※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
はじめに
親に初めて小遣いをもらった時から、お金との付き合いは生涯にわたり続きます。幸せな人生を歩むにはお金との上手な付き合いが欠かせません。
仕事や生活、収入などの面で以前より再起を見通しづらくなっている今はなおさらでしょう。
ほとんどの人にとって、お金の使い方や貯め方など、お金との付き合い方を体系的に学ぶ機会はなかなか得られないものでした。
とりわけ大切なのは、お金についての基本的な常識や、節約や運用を行ううえでの実践的な知識にほかなりません。
1話完結のミステリーには毎回、お金のことで悩んだり迷ったりしている等身大の人物が登場します。彼らの身になって、お金との付き合いの難しさや解決法など「勘所」を体験してください。
書籍情報
知っておきたいお金の常識
第1刷 2021年3月18日
発行者 角川春樹
発行 (株)角川春樹事務所
装幀 鈴木大輔(ソウルデザイン)
イラスト 早川世詩男
DTP 中村文(tt-office)
印刷・製本 中央精版印刷(株)
ISBN 978-4-7584-1371-8
総ページ数 322p
渋谷和宏
作家、経済ジャーナリスト、大正大学表現学部客員教授。
角川春樹事務所
7%ルール
Image by Wilfried Pohnke from Pixabay
恵美子さんが不思議な話があるともちかけてきました。
「先月、律夫さんが先月購入した緒方白鷗の富士山絵が突然消えてしまったの」
「消えてなくなった日、家に出入りしていたのは、息子の栄一(36)だけだったわ」
律夫は言う。
「栄一が帰ってから30分ほどして私が和室に入ったら、絵が無くなっていたんだ。犯人は栄一だよ」
「むかしから見え張りの浪費家で、部不相応なスーツやグルメに給料を使ってしまう始末、あれほど『7%ルールを守れ』といっていたのに、一度として聞く耳を持たなかった」
…
7%ルール
収入のうち、税金を抜いた7%を少なくとも残しておく、無理をしない貯金のコツのことです。月々払っている支出を見直してみたりすることで、毎月7%のお金を着実に貯めることができるであろうというルールになっています。
リスクの少ない積立投資
「叔父にそんな余裕はないはずですが、留学費用を出してくれると言ったのです」
「経営していた印刷会社を数年前に畳み、以来、パートに仕事をしています。いつだったか『もう少し生活に余裕があるといいだけど』と母にぼやいていました」
「留学費の500万円をどうやって捻出したのか、心配しているんです。前にマスク姿であるお宅の周りをキョロキョロしてるのを見かけました。
…
「ボランティアとして高齢者の見守りをしていたのを、空き巣だと勘違いさせてしまったようです。申し訳ありません」
「資金は積立投資で得たお金です。月々3万円を積立てて11年と数か月で貯まりました」
「妻と2人だけで、妻もパートの仕事をしているので、贅沢をしなければ十分暮らせていけます」
…
積立投信
積立型の投資信託は、毎月一定額で投資信託の金融商品を購入するプランのことです。あまり投資のことを考えなくても、定期投資と分散投資を可能にします。基本的に長期的な視点で投資を行うので、日々の値動きが気にならないのが特徴です。
キャッシュレスが当たり前
「実はうちの主人がキャッシュレス決済を店に入れたいと言い出したの」
「うちの主人はずっと『手で触れられるモノ以外は信じられない』といっていたの。スマホ決済やカード決済では、お札や硬貨の受け渡しがないでしょう?『だから信じられない』と主人は言っていたの」
「それと純次くんに急に強くあたるようになったのと関係があるんじゃないかしら、会計がスムーズになれば、主人が厨房にいられる時間が増えてキッチンスタッフは今ほど要らなくなるの」
…
純次は実は『みやびホテル』からパティシエとして働いてみないかと誘われていたようです。
「僕はみなびホテルには行きたくありません。ここで働きたいんです!」
「せっかくのチャンスだ。お前がここにいても学べることはもうほとんど無いんだ!みやびホテルの方が学べることははるかに多い!」
言葉を失い主人を見つめる純次に薫子が言う。
「キャッシュレス決済を店に入れたいと言い出したのを知っているわよね。主人はね、本当はキャッシュレス決済がきちんとできるのか内心ドキドキなのよ」
買い物はキャッシュレス決済が当たり前、そんな時代が数年以内にやってきそうです。
感想
サイト管理人
1話完結のショートストーリーで、お話を楽しみながらお金の知識を学べます。
人情と結びつけてお金の話が語られるので、記憶に残りやすく読みやすいのではないでしょうか。
どうしても、今楽な方向に動きがちです。お金の使い道について深く検討するのをやめて、投資についても怖いという言葉で片付けて、少し先のことのために資金運用を考えもしないでしょう。
だからこそ、甘い言葉に騙される人はいるし、投資しないポリシーみたいなものを話す人の言葉を信じてしまいます。
この本であれば、小説を読んでいるかのようにお金を学べます。
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