフローを変えるだけでニッチなビジネスになる
- 最初から得意先を意識して商品を考える
- お客さんのクレーム・要望はヒントの宝庫
- 商品販売に情熱があれば「買わない理由」も聞き出せる
- 「不便だな」「こんなのあればいいな」を突き詰める
- 第6章 アイデアを具現化する秘訣
- エジソンはアイデアを具現化する努力家
- 情熱の強さが事業の成否を決める
- 闘争心を持ち続ける
- 屈辱は闘争心に変える
- 良き相談者を選ぶ
- イノベーションの敵は身内にいる
- 大人数でアイデアを出すポイント
- 説明能力を高める
- チームを組んで完成させる
- ネーミングにはこだわりを持つ
- 商標登録で箔をつける
- 特許が取れるかを考え、作り込む
- アイデアをまねされない方法
- 海外メーカーと付き合うコツ
- アイデアは3つのチームで考える
- 若い人とベテランが組むと最強のタッグになる
- 参入障壁を高くする
- 顧客に与える価値は何か
- 海外品はデータを鵜呑みにしない
- ニーズ・シーズ・現実性・収益性を考える
- 現実性・収益性を検討する
- 原材料費を先に決める
- イメージが異なったら無理に商品化しない
- その商品を使っている自分をイメージできるか
- 作り過ぎるよりは、在庫切れで待たせるくらいがちょうど良い
- 第7章 市場を広げる営業術
- 最初から大手を狙う
- 大手との取引には3年かける覚悟で
- 大手との取引実績はPRになる
- 安易に下請けで妥協しない
- 大企業にふさわしい会社、人物でいる
- 環境活動・社会貢献もPRする
- 見た目にこだわる
- 情報は命。情報通になろう
- アフターフォローで差をつける
- 第8章 金のカエルだからこそできること
- 社員がワクワクして士気が高まる
- 優秀な人材が集まる
- 仲間や協力者が集まってくる
- 大企業とも対等に付き合える
- 優位に交渉ができる
- 多くの会社が欲しがる会社になる
- 経営者は長くやるものではない
- おわりに
書籍紹介
ビジネスの世界では、競争が激化する中で生き残るための戦略が求められています。特に小さな会社や中小企業にとって、競争相手が少ない市場、つまりニッチな市場を見つけることは非常に重要です。この本は、まさにそのニッチな市場での成功を目指す人々に向けた一冊です。
市場が小さくても
ニッチなビジネスを「小さな井戸の金のカエル」に例えています。この比喩は、市場が小さくても独自性を持ち、高い利益を上げることができるビジネスの可能性を示しています。競合が参入しにくい領域で事業を展開することで、企業価値を高め、厳しい競争から逃れる方法を解説しています。
具体的な運営、営業戦略の指導
アイデアの創出からマインドセットの構築、ビジネスの具体的な運営方法、そして市場拡大のための営業戦略まで、40年以上のビジネス経験を持つ熊谷さんが懇切丁寧に指導します。特に、他の企業との競争を避けるためのポイントや、ニッチな市場での成功事例など、読者が自身のビジネスを「金のカエル」に変えるための知識が満載です。みなさんの会社が直面する現状の打開策が見つかることでしょう。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
人の流れと逆方向に歩いてみる
人と同じことをしていても、常識的な発想しか生まれません。
通勤時の駅周辺は、一方方向に人が流れていくものです。このとき、人の流れとは逆の方向に歩いてみましょう。普通は人の背中しか見えませんが、逆方向に進むことによって人の正面を見ることができます。
世の中の多くは、国や大手企業に都合の良いルールで回っていて、消費者が損をすることも多いです。それを疑問に感じることなく受け入れているでしょう。
当たり前と思っていた常識を一度疑ってみると、ニッチなビジネスのタネが見つかるかもしれません。
売れるアイデアのコツ
お金があるところから
個人でも法人でもお金のあるところからいただくことを考えるべきです。ターゲットを決めて、ほかの100人が振り向かなくても、お金を持っている10人にささる商品を考えましょう。
利益3割以下ならやらない
商品の試験を国内ですることにより、競合他社との差別化を図るなどをして、「少しでも高く売る」ためにできることがあるでしょう。それでも、利益が2割3割しかないのなら最初からやらないほうがましです。
非常識な商品
「苦いアイスクリーム」などの、甘いはずなのにとバカに思うかもしれませんが、このくらいの尖った発想はしてほしいです。お客様が望んでいるものは、驚きとワクワク感となっています。一般的なものは大手の緑のカエルにまかせて、自分は金のカエルをめざしましょう。
斜陽産業には手を出さない
残り物福がないといは言いませんが、苦労が報われないことがほとんどです。また、斜陽産業の人たちは愚痴や溜息が多いのが特徴です。あまり仲間にしないでおきましょう。
良き相談者を選ぶ
アイデアを出すと、いつもネガティブな意見を言うひとがいます。自分からアイデアを出すことはありません。「否定すること」が趣味の人です。
そういう人に、初期段階で相談してもアイデアがつぶされます。「前例がない」と言う人にも、相談する必要がありません。新しいことに前例などないでしょう。