※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
目次
書籍情報
全災害対応!
最新子連れ防災BOOK
ー被災ママパパ1648人と作りました
冨川万美
特定非営利活動法人(NPO法人)ママプラグ理事。同法人アクティブ防災事業代表。
PR会社を経て、フリーランスに転向。東日本大震災の支援活動を機にNPO法人ママプラグの創設に携わる。
祥伝社
- まえがき
- 防災の基本姿勢
- 1 そのとき、どうやって身を守ったか
- 被災ママパパの声「あのときこうだった」
- とっさのときの身の守り方
- こんな場所で被災したら?
- 被災ママパパ体験談01-08
- COLUMN 被災証明書と罹災証明書
- 2 体験談に学ぶ本当に必要な防災とは
- 被災ママパパの声「災害のあとはこうなった」
- 被災ママパパ体験談09-14
- 今すぐできる10のこと
- 被災体験から学ぶ防災術01-08
- 被災体験に学ぶ「あれがあってよかったグッズ」
- スマホにいれておきたいアプリ
- COLUMN 女性と子ども防災
- 3 オーダーメイドで考える防災
- 本当に必要な防災を考える01
- 安心して暮らす。そのために必要な「モノ」を考える
- 安心して暮らす。そのために必要な「想像する防災」
- オーダーメイド防災 状況別に考える
- オーダーメイド防災 グッズ別に考える
- オーダーメイド防災 避難バッグの考え方
- オーダーメイド防災 防災にも時代性がある
- オーダーメイド防災 調べておくと安心
- オーダーメイド防災 必要に応じて検討する
- オーダーメイド防災 知っておくと安心
- 本当に必要な防災を考える02-03
- COLUMN ペットの防災
- 4 もう一歩先へ自ら動く防災
- 体験談から実践するわが家の防災01-10
- COLUMN 高齢者の防災
- 5 医療従事者に聞く災害時に必要なこと
- 医師からみた防災
- 災害医療の視点で考える01-12
- あとがき
- 防災お役立ちサイト
書籍紹介
子連れの家庭が直面する災害時の課題に特化して書かれており、防災対策を考える上で非常に実用的です。特に、被災経験を持つママやパパの声を反映した内容は、理論だけでなく実体験に基づいたアドバイスが満載です。
実用的な防災策
- 最新の防災情報:
- 防災の知識は日々更新されます。この本は、最新の情報を網羅しており、地震、豪雨、台風などあらゆる災害に対応する方法が記載されています。
- 子連れ家庭向け
- 子供がいる家庭特有の問題、例えば子供の安全確保や心理的なケア、子供向けの防災グッズの準備など、一般的な防災書ではカバーされない部分を詳しく解説。
- 実体験に基づくアドバイス
- 1648人の被災ママパパの体験談が反映されているため、ただの理論ではなく、実際の災害時に何が必要かがよくわかります。
災害時で困ることの対応策
- 防災グッズの選び方
- 子供向けの防災グッズリストが非常に参考になります。例えば、液体ミルクや紙おむつの備蓄、防刃手袋など、通常の防災セットでは考えつかないものも含まれています。
- 避難所での生活
- 避難所での生活を想定した準備や心構え。特に子供がいる場合のストレス管理や、子供が楽しめるような工夫などが書かれています。
- 心理的な準備
- 災害時のパニックや恐怖をどう乗り越えるか。子供にどう説明するかなど、心理的な側面も重視されています。
家族で災害対策を考えよう
この本は、防災意識を高めるだけでなく、実際に行動に移すための具体的なステップを提供してくれます。特に子供がいる家庭では、ただでさえ忙しい日常の中で防災準備を怠りがちですが、この本を読むことで、家族全員が安心できる環境を作るためのインスピレーションを得ることができます。
災害はいつどこで起こるかわかりません。でも、準備することでそのリスクを減らすことができます。『全災害対応!最新子連れ防災BOOK』は、そんな家族の防災計画をサポートする一冊です。ぜひ手に取って、家族の安全を考えるきっかけにしてみてください。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
災害時の子どもの守り方
前提として、子どもを守るには「大人が無事」であることが大切です。子どもと一緒に生き残る行動をしていください。
震度7クラスの地震では揺れが収まるまで、ほとんど何もできません。スマホなどの緊急コールからの数秒間で、子どもを抱きかかえて家具などが倒れたりする危険性のない場所やテーブルの下に移動することは可能です。別室に子どもがいる場合も、まずは自分の安全を確保することが先決です。
歩ける子どもも抱っこで避難
小さな子どもが歩いて避難するには、ガラスの破片や道路の隆起などがあり困難です。突風で物が飛んでくることもあります。人波にもまれて、つないだ手を離してしまうこともあるでしょう。子どもには靴を履かせることを忘れずにしてください。また、冠水なども想定されますので、ベビーカーで避難することはできないと考えるのが普通でしょう。普段から、ベビーカーの中に抱っこ紐を1本入れておいてください。
はぐれたときを想定する
子どもとはぐれないようにすることが大前提ですが、子どもがひとりになった場合にも安全を確保する備えも必要です。子どもが普段持ち歩くバッグの中に、名前や年齢、連絡先、アレルギーの有無などを記載したパーソナルカードと、母子手帳のコピー、健康保険証のコピーなどを入れておくと安心です。
必要なものを備える
東日本大震災のとき、宮崎県の車の中で被災しました。幸い家族も自宅も無事でしたが、ライフラインがすべてストップし、ガソリンもなく、水が出るまでの約1ヶ月は本当に地獄でした。
その後、しばらくは防災中毒になり、アウトドア用品や普段は絶対に食べないであろう非常食などを買い集めてしまいました。
備えた食材は賞味期限が切れ、防災グッズは点検することなく収納の奥に追いやられ、なにより防災グッズが邪魔なので嫌気がさしてきます。
防災も続けていけなければ意味がありません。モノを適切に持つミニマムな暮らしや、普段から片づけておくこと、普段から食べているもので災害時も対応できる工夫を学ぶことで、日常を犠牲にすることなく気持ちの良い暮らしができています。
レジ袋で簡易オムツを作る方法など、確かに知っておくといざというときに役立つかもしれませんが、普段から使っているオムツを1ヶ月分備える方が安心でしょう。子連れの家庭では、使い慣れているものや必要なものを必要な量だけ備えておくほうが安心なのです。
家族ルール
SNSのアカウントは複数用意
電話がつながらないときに繋がりやすいのが、SNSです。SNSでひとことメッセージを残すだけで、自分の居場所や状況を伝えることができます。
連絡拠点を設ける
遠方に住む親せきなどの連絡先をメモしておくことで、連絡拠点を設けることができます。別の県に住む実家の固定電話になら繋がるといった状況もあります。その実家から保育園などに連絡をとってもらうことができるでしょう。
集合場所を決める
時間がかかっても家族がひとつの場所に集まれるように、最終避難場所を決めておきましょう。
171を使えるようにする
ネット回線が通じなくなった時に頼るのは「災害用伝言ダイヤル(171)」です。公衆電話から無料でかけれら、ガイダンスに従って操作すると、30秒の伝言が残せます。
171を体験利用できる防災週間や正月の三が日があります。家族で体験しておくと、災害時にも活用することができるでしょう。