※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
番組作りにおける放送作家の仕事ぶりをたくさんの人に知ってもらい、ラジオの正解で放送作家を目指すような若い人たちを増やしていきたいです。
放送作家のみなさんは、個性的で魅力があり、番組を面白くしてくれる存在です。
オールナイトニッポンの55周年を100集念いつなげていけたら嬉しく思います。
目次
書籍情報
タイトル
深解釈オールナイトニッポン
10人の放送作家から読む解くラジオの今
著者
藤井青銅
小西マサテル
高井均
石川昭人
寺坂直毅
飯塚大吾
大竹将義
福田卓也
畠山健
高橋亘
冨山雄一
出版
ニッポン放送
天才ディレクター石田誠
著者:小西マサテル
ポイント
●『次長課長のオールナイトニッポンR』は面白かった。
●担当している天才ディレクターは、オモチャの奇人、石田誠さん。
●ラジオなのに、オモチャを活用した企画が満載の番組だった。
『次長課長のオールナイトニッポンR』(2007~2008)をレギュラーでやっていました。いまだにあの番組がオールナイトニッポンの中で、一番おもしろかったんじゃないか説が僕の中にあります。
ハチャメチャなことを表現する慣用句で「オモチャ箱をひっくり返したみないな」という言い回しがありますが、この番組は、本当にオモチャがスタジオ中に転がっていたのです。
この番組を担当していたのは、誰からも愛される天才ディレクターの石田誠さんでした。会社のロッカーにオモチャしか入っていないという奇人です。次長課長の子どもっぽさにアジャストしていました。
基本ゲームとオモチャの話しかしていない番組になります。シュウマイをクレーンゲームで取るという企画で、『ドラゴンボール』のセルのフィギュアが絶妙に邪魔をしてなかなか取れないという収録がありました。井上くんが自分のビックリマンシールを自慢するために、テーブルに広げていたこともありました。ビックリマンシールは彼が席を外して戻ってくると、『キャッツ❤アイ』のカードに変わってしまいます。
余白を楽しむ
著者:大竹将義
ポイント
●深夜ラジオが好きだった。
●生放送のハプニングが好き。
●リスナーの声を傾聴するバランスが難しい。
正直にいうと、TBSラジオリスナーです。深夜のJUNK(当時UP’s)という枠の爆笑問題と伊集院さんのラジオにハマりました。SNSで繋がっていない時代に、ハガキを送っていたのです。一度だけ爆笑問題さんの番組に電話出演した夜のことは忘れられません。
僕はハプニングが好きです。ほかの人の台本より余白が多いかもしれません。予想外の方向に転がっていくのが楽しいから、生放送が好きなのです。同じ時間を共有してくれるリスナーが、臨場感を少しでも味わってくれると嬉しいです。
ラジオを作るときは、誰の声に耳を傾けるべきかが難しいです。スタッフがひとりよがりになってもダメだし、可視化された声に影響され過ぎてもよくありません。そのバランスに、常に悩まされています。
ラジオはもっと広がりがあっていい
著者:高橋亘
ポイント
●ラジオは、うるさいパーソナリティが許される場であってほしい。
●オールナイトニッポンは、パーソナリティの新たな魅力が発掘されるところ。
今、ラジオでは聞いていてやさしい気持ちになれるような、愛のあるパーソナリティが称賛されていますが、無礼で、うるさくて、極端なことを言ったり、最悪なことを言うパーソナリティが好きです。
ラジオはそういう人間が許される場であってほしいなという気持ちがあります。
オールナイトニッポンは、パーソナリティの新たな魅力が伝わる場であると思うのです。CreepyNutsと菅田が組んで「サントラ」を出し、『ミュージックステーション』に出るまでになったり、三四郎の相田さんが『ドラゴン桜』の阿部寛さんのモノマネをしていたら、実際にドラマに出演するようになることもあります。
ラジオで得られるもの
著者:冨山雄一
ポイント
●ラジオは聴いてみるまで、面白いかわからない。
●面白いタイミング立ち会えるかどうかの興奮は、ラジオならでは。
音楽からイントロがなくなり、映画が倍速で再生され、YouTubeがサムネイル画面で見るか観ないか判断される時代です。そんななか、ラジオは2時間近く音声に耳を傾けないと面白いか面白くないかわかりません。
そんなラジオの面倒くささ、不確実性があります。何が起こるかわからずに聴いているうちに、どんどん面白くなっていきます。
そんな瞬間に立ち会えるカタルシスは、他のコンテンツでは得られないものです。
感想
サイト管理人
ラジオは、映像が無いのを想定した放送なので、内職をしながら、夜勤をしながらと、ながら作業をするときに重宝します。
また、自然災害の被害にあったときに、ポケットサイズのポータブルラジオが活躍をしました。今はラジコなどもあるので、携帯の充電が電池でできるであれば、災害時でもラジオを楽しめます。ラジオは需要がないようでいて、しっかりとあるのです。
ラジオっ子はみんな聴いているであろうオールナイトニッポンの話を読める書籍が発刊されました。ラジオ制作の話や思いが本はいかがですか。