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目次
書籍情報
図解即戦力
物流業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書
【改訂2版】
発刊 2021年2月16日 初版
発刊 2024年2月6日 改訂2版
ISBN 978-4-297-13925-4
総ページ数 223p
ロジ・ソリューション株式会社
大手総合物流企業のセンコー株式会社から2008年に分社化された物流コンサルティング会社。
技術評論社
- Chapter1 物流のきほん
- 01 物流とは
- 02 商流と物流の違い
- 03 物流業界の市場規模
- 04 営業物流と自家物流
- 05 物流の6つの機能
- 06 輸送とは
- 07 保管・荷役とは
- 08 包装・流通加工とは
- 09 情報システムとは
- Chapter2 移り変わる物流会社の役割
- 01 二極化する物流事業者
- 02 物流からロジスティクスへ
- 03 経営戦略とロジスティクス戦略
- 04 サプライチェーンの最適化
- 05 物流ネットワークの基礎知識
- 06 物流ネットワークの最適化
- 07 高まる物流センターの役割
- 08 巨大化する物流センター
- 09 物流子会社とは
- 10 サードパーティ・ロジスティクス(3PL)
- 11 元請と3PLの違い
- 12 経営資源を持たない物流事業者
- 13 物流の周辺事業
- Chapter3 物流担当者が知っておくべき基礎知識
- 01 潜在化しがちな物流コスト
- 02 販売価格と物流費の関係
- 03 物流サービスと物流コストの関係
- 04 物流コストとは
- 05 物流コストは上流から考える
- 06 輸送で利益を生む
- 07 トラック運送の原価構成
- 08 物流センターの原価構成
- 09 物流管理とは
- 10 KPI(重要業績評価指標)による物流コストの把握
- 11 在庫管理
- 12 物流コンサルティング
- 13 物流改善に必要なマネージャー
- Chapter4 業態別の物流のしくみ
- 01 製造業(自動車)の物流
- 02 製造業(化学品)の物流
- 03 住宅建材の物流
- 04 卸売業の物流
- 05 アパレルの物流
- 06 ドラッグストアの物流
- 07 コンビニエンスストアの物流
- 08 食品スーパーマーケット(冷凍・冷蔵)の物流
- 09 EC(電子商取引)の物流
- Chapter5 一歩先を行く物流業界の先進企業
- 01 物流業界の先進企業
- 02 日本通運(総合物流企業)
- 03 センコー(総合物流企業)
- 04 日立物流(総合物流企業)
- 05 丸和運輸機関(中堅物流企業)
- 06 ヤマト運輸(宅配便企業)
- 07 西濃運輸(特別積合せ貨物運送企業)
- 08 ホームロジスティクス(物流子会社)
- 09 ニチレイロジグループ本社(物流子会社)
- 10 ASKUL LOGIST(物流子会社)
- 11 三菱倉庫(倉庫企業)
- Chapter6 物流を支える最新技術
- 01 イノベーションの変遷
- 02 物流の課題解決に必要なIT
- 03 倉庫管理システム(WMS)
- 04 輸配送管理システム(TMS)
- 05 仕分け技術
- 06 保管技術
- 07 運搬技術(AVG)
- 08 先端技術①:IoT・ビッグデータ
- 09 先端技術②:自動化・無人化
- 10 先端技術③:5G(第5世代移動通信システム)
- 11 先端技術④:隊列走行・自動運転
- 12 先端技術⑤:予測分析
- 13 先端技術⑥: AI(人工知能)
- 14 AIやビッグデータによる需要予測①
- 15 AIやビッグデータによる需要予測②
- 16 事務業務と配車業務の効率化
- 17 Society5.0時代の物流
- 18 立体工業団地(先進物流拠点)
- 19 デジタルトランスフォーメーション(DX)と物流①
- 20 デジタルトランスフォーメーション(DX)と物流②
- Chapter7 労働環境改善に向けた取組み
- 01 物流に関連する法律
- 02 貨物自動車運送事業と貨物利用運送事業
- 03 規制緩和による業界の構造改革
- 04 規制緩和の光と陰(零細事業者の実態)
- 05 物流に関連する法改正
- 06 荷主勧告制度とは
- 07 働き方改革とホワイト物流
