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目次
書籍情報
未解決殺人クラブ
市民探偵たちの執念と正義の実録集
発刊 2023年12月25日
ISBN 978-4-479-57019-6
総ページ数 335p
ニコラ・ストウ
犯罪を専門に、20年以上ジャーナリストとして活動している。
大和書房
- まえがき
- なぜ彼女を殺したの?
- 世界初のサイバー探偵
- 私の初めての「事件解決」
- Web探偵
- マザー・ロード
- 捕らえられた黄金州の殺人鬼
- フォーエバー・ヤング
- すべては殺人からはじまった
- 『猫いじめに断固NO!:虐待動画の犯人を追え』
- ルカ・マグノッタの仮面を剥ぐ
- バイオインフォマティクスのロード氏はまさに神
- 探偵がしくじるとき
まえがき
市民探偵は、未解決事件の突破口となる手がかりを追い求め、墓標の刻まれないままの被害者たちに本当の名前を取り戻したいと願っています。
腐敗した身元不明の女性を10年以上を調査し続けた探偵もいるのです。
過去数か月にわたって、このような市民探偵と交流を重ねました。彼らの調査能力と犯罪科学への増詣の深さに感銘をうけたのです。
世界初のサイバー探偵
「頼んだぞ」とエディに渡された黒いダッフルバッグを渡されたトッドは、帽子の下から興奮した表情が見えています。バッグの中には頭蓋骨がありました。
エディは、キャンベル郡で発生した未解決殺人事件の、4年にわたる捜査に関わった三人の刑事の1人です。定年退職する前に、被害者女性の身元を明らかにすることを決意していました。
身元不明の状態で10年の歳月が経過してようやく、とある市民刑事が彼女の身元を割り出したのです。トッドが自分のウェブサイト内で粘土で複顔した模型を世間に知らしめ続けた結果、DOEネットワークのボランティアが行方不明になった女性と結び付けてくれたのです。
Web探偵
ジョンベネ殺人事件に興味を抱いたトリシアは、当時の最新技術である大きなコンピュータにスイッチを入れて、検索エンジンとにらめっこするようになりました。
トリシアが辿り着いたのは、ジョンベネのディスカッション・フォーラムです。「誰が殺したのか?」という疑問に困惑している人たちが集まっているのに気づきました。
「ジョン・ラムジーが電磁のスイッチを入れて、ジョンベネの死体を見たのはいつだったのでしょうか?」この書き込みが、トリシアのインターネット探偵としてのキャリアの始まりです。
すべては殺人から始まった
メリーの遺体は仰向けの状態で発見され、遺体の一部はベッドの下に入り込んでいました。父がその事件の捜査官だったのです。父はむごたらしい写真を娘には見せたくなかったが、トレイシーの好奇心が勝ってしまいます。
「父の仕事はどんなときでも私をワクワクさせました。居間に忍び込んで、書類を盗み見たのです」
殺した動機、父はどう事件を解決するのだろうが気になっていました。当時、興味津々の6年生だったトレイシーは、探偵としての才能を開花させていたのです。
メディア探偵がしくじるとき
ボストンマラソンの爆破テロ事件の容疑者に対する壊滅的な捜査は、経験不足のネット探偵により、良い結果より害をもたらしてしまった典型例です。
FBIはメディアに対して誤情報が発信される前に厳しい警告をしていました。捜査が初期段階である今におきましては、適切な情報を確認してからの報道を期待しますと、促していたのです。
不幸なことにスニールの家族にとっては、息子の嫌疑を払拭することは不可能になりました。インターネット上で、彼はボストンマラソン爆弾犯として誤認されたまま記憶され続けることになったのです。
感想
サイト管理人
手軽に投稿できるSNSなどのメディアに、呼びかけだけで正しい情報を拡散するようなメソッドになっていないのなら、普通に規制したほうが良いと思います。そのためのXの有料化というのも、ちゃんとした情報が調べられるようになるのなら、そっちのほうが良いなと思うところです。
悲観的な情報が拡散しやすい脳の構造をしているので、不特定多数の人を相手にすると誤情報が大きくなります。それでも、長年解決できなかった事件を解決する糸口になったり、コミュニティを作ったりと、すごい情報力をもった媒体がネットです。
いくつかの章の冒頭をつまんで、あげてみました。お好きな方は楽しんでみて下さい。