※サイト管理人が興味をもった部分を紹介します。
はじめに
「ジョブ型」人事制度が多くの日本企業の経営者、人事担当者の関心を集めています。
きっかけはデジタル時代の到来です。デジタル人財を確保できなければ、企業のDXはスタートできません。
デジタル人財は年齢に対して高処遇であることが多いので、社内の年功的な給与体系に当てはまらないのです。
年功を改める起爆剤の仕組みとして「ジョブ型」人事制度が注目されることとなりました。
今までの「年功打破」「人件費コントロール」「デジタル人財獲得」といった考え方を、「人を育てるための人材戦略」として再定義する提言を行います。
目次
書籍情報
タイトル
ジョブ型人事で人を育てる
人的資本経営の実践書
著者
編集者 内藤琢磨
株式会社野村総合研究所 経営DXコンサルティング部 人事戦略・チェンジマネジメントグループグループマネージャー 上席コンサルタント
国内大手のグローバル企業の組織・人事領域に関する数多くのコンサルティング活動に従事しています。専門は人事戦略、タレントマネジメント、コーポレートガバナンスです。
著者 立山宗径
著者 桜井彬裕
出版
中央経済社
グローバルでの人財育成の潮流
新しい職業に必要なスキルを習得させるという意味合いで、「リスキング」という言葉が増えてきました。
企業は社内で必要とされるスキルだけでなく、中長期的なキャリア発展につながる教育を提供せざるを得なくなっています。
有能な人財ほど、「自分が成長できる企業・職場はどこか」という目線で企業値踏みするようになるつつあるからです。
リスキングのストレッチ
業務プロセスのどこにテクノロジーが存在できるかを考えさせるために、社内外の講習といったトレーニング機会を積極的に付与していきます。
マネージャーは自組織の環境変化に応じて常にミッションを再定義しましょう。組織メンバーに対して行動変容を「当たり前化」するための働きかけを行うというものです。
組織メンバーが自分の行動をどう変えなければならないかを考える機会を与え、レジリエンス力を組織に組み込む必要があります。
ソニーのキャリア形成支援
ソニーのキャリア形成支援では、4月と10月に上司部下間でそれぞれ直近半年間のレビューを実施しています。
行動や実績のレビューに加え、中長期的なキャリア形成に関する面談を行う仕組みです。社員が自分のキャリアと成長について上司と直接話し合いを行い、それぞれの社員固有のキャリアの形成をサポートしています。他部署のジョブとのマッチングが上司了承のもと行われることにも繋がるのです。
次世代の早期登用や現在の役割で格付け・評価する運用を徹底するジョブグレード制度と、キャリア形成支援を組み合わせることで、社員のチャレンジマインドを尊重し、人のポテンシャルを開花させる人財戦略を企図しているのです。
感想
サイト管理人
図を交えながら、各企業の人事例をあげていて楽しめました。
個人のチャレンジ性とジョブのマッチングを社内で行えるようにする。そんな取り組みができる企業も存在するのです。
人財への投資で評価される企業より、人経費をカットしたことで成功したという事例の方が、確かに聞いたことがあります。でも、将来のために、人財教育に投資しませんか?そんな書籍のように感じました。
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