※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
どんなに避けようと努力しても、私たちは「失敗」を一切せずに生きていくことはできません。新しいことにチャレンジするときにはなおさら、失敗は付き物なのです。
いっそのこと、起きてしまった失敗と向き合い、成長や再発防止に役立てようでなないか、というのが「失敗学」の考え方になります。
失敗は新たな創造のチャンスでもあるのです。
目次
書籍情報
タイトル
失敗から知識を吸収し120%の結果を出す!
失敗学見るだけノート
編者 細谷健次朗、丹羽祐太朗(株式会社 G.B.)
監修 畑村洋太郎
発行者 蓮見清一
発行 (株)宝島社
本文イラスト しゅんぶん
ブックデザイン 別府拓(Q.design)
印刷・製本 (株)リーブルテック
執筆協力 龍田昇、野村郁朋、三ツ森陽和
監修
畑村洋太郎
東京大学名誉教授、工学博士。
国土交通省リコールの原因調査・分析検討委員会委員長、消費者庁消費者安全調査員会委員長、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員長などを歴任しました。
出版
宝島社
有田焼の成功
有田焼
佐賀県有田町を中心に製造されていて、「伊万里」の別名を持つ世界的に知られるブランドです。
17世紀初頭、豊臣秀吉の朝鮮出兵のときに連れ帰られた朝鮮出身の陶工・李参平が、有田に窯を開いたことで始まりました。
17世紀半ば、王朝交替の混乱によって中国の窯業が衰退すると、日本の陶器に注目が集まります。有田焼はヨーロッパで人気になり、ドイツのマイセンなどでもつくられるようになりました。
復活した中国の窯業との競争もあって輸出は停滞するものの、庶民向けの品として息を吹き返します。量産技術の発達により低価格化があり、明治に入り輸出が再び盛んになると、磁器生産の工業化が進み今も最先端の電子材料などに活かされえているのです。
長い歴史の中で時代のニーズに合わせてデザイン・流通経路・生産工程などを工夫しながら、技術を共有してきたと言えるでしょう。
失敗体験は引き継ぐ
組織や会社においての記憶
組織や会社におて記憶の減衰が起こってしまう理由は、メンバーの入れ替わりです。組織は約30年、社会なら約60年で記憶を失うと考えられています。
2011年東日本大震災の直後には、869年に発生した貞観地震の大地震が話題になりました。文書に残されていて、研究されきたからこそ、知恵として残っていた歴史です。
大きな失敗を回避するためには、きちんと記録をして次の世代に伝えていくことが重要になります。場合によって、失敗集や歌、イラストなどで表現することもあるのです。
百人一首のなかには「ちぎり来な 片身に袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは」という歌があり、これは貞観地震のときに大津波が、末の松山を超えることがなかったことを表しています。
失敗博物館の構想
6つの役割を通じて、現代の日本の失敗に対する固定概念を改革し、社会全体で失敗を活かせるシステムを構築することを目指すのが、「失敗博物館」の構想です。
失敗を活かす6つのアプローチ
①失敗情報の収集
失敗に関する情報を集め保存する。
②失敗情報の発信
ネットや書籍などを通じて、失敗に関する情報を発信する。
③失敗情報の伝達
展示や講義などで失敗に関する情報を伝える。
④失敗の実体験
安全対策を講じた上で失敗を実際に体験する。
⑤失敗コンサルティング
専門家が失敗に関するコンサルを行う。
⑥失敗学研究
様々な角度から失敗に関する研究を進める。
シリコンバレーは新しいビジネスが生まれる
アメリカ・カルフォルニア州のシリコンバレーは、世界を代表するIT企業の一大拠点として知られる地域です。
有力なIT企業が誕生し続ける背景には、ベンチャーキャピタル(以後VC)という投資会社による活発な投資活動があります。
VCはリターンを得ることを狙って、可能性を感じるものには次々に投資を行いますが、そのほとんどは失敗に終わっているのです。
成功の確率を上げるための投資が徹底的に行われています。そのような文化が根付いている環境なので、スタートアップにシリコンバレーが選ばれ、次々に新しいビジネスが生まれているのです。
感想
サイト管理人
失敗から学ぶことは、みんなができることだと思います。しかし、失敗するかもしれないものにチャレンジすることは、誰もができることではありません。
失敗からアイデアを生む方法を知っておけば、チャレンジする勇気も出るのではないでしょうか。
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