※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
目次
書籍情報
島図鑑
歴史と文化でたどる日本の有人島

加藤庸二
フォトグラファー。
島のスペシャリスト。
1971年に潜水を習得し、慶良間諸島などで水中撮影をおこなう。
日本文芸社
- はじめに
- 島の歩き方
- 目次
- 本書の見方
- 南西諸島
- 与那国島(沖縄県)
- 波照間島(沖縄県)
- 西表島(沖縄県)
- 嘉弥真島 (沖縄県)
- 由布島(沖縄県)
- 小浜島(沖縄県)
- 鳩間島(沖縄県)
- 新城島(沖縄県)
- 黒島(沖縄県)
- 竹富島 (沖縄県)
- 石垣島(沖縄県)
- 宮古島(沖縄県)
- 多良間島(沖縄県)
- 水納島(沖縄県多良間村)
- 下地島(沖縄県)
- 池間島(沖縄県)
- 来間島(沖縄県)
- 大神島(沖縄県)
- 伊良部島(沖縄県)
- 久米島 (沖縄県)
- オーハ島(沖縄県)
- 粟国島(沖縄県)
- 奥武島(沖縄県久米島町)
- 渡名喜島 (沖縄県)
- 座間味島(沖縄県)
- 阿嘉島(沖縄県)
- 慶留間島(沖縄県)
- 渡嘉敷島(沖縄県)
- 南大東島(沖縄県)
- 北大東島 (沖縄県)
- 瀬長島 (沖縄県)
- 奥武島(沖縄県南城市)
- 津堅島(沖縄県)
- 久高島 (沖縄県)
- 浜比嘉島 (沖縄県)
- 伊計島(沖縄県)
- 平安座島 (沖縄県)
- 宮城島(沖縄県うるま市)
- 伊江島(沖縄県)
- 水納島(沖縄県本部町)
- 瀬底島 (沖縄県)
- 古宇利島(沖縄県)
- 屋我地島 (沖縄県)
- 宮城島(沖縄県大宜味村)
- 野甫島 (沖縄県)
- 伊平屋島 (沖縄県)
- 伊是名島(沖縄県)
- 与論島 (鹿児島県)
- 沖永良部島 (鹿児島県)
- 徳之島 (鹿児島県)
- 与路島 (鹿児島県)
- 請島 (鹿児島県)
- 加計呂麻島(鹿児島県)
- 奄美大島 (鹿児島県)
- 喜界島 (鹿児島県)
- 宝島 (鹿児島県)
- 小宝島 (鹿児島県)
- 諏訪之瀬島 (鹿児島県)
- 平島(鹿児島県)
- 悪石島 (鹿児島県)
- 中之島(鹿児島県)
- 口之島 (鹿児島県)
- 竹島 (鹿児島県)
- 黒島 (鹿児島県)
- 硫黄島 (鹿児島県)
- 口永良部島 (鹿児島県)
- 屋久島 (鹿児島県)
- 種子島 (鹿児島県)
- 九州
- 下甑島 (鹿児島県)
- 上甑島 (鹿児島県)
- 中甑島 (鹿児島県)
- 新島 (鹿児島県)
- 桂島 (鹿児島県)
- 長島 (鹿児島県)
- 伊唐島 (鹿児島県)
- 諸浦島 (鹿児島県)
- 獅子島 (鹿児島県)
- 通詞島 (熊本県)
- 天草下島 (熊本県)
- 下須島 (熊本県)
- 横島 (熊本県)
- 天草上島 (熊本県)
- 横浦島 (熊本県)
- 樋島 (熊本県)
- 御所浦島 (熊本県)
- 牧島(熊本県)
- 前島 ( 熊本県 )
- 中島 (熊本県)
- 永浦島 (熊本県)
- 樋合島 (熊本県)
- 湯島 (熊本県)
- 野釜島 (熊本県)
- 維和島 (熊本県)
- 戸馳島 (熊本県)
- 大矢野島 (熊本県)
- 赤島 (長崎県五島市)
- 黄島 (長崎県)
- 福江島 (長崎県)
- 嵯峨ノ島 (長崎県)
- 島山島 (長崎県五島市)
- 椛島 (長崎県)
- 久賀島 (長崎県)
- 蕨小島 (長崎県)
- 前島 (長崎県五島市)
- 奈留島 (長崎県)
- 若松島 (長崎県)
- 漁生浦島 (長崎県)
- 有福島 (長崎県)
- 日島(長崎県)
- 桐ノ小島 (長崎県)
- 頭ヶ島(長崎県)
- 中通島 (長崎県)
- 江島(長崎県)
