ストレス なぜ生まれるのか

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書籍情報

タイトル

[日経BPムック]ナショナル ジオグラフィック 別冊

ストレス なぜ生まれるのか、どう癒やすのか

発刊 2025年1月11日

ISBN 978-4-86313-633-5

総ページ数 95p

出版社リンク ナショナル ジオグラフィック

出版

日経

もくじ

  • Introduction
  • chapter1 ストレスにも良い面はある
    • 頭と体はプレッシャーがあってもきちんと働く
    • a closer look:ストレスに打ち勝つ
    • ストレスと人生:成人期
  • chapter2 慢性ストレスに向き合う
    • 休みなく続く身体の消耗にどう対処するか
    • a closer look:本が持つ癒やしの力
    • ストレスと人生:成人期
  • chapter3 受け継がれるレジリエンス
    • 新しい治療法により社会的な健康問題に対処する
    • a closer look:文化に対応したケア
    • ストレスと人生:加齢
  • 図版クレジット

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

アドレナリン

 アドレナリンという神経伝達物質は、ストレスが引き起こされてから数秒以内に稼働を始めます。脳内では、神経調節因子が代謝イベントを次々に起こし、それによって警戒心が高まったり活力が湧いたり、状況を素早く理解できたりするようになります。

 アドレナリンが血流や呼吸を活性化させて、筋肉を動作に備えさせます。コルチゾールが増加し始めることで、血糖値が上昇し、その糖が活発に働く脳に送られます。

 その一方で、空腹や痛み、尿意などの対処を邪魔する働きがあります。臓器から送られてくるシグナルを脳が受け取れなくなるからです。

ストレスと加齢

 慢性ストレスにあふれた生活だと、生物学的年齢が暦年齢を追い越してしまいます。分子レベルの変化が繰り返し生じることで、生物学的な加齢は進行します。それにより病気にかかりやすくなり、体内のシステムに影響が及ぶのです。

 ストレスの長期的な影響に対して最も効果的なのは睡眠です。深い睡眠時に分子のゴミを除去する部隊を派遣するからです。

 細胞でDNA修復が行われるのも、睡眠中です。脳内で活動が抑制され、ノルエピエフリン濃度が低下すると、ミクログリアと呼ばれる免疫細胞が目を覚まし、体内をさまよう細胞や死んだ細胞、代謝プロセスの過程で残ってしまった分子、それらを掃除して回ります。

 睡眠が十分でないと、ミクログリアが覚醒する信号を受け取れないので、脳内に汚れが溜まったままになります。

 カロリーを制限することも、ストレスに対しては有効です。経済的に苦しい人に対して、睡眠時間の確保や健康的な食事を対処法として提示することは論理的にできません。ストレスによる早期老化のリスクが高い人を対象に貧困対策を実施ことが求められます。

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