※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
こんな人 & 場面に効果的です。
- 相手が上辺だけの話しかしてくれない
- 交際相手の本性が知りたい
- お客様のセンシティブ情報を聞きだしたい
- 履歴書だけではわからない応募者の人柄を深く知りたい
- 1on1に強くなりたい
- 部下・上司とのコミュニケーションを深めたい
- 教育・福祉の相談支援現場
- 指名客を増やしたい
- より突っ込んだインタビュー
目次
書籍情報
タイトル
悪魔の傾聴
会話も人間関係も思いのままに操る
著者
中村敦彦
ノンフィクションライター。
AV女優や風俗、介護などの現場でフィールドワークを追い来ない、貧困化する日本の現実を可視化するために傾聴・執筆をつづけています。
出版
飛鳥新社
ピックアップ・クエスチョン
- Juice=Juiceってハロプロなんだね?
知らなかったよ
- 知らないなあ。
ハロプロだったら、モーニング娘。だよね
相手が「Juice=Juice」の話を切り出しているのに、自分の知っているハロプロのイメージを出してしまうと、会話が続かなくなります。
「Juice=Juice」を知っていても、初期の「モーニング娘。」を知っているとは限らないのです。
この場面での正解は、ピックアップ・クエスチョンを使うことになります。相手が発言した単語や主旨を拾い、即時に短い質問を投げかけるテクニックです。
相手の話を潰して、自分の話をしないようにしましょう。
雪だるま術
- 会話の主導権は、常に聞き手にある!
- 会話の主導権は、話し手がもっている
話し手「給料安いし、上司にパワハラされてうんざりしたんです。時給が50円も高い隣町の携帯ショップで働きます。カッコいい男の子もいるし、けっこう楽しみにしています」
相手が「50円も」と発言したことに対して、返答するとします。
聞き手「時給50円あがると、月でどのくらいアップするのかな?」
話し手「月にしたら1万円くらい違ってきます。家賃がワンルームなのに6万円なので、少しキツいと感じています。高校中退で、どうにもならないけれど、実家の田舎に帰るのは気が引けるので、頑張らないといけません」
質問と返答を繰り返していくと、転がした雪だるまのように感情が大きくなって返ってきます。どう転がしていくは、聞き手の裁量しだいなのです。
傾聴にのぞむ心構え
- 質問は準備しない。
メモは取らない
- あらかじめ質問を準備。
傾聴中はメモをとる
傾聴は相手に合わせることが効果的です。この時、あらかじめ準備した質問などが弊害になる可能性があります。質問の方向性や上限を決めてしまったり、相手に雰囲気が伝わってしまったりするのです。
よって、悪魔の傾聴中はメモをとりません。
決められた情報を確認するためならば、もんだいありません。しかし、相手から本音を引き出すことを目指す場面ではNGです。
相手のリズムを崩してはいけません。
著者の本音を文章にしなければならないライターであれば、ICレコーダーを握ってだけのはずです。
自分の話をしないための座右の銘
- 「自分のような底辺の話など価値はない」と意識する
- 聞き手側の話にも価値がある
悪魔の傾聴を実践するとわかりますが、相手に集中すると疲れます。
人は話したい生き物なので、話し手は話を聞いてくれることで楽になるのです。
話し手と聞き手では、同じ時間を共有しながら、負担がまるで違います。
うっかりと誘惑に負けて、自分の話をしないように自分を律する座右の銘があります。
いつも心に底辺を
この座右の銘を推奨するわけではありませんが、悪魔の傾聴をするときに、調子に乗らないようにすることができると思います。
感想
サイト管理人
聞くことで、話を広げることができるテクニックの参考になります。
相手のことを知るにも、体力がいることがわかりました。ずっと発動する傾聴には向かないのかもしれません。
傾聴の技術は、訓練された精神科医がやっとできるようなものなので、日常生活には少し取り入れるくらいで丁度いいと思ってます。