快腸大全/著者:水上健

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書籍情報

タイトル

快腸大全

便秘外来医が3万人を診てわかった腸の新常識

発刊 2024年10月21日

ISBN 978-4-04-684030-1

総ページ数 175p

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出版社リンク KADOKAWA

著者

水上健

国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長。医学博士。
便秘外来において便秘・IBSの第一人者として多くの患者の診療にあたっている。

出版

KADOKAWA

もくじ

  • 腸の健康 新事実
  • はじめに
  • 第1章 100歳まで保とう腸の健康!
    • 世間をにぎわす「腸年齢」の正体
    • 「腸内細菌」、そのカオスな世界
    • 効果が持続するなら続けよう
    • 腸の健康にとってこれだけはよくない!
    • たかが便秘が大病の引き金に!?
    • 便秘だと早死にする
  • 第2章 日本人の約8割が抱えている「ねじれ腸」「落下腸」
    • 緊急提言!新たにわかった便秘の原因
    • 内視鏡検査で明らかになった日本人の腸の形 ドイツ人の腸は日本人とこんなに違う!
    • 「ねじれ腸」って、いったいどういうこと?
    • 詰まった便の重みで腸がどんどん伸びていく!?
    • レントゲンを撮ると「腸がない!」人がいる
    • 「ねじれ腸」よりやっかいな「落下腸」とは?
    • 原因不明の胃痛や胸やけが続くようなら、便秘を疑え!
    • 便秘には「体質」ともいうべき3つのメカニズムがある
    • 受診予約をとるだけで治ることもある便秘
    • 「ねじれ腸」「落下腸」由来の便秘は今までの便秘解消法が効かない!
  • 第3章 30年来の便秘も解決した「腸ゆらしマッサージ」
    • 「腸ゆらしマッサージ」がきりひらく新しい便秘対策
    • チェックテストで腸の形を探ってみよう
    • 「腸ゆらしマッサージ」の手順:
      • 手順 下行結腸の詰まりを解消する左腹部トントンマッサージ
      • 手順2 S状結腸の流れをよくする下腹部トントンマッサージ
      • 手順3 横行結腸から下行結腸の曲がり角をゆらす 上体ひねりマッサージ
      • 手順4 落ちた腸全体を持ち上げる腸持ち上げマッサージ
    • マッサージを行うときの4つの注意点
    • 便秘が解消してもすぐにやめないこと
    • 「マッサージが効かない」とあわてる前に
  • 第4章 そうだったのか! 腸と便秘の新常識
    • 便秘の常識は間違いだらけ
    • 「毎日出なければ便秘」は誤解!
    • 食物繊維のとりすぎは便秘に逆効果
    • 洋式トイレには「足台」を置く
    • 便秘は世相を映し出す!?
    • ウォーキングやジョギングはじつは便秘に効かない
    • 毎日下剤を服用していると腸が真っ黒に
    • ストレスがなくても「過敏性腸症候群」になる
    • 食後は便意がなくてもトイレに行く!
    • 善玉菌で便秘を治せるとは限らない
  • 第5章 努力も下剤もいらなくなった 【体験談】
    • がんかと悩んだ深刻な便秘が1回のマッサージで改善 [50代/女性]
    • 運動をやめて症状が悪化夫婦で乗り切った不安な日々 [70代/男性]
    • 踏んばらなくても便が出る夢の日々 肌トラブルも軽減 [50代/女性]
    • 常にあった胃腸のムカムカが解消何十年かぶりにスッキリした日々 [70代/男性]
    • 便秘ではなかったのに下剤頼りにマッサージで4kg減量にも [40代/女性]
  • おわりに

書籍紹介

 この本は、腸内環境を整えることの大切さをわかりやすく伝えながら、日常生活で実践できる具体的な方法を提案しています。健康や美容に関心がある方、特に腸の働きを改善したいと考えている方にぴったりの内容です。

 腸が私たちの体や心にどれほど大きな影響を与えているかが丁寧に解説されています。消化や免疫、さらにはメンタルヘルスにも関わる腸の役割を、科学的な視点から紐解きつつ、専門知識がなくても理解しやすい言葉で書かれているのが特徴です。

 腸に負担をかけない食べ物の選び方、簡単な運動やマッサージの方法など、すぐに試したくなるアイデアが満載です。これらは忙しい毎日の中でも無理なく取り入れられるものばかりで、実際にやってみると体が軽くなったり、気分がすっきりしたりする変化を感じられるかもしれません。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

ねじれ腸

 日本人の約8割はほぼ「ねじれ腸」をしています。

 本来は背中に真っすぐに固定されているはずの下行結腸部分が、たわんで曲がっているケースが多いです。

 便秘に良いといわれていることをしているの、便秘がよくならない場合は、「ねじれ腸」や「落下腸」の可能性を疑ったほうがいいと思います。

 この「ねじれ腸」に良いとされるのは運動です。運動したときに大腸がゆれることで、腸のねじれをゆるめることができます。落下腸の場合は、通常の運動では効果がありませんが、フラダンスやベリーダンスなど骨盤内よくゆらされる運動が良いとわかってきています。骨盤の中を持ち上げてゆらす動きが効果的なのです。

 腸は少し刺激するだけでねじれが改善することがあります。あおむけになり、ひざを立ててリラックスできる姿勢を保ち、「の」の字になっている大腸の左側部分にあたる部分を刺激するマッサージが有効です。

 左腹部(おへそ左下とわき腹)に両手をあてて、左手でわき腹を、右手でおへそ横をトントンと押して、下行結腸をゆらします。お腹で拍動しているのは動脈なのでマッサージしないでください。力加減は指先がお腹に少し沈む程度です。

効果が持続するなら続けましょう

 健康な人の腸内には1000種類、総数で約100兆個もの腸内細菌がバランスよく住み着いているといわれています。腸内細菌のバランスは双子であっても全く違っていて、本当に人それぞれです。善玉菌をとって悪玉菌を排除するというような、単純なものではありません。

 善玉菌をとって、排便を促す効果があるのは、一部の人には認められています。実際、乳酸菌やビフィズス菌を服用したとして、生きた状態で大腸に届くのは数%だという人もいます。酪酸菌を除いて、人間の免疫機能にはじかれてしまうため、生きた菌がお腹で増えることはほとんどありません。腸内細菌は万能ではないのです。

 市販されているスーパーヒーローの乳酸菌やビフィズス菌は「便形状を整える」「腸管運動を改善する」のに効果が確かに認められていますが、全ての便秘解消に効果があるかと言われれると微妙です。

 善玉菌に一定の効果があることは間違いはないのですが、試してみて体に合えば続けるという姿勢でいいでしょう。

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