「気遣い」のキホン/著者:三上ナナエ

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書籍情報

タイトル

「気遣い」のキホン

発刊 2024年10月15日

ISBN 978-4-569-90445-0

総ページ数 228p

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出版社リンク PHP研究所

著者

三上ナナエ

新卒でオフィスシステム販売会社(現リコージャパン)に入社し、販売戦略の仕事に携わる。その後、ANAのキャビンアテンダントを経験し、現在は研修講師として活動。

出版

PHP研究所

もくじ

  • はじめに
  • 第1章「小さな気遣い」で仕事も人間関係もうまく回り出す
    • 「気遣い」とは、相手の気持ちを少し想像すること
      • 「遣」という字に込められた意味
      • チーフパーサーが、笑顔を消して静かに挨拶したワケは?
      • 一瞬のやり取りに違いが出る
    • 「気遣い」ができるだけで、今の状況が好転する!
      • 仕事はできるのに人間関係でつまずく
      • 気遣いができないと、総合評価は「ゼロ」
      • まわりから好かれると、やりたい仕事ができる
    • 性格や才能ではなく誰でも手に入れられるスキル
      • CA時代は、失敗だらけの毎日
      • どうしたら上手な気遣いができるようになる?
      • 最初から器用にできなくていい
    • ためらいすぎて、何も行動できないのは損
      • 「声かけ」は、相手を知るための大事な手段
      • 「早めに声をかける」と「早めの判断」ができる
      • 「無関心」にだけはならないで
    • 「気遣い」が空回りするのはどうして?
      • 「やっておきましょうか?」の一言で変わる
      • 本当の気遣いは自分も疲れない
      • 「相手の不安を取り除く」ためのアクション
    • 「気遣い」は「ない」とすぐに気づかれる
      • いつの間にか「気がきかない人」になっている
      • 自分のことで手一杯のときほど要注意
      • 「気がきく連絡」を心がけよう
  • 第2章 まずは身につけたい「会話」の気遣い
    • 挨拶ひとつで、あなたのイメージは大きく変わる
      • デキる人の挨拶には「3つの共通点」がある
      • 相手が心地よくなる挨拶をするには?
      • 「話しかけやすい人」になる
    • 「ちょっとした一言」の積み重ねがまわりを動かす
      • 感謝の言葉を惜しみなく
      • 「もっと何かしてあげたい」に繋がる一言
      • 普段からの習慣にしよう
    • 「名前」を呼ぶと、心の距離がぐんと縮まる
      • 「○○さん、どうぞ」と料理を出してくれるお店
      • 「売る営業マン」は顧客を必ず名前で呼ぶ
      • 下の名前で呼ぶときは「よろしいですか?」を添える
    • 「すみません」は本当の気持ちが伝わりづらい
      • 口癖になっていませんか?
      • 使いやすいからこそ危険な言葉
      • 別の言葉で言い換えてみよう
    • 雑談は、相手にとって「意味のある話」が大前提
      • お得になる情報をプレゼント
      • ブログやサイトは貴重な情報源
      • 「あのときの話」が次の雑談に繋がる
    • 質問は、「私が知りたい」より「あなたを知りたい」
      • 会話が盛り上がる質問の極意
      • 「ぜひ教えてください!」で心を開いてくれる
    • 「聴いていますサイン」は相手にわかるように出す
      • 理解しているか不安になるもの
      • 「3つのポイント」を押さえておこう
      • 会議の席でも同じように「サイン」を出す
    • 「同感」と「共感」を混同しない
      • 「それはひどい奥さんですね」で上司を怒らせる 
      • 同感しない。否定しない。共感する
      • 「相手の気持ち」をそのまま言葉にするだけ
    • 相手に「求める」のも気遣いのひとつ
      • 求められると言いやすい
      • 「ぜひアドバイスをお願いします」が成長を促す
    • 上司への気遣いの基本は、こまめな報告
      • 報告の有無は、信頼の有無
      • 「細かさ」よりも「結論」を最優先
      • 相手が安心する「報告の形」とは?
    • 「力になろう」と思ってもらえる相談のしかた
      • 「丸投げ」はやってはいけない
      • 「結果報告」を忘れないで
    • 気持ちよく指示を受けるポイント
      • 部下としてかわいがられる人の共通点
      • 返事は明るく、復唱を忘れずに
  • 第3章 相手の印象に強く残る「見た目」「声」の気遣い
    • まわりの人がよく見ているのは、あなたの「素顔」
      • 何気ないとき、どんな顔をしている?
      • 人と接していないときほど「表情管理」を
    • 「気持ち」は「立ち居振る舞い」に必ず表れる
      • 手を動かしながら、横目で挨拶
      • 鼻先、心臓、つま先を相手に向ける
      • ほんの一瞬のしぐさで印象は決まる!
    • 見えない相手に「お辞儀」ができますか?
      • 3秒でできる最上級の気遣い
      • 誰も見ていないところでは、手を抜きがち
      • 電話の声だけで本音は伝わってしまう
    • 「身だしなみ」と「おしゃれ」を間違わない
      • 「身だしなみ」は相手が判断するもの
      • 注意したい3つのポイント
    • シーンによって「色」を使い分けると、印象がアップする
      • 身のまわりの「色」を気にしたことがありますか?
      • 服の色に「熱いメッセージ」を込める
      • 相手目線で選ぶことを忘れないで
    • 「声の出し方」も気遣いのひとつ
      • 「小さい声」は信頼性に欠ける
      • 腹式呼吸で声が生まれ変わる!
      • 堂々とした声は「自信」に繋がっていく
  • 第4章 絶妙なさじ加減で、気遣いができるようになる方法
    • 自分も相手もストレスにならない気遣いをしよう
      • 気を遣いすぎていませんか?
      • 「私」を主語にして伝えればいい
      • YOUメッセージは反発を生みやすい
    • 自分の気持ちを「正直に話す」のもひとつの気遣い
      • 何も言わないほうが無難?
      • 「余計なことかもしれないけれど」の一言でうまくいく!
      • 本音を隠さないことが真の思いやり
    • 相手を傷つけずに「言いにくいこと」を伝えるコツ
      • 「話す順番」が何より大切
      • 会話の最初と最後の言葉は、印象に残りやすい
    • 気のきく褒め方なら「おせじ」にならない
      • 褒めるのではなく、事実を伝えるだけ
      • 目上の人には、「教えてください」のニュアンスで
      • 部下には、「感謝の言葉」を必ず添えて
    • 「相手のタイプ」に合わせた気遣いのポイント
      • 4つのタイプを知っておくと便利
    • 身近な人にこそ、ためらわずに気遣いを
      • 忘れがちな「ありがとう」の一言
      • 感謝の言葉が増えると、一緒にいる時間も増える
    • コラム 気遣いは時間もお金もかからない
  • 第5章 一歩先の気遣いで「誰からも好かれる人」になる
    • 「お菓子配り」とは「心配り」をすること
      • お菓子に隠された「本当のメッセージ」
      • CAが機長を身近に感じる瞬間
      • 手渡しでしか伝わらない「心」がある
    • 小さなお願い、些細な約束ほどちゃんと守る
      • 「今度ご一緒に」を社交辞令にしない
      • 断るときほど丁寧な気遣いが必要
    • 気遣いとはつまり、「想像力」のこと
      • ボディクリームとお手紙、2つのプレゼント
      • 一流の人は、まわりに広がる気遣いをする
      • 「この人のために」という思いに繋がる
    • 「見ない」「言わない」「気づかない」ができる人になろう
      • 「ほんの一瞬の視線」に敏感な人は多い
      • 「○○にいましたよね」はNGワード
      • 「気づかないふり」もときには大切
    • タクシー運転手から学んだ究極の気遣い
      • アクシデントで予定時刻ギリギリに
      • 「同じ気持ち」になって言葉をかけてくれる
      • 気持ちは表現しなければ伝わらない
    • 「お客様」の立場になっても気遣いを忘れない
      • 案内メールに返信したのはたった2人
      • 身近な人と関わるときの気持ちで
    • 美しい気遣いは「型」にはまらない
      • 「上座」は状況によって変わる
      • メールで「!」を使うのは間違いじゃない

