※サイト管理人が興味をもった部分を紹介します。
はじめに
脳の中を覗いてみると、不安やうつというのはどういうものでしょうか。脳の観点から考察していきます。
考察したものをベースに、精神的に元気でいるためには何をすればよいのかに焦点を当てていきます。
目次
書籍情報
タイトル
ストレス脳
著者
アンデシュ・ハンセン
精神科医。経営学修士。病院勤務の傍らでメディア活動をしています。『スマホ脳』を執筆して世界的ベストセラーになりました。
出版
新潮新書
あなたと私の脳は違う
私たちはそれぞれ顔や体つきが違うように、脳も違っています。
とりわけ島皮質は人によっておおきさが最もことなる脳の部分です。
つまり、人によっては体からの情報の音量が大きい可能性があります。胃の不快感、心拍数の上昇、腰痛などを強く感じることがあるのです。
ネガティブな情報に強く反応するのも島皮質に関係があるようです。
何が正しい島皮質だということはありません。人間のように群れで生きる生き物は、生存するために異なった特徴や感情が混じっていなければならないのです。
悩むことは悪いことか?
24歳のとき、冬から春にかけて家に引きこもっていたことがあります。
心に決めて行動してもすぐに翻し、また決心し、また翻しました。
1年後、私はカロリンスカ医科大学の大きな講堂に足を踏み入れていました。
あとになって考えてみると、その決断をするために落ち込む必要があった気がするのです。
精神科医になって、精神状態の悪い患者の多くが重要な決断を前にしていることに気づいたのです。「夫と別けれるかどうか」「仕事をやめようかどうか」「俳優になる夢をあきらめるかどうか」そんな悩める患者が多くいます。
人生を左右するような問題に取り組むときに、人が鬱々とひきこもるのは、脳の戦略なのかもしれません。それは分析的反芻の仮説と呼ばれています。
脳は抜け目ない、しかし賢くはない
脳は、うまれつき怠け者です。生活の中でなるべく運動しないようそそのかします。
無駄にエネルギーを消費しない戦略は何十万年も上手く機能していたが、現代社会では罠です。
WHOの試算では、運動不足のために毎年500万人が死を早めることになるといいます。座ってばかりいたせいで死んだ人の数は、新型コロナウイルスによって死んだ人の数と同程度ということになるのです。
運動といってもスポーツや記録とは関係がありません。散歩をすることや階段をつかうことといった、何でもいいから習慣にすればよいのです。
苦しみを減らす方法はある
うつ全体の20%が孤独によるもので、12%がもっと運動をすれば防げたという研究結果がでています。世界規模で考えれば、うつの人の数を1億人減らせるということです。
現代の狩猟採集民は先進国の定年退職する年齢の人も並外れて健康です。ボリビアに住む知真似賊の80歳の老人の欠陥は55歳の西洋人と同じ状態だといいます。水道も電気もなく病院や薬もないのにです。
家族を頻繁に尋ねたり、散歩を増やしたりするのが、最大の効果を発揮する方法です。それが必ずしも健康や幸せにつながるわけではありません。
私たちが病気として見ている者の多くが防御メカニズムによるものです。内気な性格と社会不安障害の境界に単純な答えはありません。言えるのは精神状態が原因で生活が制限されるなら受信したほうが良いということくらいです。
スウェーデンでは、限界を向かえる前に受診やセラピーを受けられるようになったことで、1990年以来、自殺者の数が30%も減りました。精神的な符丁をオープンに話せるようになったことが人々の命を救い、苦しみを軽減しているのです。
社会にオープンになることで、問題が解決に向かうことを確信しています。
感想
サイト管理人
今の段階でわかっていることを、本にまとめてくれました。
ストレスに対して、こんなことが言える、こんなことが効果がある、そんな書籍です。
「幸せについて追及しない方が良い」という興味深い考察も、本書には記述されていますので、気になった方は読んでみて下さい。
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