※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
賢い人はスピーディな思考に秀でていながら、見極めるためにあえて遅く考えています。
フォーカスを定めて、遅く考えること、意識的にゆっくり考えることを「遅考」と呼び、それを使いこなす方法「遅考術」の紹介です。
目次
書籍情報
タイトル
遅考術
じっくりトコトン考え抜くための「10のレッスン」
著者
植原亮
哲学博士。関西大学総合情報学部教授。
専門は科学哲学です。それを応用した教育実践にも力をいれています。
出版
ダイヤモンド社
思い出しやすいことにはワナがある
利用可能バイアス
記憶から呼び出すのが容易なものの方が、そうでないものに比べて実際に起こる可能性が高く、発生件数が大きいと捉えてしまうことです。
すぐに利用できるものが真理である保証はありません。
自分自身についてのことや、自分が経験したことに関しては、本人はどうしても利用可能性が高くなって、バイアスが発生しやすくなります。
また、他人の評価にも関わってくるのが、利用可能性バイアスの恐ろしいところです。
どうしても、思い出しやすいことほど、貢献が大きいと感じてしまいます。
おかしな主張を見破る
詭弁
自分の意見を承認させたり、相手を論破したりすることなどを目的として、あたかも正しいかのように見せかけた議論のことです。
意味が複数ある言葉や通常とは異なる意味の用法には注意が必要です。「記録は残っていない」などの曖昧な言葉が代表的でしょう。
こういった言い訳をしておけば、後から証拠になりそうなものがでてきたときに、「記録は残っていないことになっている」と意味を転換して、茶を濁すことができるのです。
サンプルは十分に用意しよう
サンプルの偏り
サンプルがランダムに選ばれていない、サンプルのサイズが小さい、数が少ないときは、注意が必要です。
一万人以上の母集団について知りたいなら、約400名以上のサンプル数を調べれば足りるということです。
電話や聞き込み調査などで、100人聞いたアンケートなどは、圧倒的にサンプル数が足りません。テレビや広告などに乗っている商品の効果結果なども、個人差がありますと一言添えて、偏りのある結果を表示している場合があります。
思考の「品質保証」
ポイント
●思考にエラーが発生しやすい場面を把握しておく
●思考をうまく先へと進めて、妥当な仮説を立てる
直感だけを頼りにする危うさを自覚し、エラーが発生するテンプレートと把握して、物事を考えましょう。
陰謀論などの主張、疑似科学などの思考に偏ってしまっても、間違いを見つけて直していけばよいと思います。
遅く考えることは、思考の品質保証ができるようになることでもあるのです。
感想
サイト管理人
色々な情報が手軽に入手できる世の中で、気をつけなければならない情報のパターンを学びました。
怪しいケースを学ぶことで、情報を精査するときに助けになるのではないでしょうか。