「選択的シングル」の時代

※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

プロローグ

 20年以上の年月が過ぎても、変わらず幸せそうな暮らしをしている家族がいます。父親は腰が曲がっていますが、変わらず息子と暮らしていて、息子はふたりとも独身で内気で他人と話をしません。

 博士課程の勉強のために移り住んだニューヨークは、私がそれまで知っていた世界とはまったく異なっていました。そこには独身の人たちがたくさんいます。彼らは「大胆で、美しい」人たちに見えたのです。

 結婚生活と独身生活という、対照的な2つの世界に対する私の考えは、あまりにも世間知らずでした。

 読者には、シングルの時代の到来を示す世界の動きと、その背後にあるメカニズムを正しく認識してもらいたいのです。

書籍情報

タイトル

「選択的シングル」の時代

30か国以上のデータが示す「結婚神話」の真実と「新しい生き方」

第1刷 2023年6月13日

訳者 船山むつみ

発行者 山本周嗣

発行 (株)文響社

ブックデザイン 小口翔平、後藤司、畑中茜(tobufune)

DTP 有限会社天龍社

校正 (株)ぷれす

翻訳協力 (株)アメリア・ネットワーク

ISBN 978-4-86651-628-8

総ページ数 445p

著者

エルヤキム・キスレフ

イスラエル・ヘブライ大学の公共政策・政府学部で教鞭を執っています。

出版

文響社

結婚と孤独

Image by PublicDomainPictures from Pixabay

 結婚を支持する人たちは、カップルとして生きること、家族と生きることは、孤独を防いでくれると主張します。

 別離、離婚、配偶者の死亡に終わった場合にあっても、結婚が平均的に見てすぐれた解決策であるでしょうか。30か国で行われた、複数の年齢グループを対象とした欧州社会調査の結果の「孤独指標」を分析しています。80歳に入る手前で、結婚を経験している人の方が孤独を感じているようです。

 幸せを感じている人ほど、結婚を選択しますが、実際に結婚が幸福に影響するかは、残念ながら相関関係がありません。

ひとりでいたい!

UnsplashKalen Emsleyが撮影した写真

 女性の社会進出は、脱物質主義の時代の表明のひとつにすぎません。

 「恋人がいたときは、その人と過ごそうと望む期待と一緒に時間が消えていき、プライベートな時間をもつことはとても難しかったのです」と話すシングルの30代女性がいます。

 結婚率の低下は、個人主義、資本主義、女性の自己実現、といった脱物質主義のメカニズムが原因になっているといえるはずです。

シングルと仕事

Image by Gerd Altmann from Pixabay

 結婚したことのない幸福なシングルの人たちは、核家族を形成することよりも、キャリアによる自己実現を求めること、自分のウェルビーイングを向上させています。

 仕事における満足は、結婚している人たちの場合よりずっと強く、シングルの人たちの全般的な幸福に貢献しているのです。

 罪悪感をもたずにキャリアに集中することを妨げる拘束やプレッシャーは、たいていの場合、結婚している人たちより少ないといえます。

 仕事と結婚していることはロマンチックなことでもありません。恋仲が続かないことだってありし、仕事に燃え尽きることもあります。

「結婚」ありきの政策をやめる

作者: 

 政策立案者はしばしば、結婚関係を推奨するような施策を立案します。

 地方自治体や政策立案者たちは、自分たちが保護しようと誓っているところの人々が非理性的で、有害な行動をとっていると決めつけているようです。

 みたところ、シングルの人たちは、自分の生き方を信じているところがあります。無理に結婚させようとすることは、不当であり非効率です。

 どう考えても、伝統的な婚姻関係は、シングルの人たちを幸福にできるものとは限らないものとなっています。

あとがき

 独身者が家族のいる人に比べて、不利な勤務条件を強いられることを報告しています。上司が忖度してシフトを組んでいるからです。

 独身世帯が増えていることは、日本では常にネガティブな観点で報道されてきました。年金制度の問題も、唐人介護の問題も、少子化のせいにしています。出征数を増やしからといって、年配の人の人数が減るわけではないのです。

 シングルの人たちの人生に明るい光を投げかけているけれど、敵対させるために書いたわけではありません。されもが幸せに生きるためにはどんな社会を目指すべきかを探るための本です。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 シングルも選択肢の1つですので、差別せずに本人に合った仕事のシフトを相談してあげてください。

 少子化対策というよりは、人口動態が国の経済力に影響するので、子どもの数が大切になってくるということなので、シングルの人にも施策をする経済的なメリットが無ければ実現はできなそうな気がします。

 シングルの男性で、そこまで不幸な人はいません。いるとすれば、仕事を頑張りすぎたり、無理な仕事量をこなしている人でしょう。

 高い外食やサブスクに保険といった贅沢なものや搾取されているものを削減すれば、1人の暮らしくらいは無理しなくても稼げます。

 ほんとに、私は独身を楽しんできます。

 下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。

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