※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
書籍情報
避妊男子
発刊 2023年9月10日
ISBN 978-4-7634-2080-0
総ページ数 168p
ギヨーム・ドーダン(Guillaume Daudin)
AFP通信の法務部門。最近のフェミニズムに感化され、男女の格差がいまだに広がる社会における男性としての立場を問い続けています。
ステファン・ジョルダン(Stēphane Jourdain)
フランス・インター(France Inter)の電子部門編集長。社会変動を20年間追い続けています。
キャロライン・リー(李・文婷)(Caroline Lee)
中條千晴
花伝社
- ARDECOM**
- 男性と生殖
- ホルモン
- 男性用避妊術
- 精子像
- ホルモンによる
- 様々な避妊術
- コンドーム
- パイプカットに関する質問あれこれ
- 生殖をストライキ
- フランス的な父性とは
- 子なし
ヒートパンツ
80年代、フランス中で駐車とヒートパンツで避妊を試す男たちがいました。
しばらくはこの盛り上がりが続きましたが、体験希望はあったものの実際に行う人間が少なかったのです。
うまいこといかず、避妊薬のテストステロンジェルの使用などで体に害を及ぼすこともあったことで、風化しました。
ヒートパンツは睾丸温めることで、体温と同じくらいになって精子が作られなく仕組みです。陰茎を穴から通すパンツを着用するため、最初に試着させるときは至難の業でした。しかし、10数人が試したところ、数か月から数年間、彼らは避妊できたのです。
男性側でも避妊ができると兆しが見えてきたころに1985年のエイズの脅威に見舞われ、避妊の話などの話ができにくい雰囲気なってしまって、突然のようになくなってしまったのです。
避妊法の宣伝には、効果があることを示さなければならず、治験が必要です。ヒートパンツの治験をするには140組のカップを1年間観察する必要があります約1億3000万円かかる治験となっています。
男性用ピル
男性用ピルの研究はもう何十年も前からされていました。ホルモンによる精子生産の抑制に初めて言及した論文は1939年にもさかのぼります。1950年代、女性用ピルの発明者の1人であるグレゴリー・ピンカスは男性を対象とした実験も行っていました。
女性への臨床試験で使用したホルモン化合物「エノビッド」を精神疾患を患う8人の男性に試しました。そして、当時のピンカスの結論は「確かな避妊効果がある」という明確なものです。
その後、何十年も治験が行われるようになりました。
1990年世界保健機関が初の世界規模の研究を報告しています。4大陸7カ国で271組の健康なカップルが集められ、これらのカップルの男性に6か月間、週1回、テストステロンを注射するというものです。そこの効果は1486か月の治験中で妊娠は1件のみです。その効果は非常に高く、避妊リング(ヒートパンツ)に匹敵すると考えられています。
しかし、男性は注射されることを極端に怖がることが問題となったのです。女性用のピルの副作用に比べれば、男性用のホルモン剤の副作用は極端に性欲が無くなったり、怒りっぽくなったり、体重が増えたりする軽度のものとなっています。
男性が子作りができなくなることに臆病にならなければ、すべての人が望めば、今日にでも男性用ピルができていたと思います。
24歳、学生、温度法を試す
パンツを試着しに行って、ほぼ毎日、スポーツするときも履いていました。睾丸はわりとすぐ上がってきて、はずかしくはなかったけれど、違和感はありました。
半年後には逆につけていないと、何も履いていない感覚になっていて、パンツ履いていた方がいいと思うようになりました。
精子の数はあっという間に100万個/mlを切り、ほぼ妊娠は無い数にまでなり、安心してパートナーと絆を深めることができたのです。
周りの反応はいまいちです。彼女が女友達に温度法による避妊の話をすると、「そそるの?」「安心できるの?」と否定的な反応があります。
温度法の避妊は最大3年。長期的な研究がなされていないので、予防的な意味合いもあるようです。
パイプカット
パイプカットは男性が不妊になるための施術です。
精巣から精子を運ぶ精管を切断してふさぐ、小規模の手術です。写生はありますが中に精子がないので心配はいりません。10分ほどの施術です。
普通に切開して精管を切る方法と、陰嚢腔鏡で小さな穴から鉗子で精管を取り出して焼灼してチタンクリップで切断端を止める方法があります。切開しない方が、合併症のリスクが少ない施術です。
感想
サイト管理人
2021年には睾丸に超音波をあてることで避妊する道具が話題になりました。男子側で避妊の努力をすることも増えてくると思います。
女性の避妊薬による副作用が強い場合は、男性側で工夫できるようなツールがあってもいいのではないでしょうか。日本だと、ゴムを付けない人間のクズは少ないと思いますが、ヒートパンツなどは暴力的になるなどのデメリットもないので、性欲が強すぎる男性の選択肢として、悪くないとおもいます。
ほぼ、漫画なので、たのしくよんで学べる書籍でした。
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