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目次
書籍情報
一生役立つ きちんとわかる解剖学
筋肉・骨・からだのしくみ
発刊 2024年6月25日
ISBN 978-4-7916-3271-8
総ページ数 287p
橋本尚詞
東京慈恵会医科大学解剖学講座教授を経て、現在は客員教授・特別URA。
西東社
- はじめに
- この本の使い方
- 1章 30分でわかる! 解剖学の基本のき
- そもそも解剖学って何?【解剖学とは】
- 人とほかの動物の体の違いって?【人の体の特徴】
- 骨がないと人間はどうなるの?【全身の骨格】
- どうして人間の体は動くの?【関節のしくみ】
- 筋肉ってどんなもの?【筋肉の役割】
- 運動によって筋肉のつき方は違う?【運動と筋肉】
- 筋肉の名称にはどんな意味があるの?【筋肉の名称】
- 神経って何?どこにあるの?【神経の動き】
- 解剖学でよく使われる漢字と概念【骨・筋肉編】
- 2章 ホントのことが知りたい! 解剖学の最新常識
- 上半身ってどこおのこと?【体の区分】
- 筋肉っていくつあるの?【筋肉の数】
- いちばん大きな筋肉と小さな筋肉は?【筋肉の大きさ】
- 筋肉の中ってどうなっているの?【骨格筋の構造】
- 筋肉ってどんな形をしているの?【筋肉の形状】
- 筋肉にはどんな種類があるの?【筋肉の種類】
- 筋肉痛は筋肉が大きくなるサイン⁉【筋肉の発達】
- 筋トレをすれば筋肉は大きくなる?【筋肉の材料】
- 筋肉の起始・停止って何?【起始と停止】
- 女性・男性にしかない筋肉はあるの?【筋肉と骨の性差】
- 人には何個の骨があるの?【骨の数】
- 骨ってどんな形をしているの?【骨の形状】
- 骨の中ってどうなっているの?【骨の成分と構造】
- 骨はつくられ続けているの?【骨代謝】
- 歯って骨なの?【骨の構造と性質】
- 関節はどんなふうに動くの?【関節の形状と動き】
- 腱と靱帯の違いって何?【腱と靱帯】
- 運動しているとき値は早く流れる?【血液量のしくみ】
- 心臓がドキドキしすぎるとどうなるの?【心拍】
- 食べたものってどう消化されるの?【消化のしくみ1】
- 逆立ちしても食べることはできる?【消化のしくみ2】
- 腹式呼吸ってどういうしくみ?【呼吸のしくみ】
- おしっこ・うんちを出すのは何筋?【排泄と筋肉】
- 赤ちゃんを押し出すのはどこの筋肉?【出産と筋肉】
- 運動神経ってどこにあるの?【運動神経と感覚神経】
- 頭を動かしても視野がぶれないのはなぜ?【ものが見えるしくみ】
- 筋肉と皮膚はつながっているの?【皮膚組織】
- 解剖学でよいく使われる漢字と概念【方向・面編】
- 3章 筋肉の作用と特徴
- 骨格筋の動き
- 頭頸部 表情をつくる筋肉
- 頭頸部 あごを動かす筋肉
- 頭頸部 頭や首を動かす筋肉
- 前頭筋
- 後頭筋
- 眼輪筋
- 鄒眉筋/鼻根筋
- 口輪筋/頬筋
- 口角挙筋/笑筋
- オトガイ筋/口角下制筋
- 側頭筋/咬筋
- 舌骨上筋群
- 舌骨下筋群
- 胸鎖乳突筋
- 広勁筋
- 前斜角筋
- 中斜角筋/後斜角筋
- 椎前筋群
- 後頭下筋群
- 胸部 肩甲骨や腕を制御する筋肉
- 大胸筋
- 小胸筋/鎖骨下筋
- 前鋸筋
- 外肋間筋/内肋間筋
- 横隔膜
- 腹部 姿勢を正して内臓を守る筋肉
- 腹直筋
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
