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目次
書籍情報
高配当10倍株投資
「高利回り×高成長」で資産を4倍速で増やす!
発刊 2024年3月22日
ISBN 978-4-04-606659-6
総ページ数 191p
児玉一希
株式会社RES代表取締役。
2016年に全財産10万円の状態手で転職し、拾われた転職先で金融教育業に携わります。
年間数万人が参加する投資家の演説会運営を4年経験。自身も投資を始め、いとどは全財産の3分の1を溶かすも、「再現性」と「継続性」を重視した投資で毎年プラスの実績を残しました。今は直接指導にあたる個人投資家の人数は2万人を超えています。
KADOKAWA
- プロローグ 新NISAの最適解! 高配当×成長株のハイブリッド投資で資産を「4倍速」で増やす
- 第1章 「高配当」こそ「高成長」が狙える! 爆速&着実に資産形成するロードマップ
- 「高配当」×「高成長」で2度おいしいハイブリッド投資術
- 長期投資でも10倍株(テンバガー)を狙える理由
- 初心者でも本業の片手間に資産を爆増できる投資法
- 「ビッグチェンジ」企業の変化を捉える
- 第2章 9割の素人投資家がハマる高配当投資の甘い罠
- 「寝かせて増やす」がはらむリスク 長期投資こそ銘柄選びは慎重に
- 株価暴落を誘発する「連続増配」を信用し過ぎてはいけない
- 初心者の9割が陥る高配当銘柄選び5つの失敗
- 投資の成功率をグッと上げる2つの指標
- 第3章 10倍×高配当を根こそぎ炙り出すスクリーニング!
- 高配当10倍株投資の成功率を「グーン」と上げる重要な5つのポイント
- ポイントは2つだけ 成長が持続しない銘柄の見極め方
- 「得意分野」で戦うべし! スクリーニングの前に知っておきたいこと
- ★爆益必須の高配当10倍株を絞り込むスクリーニング4STEP
- ウォッチリストの作成方法
- 第4章 伸びしろしかない会社はコレがある! 「爆益」&「爆配」予備軍の賢い見つけ方
- その銘柄は、本当に時代の流れをつかんでいるか?
- ビジネスモデルの強みを味方にした投資
- 投資家なら忘れてはいけない「織り込み」
- 企業の状態を読み取るIR情報の基礎
- 第5章 数字を追えば明々白々! ピンチをチャンスに変える暴落の買いタイミング
- チャートに表れる暴落シグナル
- 底打ちをシンプルに見分ける2つの指標
- 投資した「前提」が変わったら迷わず売り時
- 相場の現在地を知る「セクターローテーション」
- 混乱の中で冷静に買う最強投資メンタルを鍛える
- 第6章 迷ったらコレを見ればOK! 購入リスト即候補入りの厳選9銘柄
- 購入リストに即候補入り9銘柄事例
- 信越化学工業
- 伊藤忠商事
- INPEX
- 日本ピラー工業
- フクダ電子
- KDDI
- パイロットコーポレーション
- ヒューリック
- 東京海上ホールディングス
- 購入リストに即候補入り9銘柄事例
- おわりに
紹介
株式投資における高配当株の魅力と、それを用いて資産を急速に増やす戦略に焦点を当てています。投資に関心のある読者や、特に配当収入を重視する投資家にとって貴重な一冊と言えるでしょう。
投資の世界において高利回りと高成長を同時に目指すことの重要性を説く一方で、実践的なアドバイスや戦略を提供しています。彼のアプローチは、ただ高配当の株を選ぶだけでなく、成長が見込める企業に焦点を当てることにあります。これにより、投資家は配当収入と株価の上昇の両方から恩恵を受けることができるのです。
投資の基本から応用までをカバーし、初心者でも理解しやすいように丁寧に解説されています。また、児玉一希自身の豊富な経験と実績に基づくエピソードも交えられており、理論だけでなく実践にも役立つ内容となっています。特に、高配当株への投資を通じて「4倍速」で資産を増やす方法について、具体的な戦略が提示されている点は、投資に興味のある多くの読者にとって魅力的でしょう。