- Chapter8 物流の現状の課題と将来の展望
- 01 物流ニーズの変化
- 02 日本の物流サービスは世界一
- 03 ドライバー不足と高齢化
- 04 小口多頻度化と積載率の推移
- 05 生活の変化に対応する物流
- 06 現在の最先端物流
- 07 今後の物流のあり方
- 08 将来のSCM統合需給管理
- 09 将来の物流センター
- 10 共同化による資産の有効活用
- 11 持続可能性のある物流へ
- 12 事業継続計画の重要性
- 13 強い物流へ
- 14 これからの経営の考え方
- 15 物流業界に必要とされる人材
陸運、海運、倉庫の企業ランキング
陸運業界 売上高ランキング
NO. | 企業名 | 特徴 | 売上高(百万円) | 決算期 |
---|---|---|---|---|
1 | NIPPON EXPRESS ホールディングス | 総合物流最大手 空運業での輸出入など国際複合輸送に強み | 2,618,659 | ’22年12月期 |
2 | ヤマト ホールディングス | 宅配便トップ 集配網と配送品質に定評 アジアにサービス拡充 | 1,800,668 | ’23年3月期 |
3 | SG ホールディングス | 物流大手 子会社の佐川急便は宅配便国内2位 企業向け配送に強み | 1,434,609 | ’23年3月期 |
海運業界 売上高ランキング
NO. | 企業名 | 特徴 | 売上高(百万円) | 決算期 |
---|---|---|---|---|
1 | 日本郵船 | 貨運業界リーダー 総合海運会社 陸上、航空サービスも展開 | 2,616,066 | ’23年3月期 |
2 | 商船三井 | 総合海運大手 タンカーなど輸送船とLNG船の保有は国内最多 | 1,611,984 | ’23年3月期 |
3 | 川崎汽船 | 海運大手3社の一角 自動車運搬船に強い 資源を輸送するバラ積み強み | 942,606 | ’23年3月期 |
倉庫業界 売上高ランキング
NO. | 企業名 | 特徴 | 売上高(百万円) | 決算期 |
---|---|---|---|---|
1 | 三井倉庫 ホールディングス | 倉庫大手 文書保管・海外展開に強み M&Aで家電物流を拡充 | 300,836 | ’23年3月期 |
2 | 三菱倉庫 | 倉庫大手 陸上・港湾・国際輸送に強み 不動産が利益源 | 300,594 | ’23年3月期 |
3 | 住友倉庫 | 倉庫大手 港運業務を柱に内外一貫輸送 不動産開発にも力を入れている | 233,948 | ’23年3月期 |
自動搬送機AGV
肉体的な負担を軽減するものとして台車やパレットハンドリフト、フォークリフトなどがあります。最近では、作業者の操作を必要としないベルトコンベアや自動搬送機AGVなどが導入されています。
AGVの技術的進歩が目覚ましく、屋内に限らず屋外でも稼働できるものもあるのです。
そして、AIが搭載されたAGVでは、ソフトなどの制御により、自立走行が可能なものがあります。今後も成長していく分野でしょう。
人が運ぶサービスのニーズ
人間の労働力に依存する労働集約型産業から装置産業へと転換していくことが予想されます。
ドローンや自動運転などの技術が研究されているとはいえ、簡単には変革できません。
技術の進歩が追いつく前に、物流へのニーズは高度化しています。ある通販では受注後1時間で自宅に届けるサービスもあるほどです。
問題は、指定時間に配送しても留守のために再配送となる場合が12%近くに上っていることです。その労力はドライバー6万人に相当します。
便利さは一度知ってしまえば常態化します。そのニーズに終わりはありません。
日本の労働生産性はG7諸国のうち最下位で、アメリカの6割弱しかないのです。過剰なサービスが、生産性を低下させています。ニーズについては、一度問い直してみる必要がありそうです。
ドライバー不足
1990年代からの規制緩和による影響が大きいです。激烈な貨物争奪戦が繰り広げられた結果と言えます。
しかし、トラック運送事業者は競合他社に打ち勝つために、安い運賃で、短いリードタイムと時間指定による配送を行うなど、厳しい労働環境となっています。
マーケティング機能が弱く、価格設定が不十分であるため、生産性が悪化し、ドライバーの就業時間が長期化しました。
時間当たりの賃金が低いため、若年層の就業が少なく、高齢化も進んでいます。適切なコストで安定的な物流が求められるため、早急な対策が必要です。