※サイト管理人が興味をもった部分を紹介します。
はじめに
衰退していく日本を止めるには、「持続可能な日本」をつくる戦略、事業継続計画が必要です。
目次
書籍情報
タイトル
経済参謀
日本人の給料を上げる最後の処方箋
著者
大前研一
ビジネス・ブレークスルー(BBT)代表取締役会長。
経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社後、本社ディレクター、日本支所長、アジア太平洋地区会長を歴任し、退社しました。現在はBBT大学学長なども務め、日本の将来を担う人材育成に力を注いでいます。
出版
小学館
安すぎるニッポン
2022年3月時点で、外国為替市場の円相場は1ドル=120円台の円安ドル高で推移しています。日経平均株価は2万8000円前後の株安傾向にある上、日本国債の値下がりも進んでいます。
原油価格や原材料などの輸入品価格が上昇し、日本でもインフレになる可能性が高くなっています。
そして、アメリカのFRBはゼロ金利政策を解除して、0.25%の利上げに踏み切ることを決めました。アメリカの利上げは世界的な金利上昇につながります。そうなると、日本も利上げに踏み切らざるを得なくなるでしょう。
また、デジタル人材の育成を進めると政策を表明したが、デジタル人材は今も大勢います。しかし、IT字術者の平均年収は20代で413万円、30代で526万にとどまり、アメリカの半分以下です。そして、IT関連以外で働けるエンジニアは3割ほどしかいません。労働生産性が低い要因の1つです。
今の政策で唯一、確実に効果があるものは、看護師、介護士、保育士らの給料引き上げの政策くらいになります。
まとめ
●円安、株価安、国債安の日本である。
●インフレが起きる可能性が高い。
●日本の賃金は低い。
少子化対策
フランスでは、未婚の母や婚外子に対して日本のような差別や偏見がありません。そうした国では、育児給付は子どもの数が多いほど指数関数のように減税されます。子どもを産めば産むほど得をするのです。合計特殊出生率が1.87と高い水準をキープできています。
日本は合計特殊出生率は1.33と5年連続で低下しています。
10万円給付の政策も、婚姻関係のある家庭にしか配布されていないという問題もあります。シングルマザーには給付されないのです。戸籍ベースではなく、子どもベースで政策が行われるべきでしょう。
新しい保護者像を明確し、国民のデータベースをつくり直すのです。保護者が健全に養育できるようにするべきだと思う。
まとめ
●未婚に対して偏見のない国では、子どもの政策が手厚く、出生率も高い。
●現代の子どもの保護者全員がこども政策の対象になっていない。
●新しい保護者像を明確にして、子ども全員が手当ての対象になるべきだ。
マッキンゼー流「考える力」
マッキンゼーの入社試験の例にあげます。
明日からコンサルタントとしてタンザニアに派遣されることになった。リュックサック1個しか持っていけない場合、何を詰め込んでいくか?
という質問をします。
従来の詰込み型受験の勉強しかしてきていない人は、タンザニアの場所や気候、経済事情などがわからなかったら、フリーズしてしまうでしょう。
「考える力」がある人間は、「発展途上国だとすれば、、、」と適当に提示し、私はこんなものを持っていきますと答えられるのです。
この試験では「正解」を問いていません。自分なりの考えを導き出せるかをみているのです。
コンサルタントは未知の問題に、答えを生み出せる人間でないと仕事が務まりません。だからこそ、高い料金を払ってコンサルタントは雇われるのです。
大学ごとに、考える力を試す入試をすればよいと思います。
まとめ
●詰込み型の受験勉強が、日本では主流である。
●詰込み型の勉強では、未知の問題に対応する能力がつかない。
●考える力をつける教育が、日本には必要だと思う。
地域の活性化に必要なこと
私は30年以上前から、日本が反映するための方策として統治機構を中央集権から地方主権にする「道州制」を提案しています。
アメリカのシリコンバレーや中国の新圳は「道州制」の代表です。半導体やコンピューターの企業が次々と誕生し、都市となりました。
こうした地域に共通しているのは、新しいビジネスに足する規制が少ないことです。会社が潰れても、新事業が生まれ、世界中から人、お金、情報、が集まります。
まとめ
●地方主権にすれば、地方でルールを変えられる。
●海外の地方主権地域で都市化に成功した例がある。
●規制が少ないことで新規の事業が生まれ、人、お金、情報が集まる。
スマホベースの個人認証でよい
マイナンバーカードをわざわざカードリーダに読ませるシステムは酷く使い勝手がよくありません。
いくつものパスワードを用意し、無理にアプリとカードを連動させたシステムは、スマホを使い慣れた若い世代にも不評です。
高齢者だと、スマホに対応できないとの意見があるが、お年寄りでも使えるインターフェイスがあればよいです。
完全にゼロから作り直した方が簡単だと思えるほど、マイナンバーは実用的ではありません。思い切った判断をしてデジタル改革を進めなければ、デジタル庁は早晩座礁するでしょう。
まとめ
●マイナンバーカードのシステムは使いずらい。
●お年寄りでも扱えるアプリを開発すれば、スマホのシステムでも問題ない。
●デジタル庁には、思いきったデジタル改革が必要。
感想
サイト管理人
日本に住む自分からみれば、お金が入ってこないのに物価が上がるのは困る、といった感想です。
マイナンバーも使いずらいです。
考える力もつけたいです。新しいことにチャレンジして、何かを話せるようになりたいとは思っています。
マッキンゼーで働けるほどのコンサルタントが言うことです。説得力が違います。
一方で、日本には借金があるからどうのこうのは意味がわかりませんでした。きっと私が理解していないからだと思います。
経済発展には英語ができた方がよいのは間違いないと思います。そして、私は英語が苦手です。でも、漢文古文のような英語でよいかもと思うところもあります。変に英語ができて周りとコミュニケーションがとれない子どもがいることの方が心配です。英語ができるより、コミュニケーション力のが大事ではないでしょうか。なにも、小学校から英語教育しなくてもよいという考えが私にはちらつきました。
考える力と英語教育の両方はできないと思います。学ぶ量が増えた分、減らさないといけないのでは?脳のワーキングメモリの一部が英語でのコミュニケーションに占領されるのは、ちょっともったいない気がします。
地方主権とはいうものの、宮城の仙台市などの街並みをみるに、充分地方でも都内化しているところがあるのではないかとも思います。
説得力がある分、全てを信じるのは危険かと思います。しかし、時事に鋭く切り込んでいるので参考になる書籍です。トップいたコンサルタントの説得力を味わってはいかがでしょうか。
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