※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
目次
書籍情報
目の健康寿命
40代からはじめる後悔しないための生活習慣

下内昭人
糖尿病網膜症と網膜静脈閉塞症の専門外来を担当していた。
難症例の白内障手術や網膜剥離などに対する硝子体手術の執刀を経験。
講談社
- はじめに
- 第1章 知らないと危険!放置すると怖い目の症状
- 「失明リスク」が高い4代疾病
- 目の病気が疑われる13の症状
- ものが見えづらい
- 視界が歪んで見える
- 目がぼやける かすむ
- まぶしい
- 暗い場所で見えづらい
- 視野が欠けている
- ものが飛んで見える 光が走る
- 目が赤い
- もの二重に見える
- 目が乾く
- まぶたが下がる(眼瞼下垂)
- まぶたの腫れ
- 頭痛がする
- 目の構造と見える仕組み
- 第2章 失明リスクを軽減! 40歳から知っておくべき隠れた病気と対策
- 眼の老化とうまく付き合っていくために~アイフレイルと白内障~
- 自覚症状がなくても、40歳を超えたら目の定期検査へ
- 無症状でも隠れている怖い病気
- 緑内障
- 加齢黄斑変性
- 糖尿病網膜症
- さまざまな目の病気が引き金となる網膜剥離
- 全身疾患と目の病気の関連性
- 失敗しない!医療機関と医師選びのポイント
- 第3章 目がみるみる元気になる健康習慣
- 生活習慣編
- VDT作業環境を整える
- スマートフォンの使用時間を見直す
- 運動習慣で、緑内障のリスクが25%減少!
- 日焼けに注意!目にも紫外線対策を
- 目を定期的に温める
- 目薬でも病気は予防できる!
- 食事編
- 目にいい成分の代表格は「ルテイン」
- ビタミンACE(エース)も優秀な栄養素
- 近年、注目を集めている成分が「レスベラトロール」
- 意外に知らない「陳皮」のすごい効果!
- サプリメントの過剰摂取は逆効果⁉
- 生活習慣編
- 第4章 目の常識を覆す!よくある疑問と最新知識をQ&Aで解説
- 目の健康を守るための新常識
- Q.「ブルーベリーを食べると目がよくなる」は本当?
- Q.ブルーライトカット製品は有効か?
- Q.コンタクトレンズの安全性やリスクはどうなのか?
- Q.コンタクトレンズに定期検査は必要?
- Q.ソフトとハードのコンタクトレンズでは、どちらが目の負担が少ない?
- Q.インターネット経由でコンタクトレンズを購入してもいい?
- Q.レーシックとICL手術の違いは?
- Q.アイマスクやアイマッサージャーの効果と注意点は?
- Q.目やにが発生する原因は?
- Q.目の下にクマができる原因は?
- Q.人によって目の色が違うのはなぜ?
- Q.色の見え方は人によって違う?
- Q.眼鏡をかけると目は悪くなる?
- Q.視力の良し悪しは遺伝する?
- Q.目のトレーニングで視力は回復する?
- Q.老眼は治る?
- Q.効果的な目薬のさし方はある?
- Q.目薬の正しい保管方法は?
- Q.眼精疲労と頭痛の関係性は?
- Q.黄色っぽい白目を白くする方法はある?
- 目の健康を守るための新常識
- 第5章 子どもの「見る力」を最大限に引き出す方法
- 子どもの弱視治療は10歳がタイムリミット
- 弱視のタイプと効果的な対処法
- 急増する子どもの近視と最新治療法
- スマートフォンが子どもに与える影響
- 子どもにブルーライトカット対策は不要
- 3D映像は危険?注意点とリスクについて
- おわりに
書籍紹介
実は40歳以上の20人に1人が、無自覚のまま緑内障に罹患しているという衝撃的な事実からこの本は始まります。気づかないうちに進行し、突然失明するリスクもある目の病気について、私たちはもっと知っておく必要があるのかもしれません。
眼科医の知見からアドバイス
著者の下内昭人さんは、旭川医科大学で眼科学を専門に学び、日本眼科学会の認定専門医として活躍されている方です。糖尿病網膜症や網膜剥離といった難症例の手術を数多く手がけ、地域医療にも貢献してきた経験豊富な眼科医です。そんな下内さんが、一般の私たちに向けて目の健康を守るための知識をわかりやすくまとめてくれています。本書では、普段から簡単にできるセルフチェックやセルフケアの方法が紹介されています。例えば、目の疲れを感じたときに試せる簡単なケアや、異常を見逃さないためのポイントが具体的に書かれているので、すぐに実践できるのが嬉しいところです。
目の病気リスク
緑内障だけでなく、失明につながる可能性のあるさまざまな目の病気を丁寧に解説している点です。病気の予兆や仕組みを知ることで、早期発見のきっかけをつかめるようになります。特に40代という年齢は、目の病気のリスクが高まる節目だと下内さんは指摘しています。現代社会ではスマホやパソコンを使う時間が長く、目の負担が増えているだけに、このタイミングで正しい知識を身につけることはとても意味があると感じます。症状がなくても定期的に目を意識する習慣が、将来の健康につながります。
目の健康のためにも
目の健康を保つための生活習慣についても具体的なアドバイスが詰まっています。食事や睡眠、日常のちょっとした工夫で目が元気になる方法が提案されていて、どれも無理なく取り入れられそうなものばかりです。さらに、目の病気に関するよくある疑問をQ&A形式で解消してくれる章もあり、専門的な内容が身近に感じられる工夫がされています。子どもたちの視力を伸ばすためのヒントも載っていて、家族みんなで目の健康を考えられる内容になっています。
目の健康寿命を延ばすためには、まず自分の目に興味を持つことが大切だと気づかされます。これまであまり気にしていなかった方や、最近目に違和感を感じている方、さらにはどのタイミングで病院に行くべきか迷っている方にぜひ手に取ってほしい一冊です。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
40歳を超えたら眼科検診へ

人間ドックや健康診断で受けられる目の検査では、病気の発見まで至らないケースが非常に多いです。そこで、強くおすすめしたいのが、年に1度の眼科で検査を受けることです。
40代以降は緑内障や加齢黄斑変性などの目の病気が増えてきます。50代以降からは白内障や生活習慣病が増えて、糖尿病網膜症や高血圧性網膜症のリスクが高くなります。日本眼科学会が40歳を過ぎたら目の定期検査を受けることを推奨しているのは、目の病気が40代から発症する確立が高く自覚症状がないからです。
隠れている加齢黄斑変性

作者: あーやん
緑内障、糖尿病のほかに、加齢黄斑変性という日本では中途失明原因第4位の目の病気が隠れていることがあります。網膜の老化によって老廃物の処理機能が衰え、「黄斑」に老廃物が蓄積されることによって栄養不足に陥ることで発症します。
加齢黄斑変性は、病気になりやすいという前段階から精密検査で見つけることができます。網膜細胞から生じる「老廃物」から前段階を調べることができるのです。
しかし、このドルーゼンと呼ばれる「老廃物」が溜まっている状態には自覚症状がありません。なので、ドルーゼンの状態であるかを検査する必要があるでしょう。老廃物が溜まっていると診断された方は、ルテインやビタミンACEといった栄養素を積極的に摂取して、加齢黄斑変性を予防する必要があります。