※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
はじめに
人は、そもそも孤独では生きられない動物です。だから、謙虚に生き、聞く力を養うことが大切なのではないでしょうか。
行動を起こすときに、相手の気持ちも考えて、彼らを不快な気持ちにさせないことも大切です。
医療の現場と福祉の現場で、多くの人の苦しみと向き合い、微力を捧げてきました。そうした経験に照らしてみても、今の時代は傾聴することが必要と感じています。
書籍情報
謙虚に聞く力
松井住仁
医学博士、医師、薬剤師。医療法人社団 成仁会理事長・長田病院院長。
謙虚に生きるをモットーに、工場思考を持たない、我を通さない、他人の話をよく聞くの3つを実践。
宝島社
見えていない
UnsplashのDmitry Ratushnyが撮影した写真
自分の意見があるのに、恥ずかしいから言わないのは、もったいない事です。ただの弱虫と変わりません。
自分の意志を口にして、たとえ人に無視させたり、バカにされたりしたとしても、内なる声では、「よくやった」と自分を誉めることができるのです。いくじなしや卑屈者にならなくて済みます。
他人に「マウントを取る」という言葉がありますが、美しくありません。自分の意見ばかりを主張していては、ちっともかっこよくないのです。だからといって、常に相手を立てて自分の意見は言わない人生も、楽しくありません。
医師として傾聴するようになってから、バランスを肌身に感じることができました。私は7:3という黄金律が理解できます。10のうち7は聞く力が必要なのです。
減私
Image by MetsikGarden from Pixabay
減私とは、私心をなくすころです。
状況を俯瞰し、素直な目で見て、公平な考えでどうすれば全体のために良い結果になりそうかを考えます。進むべき道も見えてくるはずです。
自分を捨てるのではなく、自分の目を自分より高いところに置けることが、客観的に見るということです。
2次元しか知らない虫と、空を飛ぶことができる3次元で生きている鳥では、おいしい実のなる木をどちらが早く見つけることができるのでしょうか。もちろん、空を飛べる鳥には造作もないことです。
目線を上に飛ばすというのは、それに似た話だと思ってください。
組織のエゴがあります。「自分が退けばこの混乱は収まる」と思う局面があるとするならば、私は今の立場を手放すことに躊躇しません。そのような場面で、「自分は残りたい」と思う人が世の中には多いようです。特に立場が上に行けば行くほどそういう人が増えるのは不思議です。
積極的に聞く
スタッフを問い詰めるようなことではなく、ただ聞いていることが多いように思います。
個別の案件であっても、誰かを名指しで貶めるようなことはせず、一般論で語り注意を喚起しているのです。冷静に対処する鍛錬が必要なのだと思います。
できるだけみんなの意見を聞いて、さまざまなデータを集めて、そのうえで判断をしていきます。
世間では、偉くなると自分ではあまり動かない、自分からは連絡を取らなくなる人も多いようですが、それは間違いです。立場上、偉くなるほどに、謙虚力が重要になってくるからです。
自分の目で見て、自分の耳で聞く。必要な意見を聞き、情報を収集します。その手間を惜しんではいけません。説得も、誰かに任せるのではなく、必要だと思うときには自分でするのが、責任感です。
出世を目的にする人生は悲しい
Image by Gerd Altmann from Pixabay
出世自体は悪いことだとは思いません。問題なのは、出世を目的とすることです。
面白おかしく、楽しく仕事をして、その結果、気がつけば出世していたというのが幸せなのではないでしょうか。
そのためには、自分の周りを照らすことが大切になります。自ら修羅場に飛び込み、解決に導く必要があるのです。他人との真剣な関わりを避けてはいけません。
本当の謙虚さとはさまざまな課題にチャレンジして、勝率を上げていき、自己肯定感の基盤を揃えて、周りの状況をしっかりと見定められることで、培われることだと思います。
おわりに
文字通りの謙虚かといわれれば、少しも謙虚ではなかったように思います。
コロナ禍のなかで、私の立場であれば、黙っていてはいけないと思うわけです。そこで「謙虚力」が大切になりました。
謙虚に聞く力がなければ、無血革命はできません。
自己主張は必要です。お互いを認め合ったうえでの主張です。それができる人たちの集まり、要するに謙虚力を持った人たちの集まりこそ、これからの人類のあり方なのではないでしょうか。
感想
サイト管理人
菅元総理が勧める書籍とのことで読んでみました。
菅総理になってから、デジタル庁がやっと創設され、2050年のカーボンニュートラルの宣言でビジネスを刺激し、ワクチン接種の体制を構築、携帯料金の値下げ、最低賃金の引き上げ、不妊治療への保険適用、トリチウム水の処理に言及、方法の決定、現地に行き実際に困っている人の声を傾聴する総理大臣だったと思います。
岸田総理も傾聴を謳っていたはずですが、この本でいうところの謙虚に聞く力よりは、だいぶ手堅い印象があって、スタートアップ支援などの具体的にわかるような政策に関してスロースタートで進めていっているようです。
話を聞くだけでは、事は進みません。バランスを考えていきましょうという書籍でした。
能動的でかつ、聞くこと7割で進めていくという主旨はなかなか自己啓発の本でもない分類です。読みやすいし、誰かに何かを教えるポジションについたら読んでみることをオススメできる1冊になっています。
下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。
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