※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
思考によって思考から救われないことがあまりにも多くあります。それどころか、思考は油断ならない何かを生み出しているのです。
それが、頭の中のしゃべり声「チャッター」になります。
チャッターを構成するのは、「循環するネガティブな思考と感情」です。内省という呪いにしてしまいます。私たちの行動、意思決定、人間関係、幸福、健康を危険にさらします。
チャッターに打ち勝つには、自分自身へ有効に話しかける方法を見つけることです。
目次
書籍情報
タイトル
Chatter
「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
著者
イーサン・クロス
ミシガン大学教授。感情と自制研究所の所長。
意識する心のコントロールに関する世界的な第一人者です。ニューヨークタイムズなどの有名誌に数々記事を取り上げられています。
出版
東洋経済新報社
ストレスと精神疾患
ストレス反応システムの長期にわたる活性化は、心疾患から睡眠障害、各種のがんに至るまで、多くの領域の病気に関連することが示されています。
実際、強力な社会支援ネットワークとのつながりを持たない事は、タバコを1日15本以上吸うのと同様の死亡リスク因子であり、アルコール過剰摂取、運動不足、肥満、ひどい大気汚染都市にすむことよりも大きな死亡リスク因子です。
慢性的なストレスと精神疾患の関係性は未だにわかっていません。臨床的うつ病、不安神経症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の原因だといえるわけではないのです。しかし、繰り返されるマイナス思考は多くの疾患に共通するものだと専門家の大半は考えています。
チャッターがストレスを高めるのは恐ろしいことです。長引けば、生理的な部分に影響がでます。そして、DNAが健康へ及ぼす可能性を高めてしまうことも、最近ではわかっているのです。
自分観察日記
日記をつける行為は、経験からの距離を生み出します。第三者の視点から自分を見つめることができるのです。
経験に縛られる感覚が薄まり、精神的な部分が落ち着きます。
また、自分に言い聞かせる内容と他人に対して思っている内容では、他人に対して考えている内容のが深く思慮されていることが、科学的に証明されています。
自分を他人だと思って観察することで、行動を改善することができたり、優秀な結果を修めることができるのです。
脅迫状を受け取った後に私が経験したチャッターは、脅迫されているという思考にどっぷりと浸かるものでした。このときの希望の光は「経験の一般化」です。
他の人にも似たような困難に直面したことがあると知れば、あっというまに状況を冷静に見られるようになります。
取り戻した日常
自分に語りかけて眠りに落ちたあと、何が起こるのでしょう。
私はいつものように、家族と朝食を済ませ、脅迫観念にさらされて3日間も空けていた研究室に戻ることができました。
友人、同僚、愛する人は、感情面で力になってくれます。
問題が専門的な場合、特定の人材に協力を求めたようが良いでしょう。
何よりも重要なのは、チャッターが誘発する出来事が起こったあとで、誰が助けてくれたか、助けてくれなかったかをじっくり検証することです。
自分だけで実践できるツール
実践ツール
1.距離を置いた自己対話を活用する
2.友人に助言していると想像する
3.視野を広げる
4.経験を試練としてとらえ直す
5.チャッターによる身体反応を解釈し直す
6.経験を一般化する
7.心のタイムトラベルをする
8.視点を変える
9.思ったままを書いてみる
10.中立的第三者の視点を取り入れる
11.お守りを握りしめる、あるいは迷信を信じる
12.儀式を行う
無視できないのは、「プラセボ」の効果です。
薬学研究においては、乳頭やデンプンなどをカプセル状や錠剤にした「偽薬」などがプラセボ錠と呼ばれています。
プラセボは、人、環境、お守りでも良いのです。医学的に効能のある成分が入っていないにもかかわらず、症状が緩和する可能性があります。人間の精神には治癒力が備わっているのです。
広い意味では、縁起物やお守り、シャーマンといった特別な環境も、信じていれば実際に救われるといったことが、明らかにされています。
その原理は奇跡でもなんでもありません。脳の予測する力が、神経機構に左右して信念を形成する部分に活性化レベルを上げたり下げたりすることで実現するのです。
感想
サイト管理人
友達のように自分に話しかけるプロセスは、紙に書くようなことをして自分で実現できるツールなのではないでしょうか。
いつも焦っている状態より冷静に状況をみれた方が、疲れません。
なんにしても、視野が狭くなってQOLが下がるより、余計な考えを減らして生活の幅が広がる方が豊かになる気がします。
数ある自己啓発の本のなかでも、実践的でわかりやすい書籍です。ストレスフリーを実現したいなら参考にしてみてはいかがでしょうか。
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