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目次
書籍情報
吉野家で学んだ経営のすごい仕組み
~全員が戦力になる! 人材育成コミュニケーション術
野村孝博
吉野家のアルバイトを経験した後、中堅運送会社に就職した。父が経営する株式会社野村運送に役員として就社し、交通トラブル半減を実現するなどして、会社を9億円から16億円の年商へと成長させる。
合同フォレスト
- はじめに
- 第1章 吉野家でのアルバイトは経営者としての原点
- 初めてのアルバイトでは”使えない人”だった
- 誰もが”使える人”に変わり、楽しく仕事ができる指導法
- 優先順位を意識すれば、どんどん仕事が進む
- チャレンジ思考は成功体験から生まれる
- 仕事の全体像を把握する
- お客様の動きを見て、先手で動く
- チームで切磋琢磨することが成長を早める
- Column 学生時代の私への指導方法
- 第1章のまとめ
- 第2章 【吉野家バイト式経営術①】地道に結果を出し続ける営業術
- 重要度が高く、かつ緊急度が低い仕事こそ真っ先に取り組む
- 話すことが苦手でも必ず変わることができるロールプレイ
- 営業は定型文の暗記から始めよう
- 「日次決算」を応用して在庫管理の品質改善
- 自社における優先順位の決め方
- 価格設定は徹底した原価計算から
- 言いなりにならず、言葉の真意を汲み取って対応する
- 商品種を減らすことが業務簡素化への第一歩
- 取引は1社だけに頼らない
- Column 矛盾を正常に機能させる
- 第2章のまとめ
- 第3章 【吉野家バイト式経営術②】マニュアルとロープレをフル活用する社員教育
- 社員教育は緊急性は低いが重要性は高い
- 全従業員が誰でも対応できることが理想
- マニュアルはロールプレイとOJTで実践してみる
- マニュアルが必要なポイントを絞る
- 業務の「見える化」で課題発見と業務改善
- 百聞は一見にしかず。動画、写真を有効に使う
- 苦手な電話対応を繰り返しのロールプレイで克服
- トラブル発生前に不安全行動を是正
- Column 「また、社長が同じこと言っている」
- 第3章のまとめ
- 第4章 【吉野家バイト式経営術③】社員のモチベーションを上げるコミュニケーション術
- 仕事のモタモタを気軽に話せる環境づくり
- 無理に面白いことやうんちくを言わなくていい
- 悪い報告でも、まずは「ありがとう」と伝える
- 社員と話すことで定着率が向上する
- 現場へ出向き、知る・分かることで会話が生まれる
- 現場のルールは現場と相談して決める自腹を切って社員にごちそうをしよう
- 部下に働いてほしければ、まず自分が働こう
- Column 言葉の遣い方
- 第4章のまとめ
- 第5章 【吉野家バイト式経営術④】丸く収まる、ビジネスのトラブル対処術
- トラブルにすぐ対応できる体制を構築しておく
- 是々非々の対応が信頼を生む
- 担当者不在時のトラブルには上司や社長が対応する (ドタキャン対応は社長自ら)
- 上司同行で謝罪に行くことが生のロールプレイ教材になる(同行謝罪はこちらにも相手にも効果的)
- 専門外の時はお客様に頼るのも手(トラブル対処はお客様と共に)
- 角の立たない言葉遣いでトラブルを未然に防ぐ
- Column 経験という絶対値
- 第5章のまとめ
- 第6章 【吉野家バイト式経営術⑤】事業を拡大するためのお金と数字の管理術
- お金や数字はダブルチェックが基本
- 社員の誰もが会社の数字を見られる体制
- 収支改善のカギは「細分化」
- 「細分化」はポイントを絞って行う
- 細分化した結果をどう読み解くか? どう生かすか?
- 利益を出したら内部留保をつくり、資金繰りに備える
- 最優先にするのは資金繰りではなく、営業と社員教育
- 大きくなってもつぶれない会社をつくるには
- Column 「内部留保」の考え方
- 第6章のまとめ
- おわりに
書籍紹介
吉野家でのアルバイト経験から学ぶ経営の原点
野村孝博氏は吉野家のアルバイト経験から得た知識と技術を、自社の経営に生かすことでV字回復を実現しました。学生時代に吉野家で働いた経験が、彼の経営哲学の基盤となっています。
優先順位の管理
仕事の「優先順位」を効果的に操る方法を紹介。重要度と緊急度のマトリックスを用いて、どの業務を優先すべきかを明確にします。特に、接客やお客様対応のような重要度と緊急度が高い業務をどう処理するか、具体的な手法が解説されています。
細分化による問題解決
案件が複雑で対処に困ったときは、問題を細分化する方法を提唱。細かい部分に分けることで、全体の問題をより管理しやすく、解決策を見つけやすくします。
対人技術の重要性
人材育成やコミュニケーションにおいて、丸く収める技術の重要性を強調。トラブルを最小限に抑えるための戦略や、社員同士の良好な関係を築くためのコミュニケーション術が詳細に語られます。
マニュアルと実践による全員戦力化
マニュアル、ロールプレイ、実践の3つの要素を組み合わせることで、全員が戦力になる教育手法。吉野家で培われたこの手法が、どのように自社の社員教育に活かされているかを示します。
ビジネス戦闘力の向上
これらの方法を実践することで、ビジネスにおいての戦闘力が向上することを主張。具体的な事例を通じて、野村氏がどのようにして会社の業績を改善し、トラブルを半減させたかが説明されています。
実践的な経営手法
吉野家での経験を基にした実践的な経営手法を紹介しており、特に中小企業の経営者やリーダー、さらには新たなビジネス戦略を探求する人々にとって有益な指南書です。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
現場ルール
吉野家のマニュアルには「力ずくでモノを扱わない」というルールがあります。これは、使用する機器がさまざまあり、思い通りに動かないときの対処として、まずは周囲のスタッフに聞いてみるという意味だと解釈しています。
今の運送会社に入社したとき、事故をなくすための原因を自分なりに考えて、特定の行動を禁止するルールを決めました。しかし、いざ自分が作業すると、自分が率先して決めたルールを破ってしまったのです。現場のことを理解していない人間が決めたルールというのはろくなものではありません。
そのルールが作業環境に適しているかの検証は容易ではありません。現実的なものかどうかを検証しなければ、従業員に過度な負担を強いることになります。負担を感じながらもルールを守れれば良いのですが、ルールを守らなくなると人間関係のトラブルや無法状態になることもあり得るのです。
対外的なルールや取り繕うためのルールをつくるのはNGです。。