- 平島(長崎県)
- 伊王島・沖之島(長崎県)
- 樺島(長崎県)
- 高島 (長崎県長崎市)
- 池島(長崎県)
- 松島(長崎県)
- 黒島(長崎県佐世保市)
- 大島(長崎県西海市)
- 浦島(長崎県)
- 崎戸島(長崎県)
- 寺島(長崎県西海市)
- 鵜瀬島(長崎県)
- 鹿島(長崎県)
- 前島(長崎県時津町)
- 牧島(長崎県)
- 竹ノ島(長崎県)
- 大島 (長崎県佐世保市)
- 高島(長崎県佐世保市)
- 大島 (長崎県小値賀町)
- 小値賀島 (長崎県)
- 黒島(長崎県小値賀町)
- 斑島(長崎県)
- 納島(長崎県)
- 寺島(長崎県佐世保市)
- 野崎島(長崎県)
- 六島(長崎県)
- 宇久島(長崎県)
- 平戸島(長崎県)
- 高島(長崎県平戸市) 度島(長崎県)
- 生月島(長崎県)
- 的山大島(長崎県)
- 鷹島(長崎県)
- 黑島(長崎県松浦市)
- 飛島(長崎県)
- 青島(長崎県)
- 福島(長崎県)
- 壱岐島(長崎県)
- 原島(長崎県)
- 長島(長崎県)
- 大島(長崎県壱岐市)
- 若宮島(長崎県)
- 対馬島(長崎県)
- 海栗島(長崎県)
- 島山島(長崎県対馬市)
- 沖/島(長崎県)
- 赤島·泊島(長崎県対馬市)
- 向島(佐賀県)
- 馬渡島(佐賀県)
- 加唐島(佐賀県)
- 小川島(佐賀県)
- 松島(佐賀県)
- 加部島(佐賀県)
- 神集島(佐賀県)
- 高島(佐賀県)
- 姫島(福岡県)
- 相島(福岡県)
- 玄界島(福岡県)
- 能古島(福岡県)
- 志賀島(福岡県)
- 小呂島(福岡県)
- 大島(福岡県)
- 地島(福岡県)
- 馬島(福岡県)
- 藍島(福岡県)
- 青島(宮崎県)
- 築島(宮崎県)
- 島野浦島(宮崎県)
- 大島(宮崎県)
- 深島(大分県)
- 屋形島 (大分県)
- 大入島 (大分県)
- 大島 (大分県)
- 地無垢島 (大分県)
- 黒島(大分県)
- 保戸島(大分県)
- 姫島(大分県)
- 瀬戸内
- 竹ノ子島(山口県)
- 彦島(山口県)
- 野島(山口県)
- 大津島(山口県)
- 笠戸島(山口県)
- 粉島(山口県)
- 牛島(山口県)
- 馬島(山口県)
- 佐合島(山口県)
- 長島(山口県)
- 祝島(山口県)
- 八島(山口県)
- 平郡島(山口県)
- 笠佐島(山口県)
- 前島(山口県)
- 屋代島(山口県)
- 浮島(山口県)
- 沖家室島 (山口県)
- 情島(山口県)
- 端島(山口県)
- 桂島(山口県)
- 黒島(山口県)
- 竹ヶ島 (愛媛県)
- 戸島 (愛媛県)
- 日振島 (愛媛県)
- 九島 (愛媛県)
- 嘉島 (愛媛県)
- 大島 (愛媛県八幡浜市)
- 鹿島 (広島県)
- 倉橋島 (広島県)
- 沖野島 (広島県)
- 情島 (広島県)
- 江田島・能美島 (広島県)
- 阿多田島・ 猪子島 (広島県)
- 厳島 (広島県)
- 似島 (広島県)
- 金輪島 (広島県)
- 青島(愛媛県)
- 興居島 (愛媛県)
- 中島 (愛媛県)
- 釣島 (愛媛県)
- 二神島 (愛媛県)
- 津和地島 (愛媛県)
- 怒和島 (愛媛県)
- 睦月島 (愛媛県)
- 野忽那島 (愛媛県)
- 下蒲刈島 (愛媛県)
- 上蒲刈島 (愛媛県)
- 安居島(愛媛県)
- 岡村島 (愛媛県)
- 豊島 (広島県)
- 斎島 (広島県)
- 大崎下島 (広島県)
- 小大下島 (愛媛県)
- 大下島 (愛媛県)
- 三角島 (広島県)
- 大崎上島 (広島県)
- 大芝島 (広島県)
- 長島 (広島県)
- 生野島 (広島県)
- 契島(広島県)
- 比岐島 (愛媛県)