明快なアドバイス、現実的な戦略、そして投資に対する新しい視点を提供する点で評価できます。ただし、いかに良い戦略でもリスクが伴うことは忘れてはならず、読者は自身の責任で情報を吟味し、自分に合った投資を選択することが重要です。『高配当10倍株投資』は、そうした賢明な投資家になるための一助となることでしょう。
投資の成功確率を上げる指標
①利益率・キャッシュフローが改善している
高い配当の根源は利益にあります。効率的に収益を上げる企業は、その分配当を支払う能力も高まります。
要するに、「利益を生み出す企業に投資するべき」ということです。
売上高営業利益率は、売上に占める利益の割合を示す指標です。10%を超えると高利益率、20%以上で非常に高いと評価されます。
利益率が高いとは、企業が高付加価値の製品・サービスを提供している証拠です。製品が改善されている企業には注目すべきです。
②配当性向が低い
配当性向は、利益のうち株主へ配当として還元される割合を指します。
理想的には、配当性向は低い方が好ましいとされます。これは、会社の外に出る資金が少なく、収益を自社への再投資に充てることができることを意味します。これは、将来の危機管理にも役立ちます。
逆に、配当性向が高い企業は、成熟産業に属する可能性があり、株価の維持を通じて安定した配当で投資家の信頼を得やすい特性を持っています。
将来的なリターンを期待する場合、配当の支払いにとどまらず、事業活動に資金を投じる企業への投資が望ましいでしょう。
成熟企業への投資も価値がありますが、配当性向は65%を上限とするのが理想的です。
スクリーニング4ステップ
ステップ1 時価総額500億円以上
企業の市場における「価値」を時価総額で測定しましょう。500億円以上の時価総額を持つ企業は、信頼度が高く、長期的に安定した成長が期待できる高配当株への投資に適しています。
ステップ2 自己資本比率40%以上
財務の安定性は自己資本比率で判断します。この比率が高い企業は、借入に頼らずに運営できる財務基盤があり、経済的な安定性が高いと評価されます。
ステップ3 売上高・営業利益の成長率3~5%
継続的な売上と利益の成長は、企業の将来性を示す重要な指標です。平均して3%以上の成長率を維続する企業は、配当と株価の両方で長期的な成長が見込めます。
ステップ4 配当性向が30%未満
株価の値上がり(キャピタルゲイン)と配当(インカムゲイン)のバランスを重視する戦略では、配当性向は低めが望ましいです。低い配当性向は、企業が利益の大部分を再投資に回していることを示し、日本企業の平均(約30%)を下回る水準が理想的です。
企業の状態を読み取るIR情報の基礎
限られた時間で企業の情報を集めるには、IR情報を活用するとよいでしょう。
企業のIR情報は、投資家が企業の業績、ビジネスモデル、強みと弱みを効率的に理解するための重要な情報源です。
- 「決算短信」:企業の概要と最新の業績を把握するための基本資料です。
- 「有価証券報告書」:財務状況と企業の「強み・弱み」を詳細に理解するために利用します。
- 「決算説明会資料」「中期経営計画資料」:ビジュアル資料を通じて、企業の戦略と将来の方向性を深く理解します。
特に、中期経営計画を発表している企業は有望であると考えられます。これらの計画には、2~3年、場合によっては5年先までの経営方針や具体的な目標が含まれており、投資家との一種の「約束」として機能します。企業はこれらの計画を通じて、株主や利害関係者に対し、明確なビジョンを提示し、信頼を築くことが期待されます。
投資した「前提」が変われば売る
長期的な視野を持って株式市場に参加することが、資産額の増加には不可欠です。短期的な売買によっては、大きな利益を見逃す可能性があります。一時的な確定損益に囚われず、長期にわたる資産増加を目指すことが大切です。
人口の増加、経済成長、そしてインフレの存在は、この長期戦略の妥当性を支えています。短期的な利益を追求するのではなく、じっくりと時間をかけて資産を育てていく意識が求められます。
しかし、これは株を一切売らないことを意味するわけではありません。売買の判断基準は、投資した時の前提や理由が大きく変わった場合に設けるべきです。特に、当初の投資シナリオで想定外の事態が生じた場合、予測不能なリスクを負うことは避けるべきです。