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目次
書籍情報
医師になるには
辻󠄀村達哉
大阪支社社会部、大津支部、釧路支局、札幌支社編集部、本社科学部を経て2005年に編集委員となり、医療・医学を取材。
ぺりかん社
- はじめに
- 1章 ドキュメント 課題に向き合う医師たち
- ドキュメント1 国際的に活躍する総合診療医
- 岩本桃子さん 高知県大井田病院
- ドキュメント2 地域の患者に寄り添う総合診療医
- 西村正大さん 奈良市立都祁診療所
- ドキュメント3 チーム医療の中堅を担う消化器外科医
- 関口久美子さん 川崎市 日本医科大学 武蔵小杉病院
- ドキュメント1 国際的に活躍する総合診療医
- 2章 医師の世界
- 医師とは
- 医師のイメージとは
- 社会的処方
- 三つの基本原則
- 社会的責任
- 医療の歴史
- 環境が重要
- 衛生改善、抗生物質
- 外科学を後押し
- 殺菌から無菌へ
- 日本からの貢献
- データに基づく医療へ
- 医師の仕事
- 未知の病気かもしれない
- 施策をつくる
- 社会のシステムをつくる
- 暗黙知を身に付ける
- 患者、市民にも伝える
- たばこ業界と闘う
- 臨床研究とは何か
- 対象は人
- 奇妙な最近
- 純粋な疑問
- ディオバン事件
- 不要な研究
- 弱い基盤
- 人材育成が必要
- 学用患者
- 患者のために
- 新型コロナの教訓
- パンデミック
- 事前の備えが大事
- 最新の知識に基づき対策を立てる
- 医師の役割を果たす
- 意思を巡る状況
- 人口当たりの数は少ない
- 地域、診療科の遍在解消へ
- ドキュメント1 社会全体の健康を守る研究医
- 近藤克則さん 千葉大学予防医学センター特任教授
- ドキュメント2 君ならどうする? 血液内科医
- 高田昇さん おだ内科クリニック
- ドキュメント3 研究と臨床の両方で活躍する精神科医
- 渡辺範雄さん コクランジャパン代表
- ドキュメント4 外国で研究する眼科医
- 後町清子さん カンズヴァン国立眼科病院
- ドキュメント5 性感染症のベテラン臨床医
- 古林敬一さん そねざき古林診療所
- 医師の生活と収入
- 医師になると
- 無給医問題
- 長い勤務時間
- 「抜け穴」の恐れ
- 改革の影響
- Column 医学研究の最先端
- 医師とは
- 3章 なるにはコース
- 適性と心構え
- 患者が医師に何を求めるか
- 医学部をめざすなら
- 自分と向き合う
- たまには読書も
- 患者の声を聴く
- 医学部の個性を知る
- 医学部教育
- 基本を身に付ける
- ステップを踏んで
- 臨床の場で学ぶ
- 多様な学びの場
- 医師国家試験
- 全部で400問
- 合格率は女性優位
- CBT導入へ
- 外国の医学校卒も
- 臨床研修と専門医教育
- 診療科を回る
- マッチング
- 基礎研究者育成も
- 2段階の仕組み
- 適性と心構え
書籍紹介
医者としての倫理観
医師としての知識だけでなく、学生時代から医師になるまでの心構えや、医師としての社会的役割についても論じています。これにより、読者は単に学問的な知識だけでなく、医師という職業の倫理面や責任についても理解を深めることができます。
医者の体験談
医師志望者だけでなく、医療業界に関心を持つすべての人にとって価値ある一冊です。医師になるための道程だけでなく、医療現場でのリアルな体験談や、医師としての生き方についても描かれているため、読後に自身の将来について深く考えるきっかけを提供してくれます。
なるには
最後に、医師になるための具体的なステップを解説しています。医学部への入学方法や受験勉強のポイントから始まり、医師国家試験の受験資格や試験対策についても触れられています。さらに、医学部での6年間の学習内容や、実際に医師として働くまでの臨床研修の重要性についても深く掘り下げています。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
三つの基本原則

医師には必ず守るべき責務があります。医師法には「業務上知り得た人の秘密を他に漏らしてはならない」「診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない」などの規定があるのです。
それとは別に、医師の責務を定めた「21世紀の意思憲章」があります。3つの基本原則を掲げているものです。「患者の健康・幸福の追求」「患者の自立性の尊重」「社会正義の現実」これを守らなければなりません。
人種、性別、宗教の差別なく、医師は、製薬の情報に至るまで幅広く情報を集め、患者にわかりやすく説明し自己決定を支援する責務があります。
読書も効果的

医学部では科目の勉強、卒業試験の勉強、医師国家試験の勉強と、厳しい試練が待っています。
医師になってからも、最先端の医療を身に付けるために論文を読んだり、学会に参加したりして、ずっと学び続けることになります。医師とはそういう職業です。
医学部の教育では生物学が必須なので、高校の「生物」は学んでおいたほうが、あとあと都合が良いというのもありますが、入学後におさらいはするので、あまり心配することではありません。
モチベーションを保つためにも医学や医師に関する本を読むのも良いでしょう。「医療統計学」や「疫学」について一般読者向けに書かれた本を読んでみてはいかがでしょうか。
上記の本をおすすめします。研究で使われる「オッズ比」「リスク比」といった概念や、食中毒事件や薬害事件などを題材にして医学用語を使わずに疫学の基本知識を教えてくれます。