書籍紹介

 三上さんはかつてキャビンアテンダントとして働いていた経験から、様々な人々との接し方やサポートの仕方を学びました。彼女の経験はこの本の中で活かされ、例えば、他人に気を使うことの重要性や、自分自身の感情を管理しながら相手を尊重する方法について、具体的な場面を交えて語られています。

コミュニケーションを学べる

 本書は、読者が「気遣い」を単なるマナー以上のもの、つまり心からの思いやりや共感力の育成に繋げるためのガイドブックとなっています。特に、対人関係で悩んでいる人や、より良いコミュニケーションを目指したい人にとっては、非常に有益な内容が盛り込まれています。

楽しく学べる

 三上さんの語り口は優しく、どこかユーモアも感じられるため、読み進めるのが苦ではなく、むしろ楽しみながら学べる工夫がされています。『「気遣い」のキホン』は、自分自身の生活を振り返り、他人との関係性を見つめ直す良い機会を提供してくれます。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

失敗だらけの日々

 CA(キャビンアテンダント)は気遣いができて当たり前です。お客様に喜んでいただけるサービスをしなければなりません。働き始めたばかりのときは、頭ではわかっていても、目の前のことを行うだけで精一杯になってしまいました。

 お子様がジュースをたくさん飲んでいた場合、ベルト着用サインが点灯する前にトイレへのお声がけをする、ただお水を持っていくだけでも、お薬を飲む場合はお湯が良かったり、と気を遣うことが多いです。

 それに加えて、「じゃあ、コーヒーで」と言ったお客様に、ちゃんとワゴンにない飲み物までご案内できていなかったことなど、失敗を繰り返してきました。

気の遣い過ぎ

 相手の状況に配慮して振る舞うことは大切なようそです。けれど、それが行き過ぎると、不自然なコミュニケーションになります。相手に過度に気を遣かわせることになるでしょう。

 ついつい注意したくなる場面があります。そんなときは「ねぎらい」や「励まし」を挟んで、お願いするだけで心を開いてくれる場合もあります。命令口調で言われると、相手は話を聞きません。周りにも気を遣わせてしまい、不快感と反発心を招くでしょう。いい結果になりません。

 最初と最後の言葉は印象に残りやすいので、「お疲れ様です」「いつもありがとうございます」「恐れ入ります」「助かります」などのワンクッションを必ず置くようにしましょう。そんなことで良いのです。

信用される人

 機長に昇進する人ほど、お菓子を配っている印象がありました。お菓子を配って、何気ない不満などを聞き取り人をみていたのでしょう。

 ビジネスシーンだけでなく、プライベートにおいても、何気ない小さなお願いや些細な約束を守ってくれる人ほど信頼されます。

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