Newton 2025年3月号

発売日 2025年1月24日

ページ数 144p

ISSN 0286-0651

もくじ

  • FOCUS
    • 太陽表面で空前の大爆発がおきるおそれ
    • 妊 娠中の母体で腸の表面積が拡大
    • 量子エラー 訂正が実用的な水準に
    • 火星ヘリコプターの事故原因
    • ネアンデルタ ール人との混血時期を特定
    • 早ければ2027年に北極が無氷状態に
  • 第1特集 Newton Special 宇宙の謎を解き命創造に挑む AI科学革命
    • 監修 今井翔太/橋本幸士/山本陽一朗
    • 執筆 尾崎太一
    • 急速に進化する AI技術が, 今まさに科学研究全体に革命を もたらそうとしている。 医学, 考古学, 宇宙, 物理学などのさまざまな分野におけるAI革命を解説していこう。
  • 福島第一原発廃炉の現在 重さ0.7グラムのデブリの取り出しに初成功
    • 監修 岡本孝司
    • 執筆 梶原洵子
    • 2024年11月に, 核燃料がとけ落ちて固ま った「燃料デブリ」の試験的な取り出しに はじめて成功した。 この成功の意味とこれ からの廃炉作業の見通しを取材した。
  • 古代エジプト3000年の謎 食事や美容, 娯楽を楽しみ 死後の世界に思いをはせた古代の日常
    • 監修 河江肖剰
    • 執筆 山田久美/中野太郎
    • 2025年1月25日から東京で 「ブル ックリン博物館所蔵 特別展 古代 エジプト」が開催される。 魅力的 な展示物の数々を鑑賞しながら古 代エジプト人の日常をみてみよう。
  • 第2特集 Newton Special 土はすごい 身近で実は奥が深い。 人類文明を支える土の素顔
    • 監修 藤井一至
    • 執筆 今井明子
    • 世界的な食糧不足や土壌劣化が問題になるなか、 土の重要 性は日に日にましている。 人類文明の行方の鍵は、私たち の足下に眠る土が握っているといっても過言ではない。 身 近すぎて意外に知らない土の正体にせまってみよう。
  • From 朝日新聞
    • 有人月面着陸は2027年に再延期
    • ネコの腎 臓病, 尿のにおいでチェック可能に
    • 温室効 果ガス減らせば南極の海氷は回復?
    • ひらめきと探究心, 社会課題に挑む JSEC2024 (第22回 高校生・高専生科学技術 チャレンジ)
  • 写真家がとらえた 宇宙の絶景 グリニッジ天文台 天体写真コンテスト2024
    • 監修 田村元秀
    • 執筆 荒舩良孝
    • 「アストロノミー・フォトグラフ アー・オブ・ザ・イヤー」は、世界最大規模の天体写真コンテストだ。 受賞作の中から、とりわけ美しい作品を鑑賞しよう。
  • 死因を見極める法医学 犯罪を身逃さないために遺体と向きあう
    • 監修 岩瀬博太郎
    • 執筆 北原逸美
    • 私たちの社会では, 死因を見極め るために法医学が活躍し, 人々の 安全や権利が守られている。 死因や死亡推定時刻などを明らかにする法医学の技術を解説する。
  • Nature View 動物たちの“超能力” 特殊な生態を可能にする,驚異の身体機能
    • 監修 小宮輝之
    • 執筆 薬袋摩耶
    • 動物の中には、過酷な環境への耐 性や高い再生能力,特殊な感覚器官,特別な攻撃能力や防御能力をもつ者がいる。“超能力” をもつ、個性的な動物たちを紹介しよう。

Focus

火星ヘリコプターの事故原因

ジャンル:宇宙探査

出典 NASA Performs Firest Aircraft Accident Investigation on Another World
NASA Jet Propulsion Laboratory News, 2024年12月11日

 NASAの火星探査用小型ヘリコプター「インジェニュイティ」は地球以外の惑星で初めて空を飛んだ飛行機です。しかし、2024年1月18日に行た72回目の飛行で着地した際に回転翼が折れ、飛ぶことができなくなってしまいました。

 事故原因を究明するため、インジェニュイティを開発したNASAジェット推進研究所の技術者らは事故時のデータの解析に取り組みました。

 インジェニュイティは下向きのカメラで地表面の視覚的特徴をとらえます。事故時に飛行していたのは傾斜が多い砂丘地帯で、はっきりとした特徴がなかったために、速度調整に誤作動が生じてしまったようです。

 しかし、飛べなくなったインジェニュイティは現在も、気象データなどを送信しており、将来の火星探査のための観測を続けています。

福島第一原発廃炉の現在

監修:岡本孝司
執筆者:梶原洵子

廃炉作業は次の段階へ

 東京電力ホールディングスは、中長期ロードマップにもとづいて福島第一原発の廃炉作業を進めています。

 原子炉の冷温停止と放射線放出の大幅な抑制を達成した2013年11月までを第1期としています。燃料デブリ取り出し始めるまでを第2期、それ以降を第3期と位置づけているようです。

 貫通孔から建屋下方向のデブリを、釣りざお式装置を遠隔操作することで、2024年10月28日にデブリを試験的に取り出すことに成功しました。今回の成功を機に、第3期に移行したのです。

汚染水問題を解決するために

 汚染水とは、原子炉を冷やすために注入した水などの高濃度の放射性物質を含んだ水のことです。地下水が原子炉建屋などに流れ込んだりすることでも発生します。現在汚染水の増加ペースは落ちているものの、燃料デブリがある限り汚染水は増え続けます。燃料デブリの取り出しが進むことが重要です。

 使用済み核燃料の取り出しについては、方法が確立されており、予定よりも時間がかかっているものの進んでいます。核燃料を取り出すために屋上を撤去する際に、放射線が飛散しないための大型カバーを建設しています。2031年内にすべての燃料の取り出し完了を目指しているようです。

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