- 腹横筋
- 腰方形筋
- 骨盤底筋群
- 背部 脊柱を支える背中の筋肉
- 僧帽筋
- 広背筋
- 頭板状筋
- 勁板常勤
- 肋骨鋸筋
- 上後鋸筋/下後鋸筋
- 肩甲挙筋
- 大菱形筋/小菱形筋
- 脊柱起立筋
- 黄突棘筋群
- 上肢 書く・運ぶ・操る筋肉
- 三角筋
- 肩甲下筋
- 大円筋
- 小円筋
- 棘上筋
- 棘下筋
- 上腕二頭筋
- 上腕筋
- 烏口腕筋/腕橈骨筋
- 上腕三頭筋
- 肘筋/回外筋
- 円回内筋
- 方形回内筋
- 橈側主根屈筋/尺側手根屈筋
- 長掌筋
- 尺側手根伸筋
- 長橈側手根伸筋/短橈側手根伸筋
- 浅指屈筋/深指屈筋
- 長母指屈筋
- 長母指外転筋
- 短母指伸筋/長母指伸筋
- 総指伸筋
- 小指伸筋
- 示指伸筋/虫様筋
- 掌側骨間筋/背側骨間筋
- 母指球筋群
- 小指球筋群
- 下肢 歩く・走る・跳ぶ筋肉
- 腸骨筋
- 大腰筋/小腰筋
- 大殿筋
- 中殿筋
- 小殿筋
- 梨状筋
- 上双子筋/下双子筋
- 内閉鎖筋/外閉鎖筋
- 大腿方形筋
- 大内転筋
- 長内転勤/短内転筋
- 恥骨筋
- 薄筋
- 大腿四頭筋
- 大腿直筋/内側広筋
- 外側広筋/中間広筋
- 大腿筋膜張筋
- 縫工筋
- 大腿二頭筋
- 半腱様筋/半膜様筋
- 下腿三頭筋
- 腓腹筋/ヒラメ筋
- 前脛骨筋
- 長母指伸筋/長趾伸筋
- 後脛骨筋
- 長趾屈筋
- 長母指屈筋
- 超腓骨筋/胆腓骨筋
- 膝窩筋/足底筋
- 短母趾伸筋/短趾伸筋
- 短母趾屈筋/短趾内転筋
- 母子外転筋/短趾屈筋
- 虫様筋/足底方形筋
- 4章 骨と関節の機能
- 頭蓋骨
- 脊柱
- 骨盤
- 肋骨/胸骨
- 上肢の骨
- 手の骨
- 下肢の骨
- 足の骨
- 環椎後頭関節
- 正中環軸関節
- 肩関節
- 肘関節
- 股関節
- 膝関節
- 手関節/足関節
- 5章 けがの症状と対処
- 応急処置の基本のき
- 骨折
- 脱臼
- 捻挫
- 打撲
- 肉離れ
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腱断裂
- 足底腱膜炎
- よくあるスポーツ障害
- オスグッド・シュラッター病
- 半月板損傷
- ジャンパー膝/ランナー膝
- シンスプリント/野球肩
- 野球肘/テニス肘
- 暗記にも役立つ! 筋肉リスト
- 書き込んで使おう! 全身の骨格図
- さくいん
書籍紹介
解剖学の基礎を丁寧に解説
解剖学の基礎をわかりやすく解説することを目的としています。筋肉や骨、内臓など、体の主要な構造を図解とともに紹介しており、専門的な知識がなくても理解しやすいよう工夫されています。解剖学を初めて学ぶ人にとっても、既に知識がある人にとっても、新たな発見があることでしょう。
充実した図解と写真
視覚的な理解を深めるために、本書には多くのカラーイラストや写真が使われています。特に筋肉や骨の構造を詳細に描いた図解は、具体的な位置や機能を理解するのに非常に役立ちます。これにより、読者は自分の体の内部構造をよりリアルにイメージできるようになります。
実生活に役立つ情報満載
解剖学の知識が実生活にどのように役立つかについても、本書は具体的な例を挙げて説明しています。たとえば、スポーツや日常生活での動きにおいて、どの筋肉がどのように働くのかを知ることで、より効果的なトレーニングや怪我の予防が可能になります。また、健康維持や病気の予防にも役立つ情報が満載です。