- 大島 (愛媛県新居浜市)
- 来島 (愛媛県)
- 小島 (愛媛県)
- 馬島 (愛媛県)
- 津島 (愛媛県)
- 鵜島 (愛媛県)
- 大島 (愛媛県今治市)
- 伯方島 (愛媛県)
- 大三島 (愛媛県)
- 赤穂根島 (愛媛県)
- 佐島 (愛媛県)
- 生名島 (愛媛県)
- 弓削島(愛媛県)
- 岩城島 (愛媛県)
- 高井神島 (愛媛県)
- 魚島(愛媛県)
- 大久野島 (広島県)
- 生口島 (広島県)
- 高根島 (広島県)
- 佐木島 (広島県)
- 小佐木島 (広島県)
- 因島(広島県)
- 細島 (広島県)
- 岩子島 (広島県)
- 向島(広島県)
- 横島(広島県)
- 田島 (広島県)
- 百島 (広島県)
- 走島 (広島県)
- 伊吹島 (香川県)
- 粟島 (香川県)
- 志々島(香川県)
- 六島 (岡山県)
- 大飛島 (岡山県)
- 小飛島(岡山県)
- 高見島 (香川県)
- 佐檸島(香川県)
- 真鍋島(岡山県)
- 北木島(山県)
- 白石島(岡山県)
- 高島(岡山)
- 広島(香川県)
- 手島(香川県)
- 小手島(香川県)
- 本島(香川県)
- 牛島(香川県)
- 石島(香川県)
- 与島(香川県)
- 小島(香川県)
- 岩黑島(香川県)
- 大島(香川県)
- 六口島(岡山県)
- 松島(岡山)
- 女木島(香川県)
- 男木島(香川県)
- 直島(香川県)
- 向島(香川)
- 屏風島(香川県)
- 石島(井島)(岡山県・香川県)
- 沖之島(香川県)
- 豐島(香川県)
- 小豐島(香川県)
- 前島(岡山県)
- 長島(岡山)
- 大島(岡山県)
- 小豆島(香川県)
- 大多府島(岡山県)
- 灣島(岡山県)
- 頭鳥(岡山県)
- 鹿久居島(岡山県)
- 男鹿島(兵庫県)
- 西島(兵庫県)
- 坊勢島(兵庫県)
- 家島(兵庫県)
- 沼島(兵庫県)
- 淡路島(兵庫県)
- 島田島(徳島県)
- 大毛島・高島(徳島県)
- 伊島(徳島県)
- 太平洋
- 沖の島 (高知県)
- 鵜来島 (高知県)
- 大島 (高知県)
- 柏島 ( 高知県 )
- 中ノ島 (高知県)
- 戸島 (高知県)
- 竹ヶ島(徳島県)
- 出羽島(徳島県)
- 紀伊大島 (和歌山県)
- 中ノ島 (和歌山県)
- 間崎島 (三重県)
- 横山島 (三重県)
- 渡鹿野島 (三重県)
- 賢島(三重県)
- 坂手島 (三重県)
- 菅島(三重県)
- 神島(三重県)
- 答志島 (三重県)
- 篠島 (愛知県)
- 日間賀島 (愛知県)
- 佐久島 (愛知県)
- 初島 (静岡県)
- 江の島 (神奈川県)
- 城ヶ島(神奈川県)
- 南鳥島 (東京都)
- 硫黄島 (東京都)
- 父島 (東京都)
- 母島(東京都)
- 青ヶ島(東京都)
- 八丈島(東京都)
- 御蔵島 (東京都)
- 三宅島 (東京都)
- 式根島 (東京都)
- 神津島 (東京都)
- 新島 (東京都)
- 利島 (東京都)
- 大島 (東京都)
- 仁右衛門島(千葉県)
- 桂島(宮城県)
- 野々島(宮城県)
- 朴島(宮城県)
- 宮戸島 (宮城県)
- 寒風沢島(宮城県)
- 網地島 (宮城県)
- 田代島(宮城県)
- 金華山 (宮城県)
- 江島(宮城県)
- 出島(宮城県)
- 大島(宮城県)
- 日本海
- 六連島 (山口県)
- 角島 (山口県)
- 青海島 (山口県)
- 蓋井島 (山口県)
- 児島 (山口県)
- 相島 (山口県)
- 櫃島 (山口県)
- 大島 (山口県)
- 島後(島根県)
- 西ノ島(島根県)
- 知夫里島 (島根県)