専門家の監修による信頼性
解剖学の専門家である橋本尚詞氏の監修のもと作成されており、情報の正確性と信頼性が保証されています。橋本氏の豊富な知識と経験が詰まったこの一冊は、読者にとって価値のあるリソースとなることでしょう。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
解剖学は身近な学問
自分の体には約200個の骨と約400個の筋肉があり、それぞれが特定の場所で役割を果たしています。解剖学はこの体の構造を学ぶ学問です。
体の構造を理解すれば、正しい動かし方もわかるようになります。解剖学を学ぶことで、効率よく運動することができるでしょう。
まぎらわしいのが、解剖学は人体の「形」を学ぶ学問であるのに対して、人体の「機能」を学ぶのが生理学です。生理学は、人体を構成する組織や器官、細胞の活動とそのメカニズムを研究します。
シックスパック
腹部の中央を縦に走る平たくて長い筋肉は、一般的に腹筋と呼ばれています。この腹直筋を鍛えることで、筋肉が6つに割れたような「シックスパック」ができます。これは、腹直筋を横断する「腱画」と、横に走る「白線」という線維の集まりによって、筋肉の割れ目が見えやすくなるためです。
腹直筋を鍛えると、姿勢が良くなります。この筋肉は上体を起こす際に強く働き、正しい姿勢を保つ役割も果たします。また、腹直筋を鍛えることでスタイルが良く見え、骨盤が正しい傾きになるよう支えられるため、腰痛を予防する効果もあります。さらに、便秘の改善にもつながります。
一方、腹直筋が弱まると、骨盤が正しい角度に保たれず、反り腰になりやすくなります。腰椎のカーブが強くなり、前傾姿勢が続くと腰への負担が増えるのです。
肩関節
肩関節は、肩甲骨と上腕骨がつながる関節のことを指し、正式には肩甲上腕関節といいます。
肩関節は、腕をぐるぐると回せるなど、さまざまな動きができる人体の中でもっとも可動域が大きい関節です。これは、上腕骨の骨頭が半球形であり、それを受ける肩甲骨の関節窩が丸く浅いためです。
また、肩関節は鎖骨や肩鎖関節、胸骨とも関わっています。
適切なRICE
作者: 梅みんつ
外傷を追ったらすぐに適切なRICE処置を行いましょう。痛みやはれを抑え、血管・神経の損傷の悪化、周辺の細胞への影響を最小限にすることができます。ただし、頭・首・背中のけがや大量出血・脱臼・骨折などの著しい変形、けいれん発作など、重症が疑われるときは、すぐに救急車を呼び、むやみに動かさないようにしましょう。
STEP① Rest(安静)
けがをしたという心理的ショックをやわらげるために座ったりして休ませる。場合によっては、包帯やテーピング、対尾るや添木などで幹部を固定する。
STEP② Ice(冷却)
アイスパックなどで15~20分冷やします。患部の感覚がなくなったらはずし、痛みが出てきたら冷やすを繰り返します。患部のはれや内出血を抑え、周囲の細胞への悪影響も最小限にすることができます。受傷から1~2日ほどは繰り返すと効果的です。
STEP③ Compression(圧迫)
テーピングや弾性包帯などで軽く圧迫気味に固定します。強く巻きすぎると血流が悪化するので、ときどき指先の感覚があるかどうか、皮膚・爪の色が青くなっていないかなどをチェックして、きついようならゆるめましょう。
STEP④ Elevation(挙上)
患部を心臓より高い位置にします。内出血によるはれを軽減しましょう。