- 中ノ島 (島根県)
- 大根島(島根県)
- 江島(島根県)
- 沖島(滋賀県)
- 舳倉島 (石川県)
- 能登島 (石川県)
- 粟島 (新潟県)
- 佐渡島 (新潟県)
- 飛島 (山形県)
- 北海道
- 鴎島(江差町)
- 奥尻島(奥尻町)
- 天売島 (羽幌町)
- 焼尻島 (羽幌町)
- 礼文島 (礼文町)
- 利尻島(利尻富士町・利尻町)
- 小島 (厚岸町)
- いろいろな無人島
- 臥蛇島 (鹿児島県)
- 馬毛島 (鹿児島県)
- 端島(長崎県)
- 宇々島(長崎県)
- 沖ノ島(福岡県)
- 四阪島 (愛媛県)
- 仙酔島 (広島県)
- 竹生島(滋賀県)
- 友ヶ島(和歌山県)
- 八丈小島(東京都)
- 海島 (北海道)
書籍紹介
この本は、日本に点在する有人島の歴史や文化を丁寧に紐解き、島ごとの個性や魅力を紹介しています。島国の日本には、離島ならではの独特な風土や暮らしがあり、それぞれの島が長い年月をかけて育んできた物語が存在します。本書は、そんな島々の奥深い魅力を、歴史や文化の視点から生き生きと描き出しています。
島ごとの伝統的な祭りや食文化、さらには島民が大切にしてきた信仰や風習などが、丁寧な文章で紹介されています。こうした記述は、単なる観光ガイドとは異なり、島の魂ともいえる部分に触れることで、読者の心に深く響きます。また、島々が抱える現代の課題や、過疎化といった現実的なテーマにも触れつつ、それぞれの島が持つ未来への可能性も感じさせてくれる内容になっています。
沖縄の離島から北海道近海の小さな島まで、地理的に離れた場所であっても、どこか共通する日本人の精神性や暮らしの知恵が垣間見えます。このような視点は、普段都会で暮らす人々にとって、新鮮な発見や感動を与えてくれるでしょう。
旅行好きの方はもちろん、歴史や文化に興味がある方、日本の地域の多様性に触れたい方にもおすすめの一冊です。ページをめくるたびに、島々の風景や人々の声が聞こえてくるような臨場感があり、読後は実際に島を訪れてみたくなってしまうかもしれません。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
島の歩き方

国内の島を旅する時に、交通事情や通信事情で困る場所はほとんどありません。島には1日数便の定期船があり、携帯電話がつながらない島はないのです。
天候により波が高くなることがあります。そうなると船の欠航があるため、天気と余裕のある日程は、島の旅に最も大切なことになっています。
山岳を除き、多くの島は、動きやすい服装と装備があると安心です。汚れてもよい靴くらいでいいでしょう。
これからどの島を歩いてみようかと、島選びから悩む人には、島ごとに比べてみることをお勧めします。島の違いに関心し、島への興味がますます大きくなっていくでしょう。
母島 捕鯨で栄えた異国風の小島
所在地 東京都小笠原村
面積 19.88㎢
周囲 58.0㎞
最高所 463m(乳房山)
人口 447人
国立公園、世界遺産、しま山100選
母島は東京から南約1033㎞、父島で小さな「ははじま丸」に乗り換えて約50㎞、2時間の場所にあります。
幕末時代には、欧米の船がはるばるとやってきていた島です。目的は「鯨油」です。工業用油を求めて、世界的に注目されていた島でした。
戦前まで沖村と北村の2か所の集落があったが、北村は現在廃村となり、ジャングルと化しています。集落は最初に定住したドイツ人とロルフス・ラルフが立てた石づくりの建物があり、今でもかつての趣があります。
山岳の高低差があるため、湿性の差が生み出した森林は希少な植物が観測されています。周囲の海も美しく、スノーケリングを楽しむことができます。