※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
目次
書籍情報
脳の地図を書き換える
神経科学の冒険
第1刷 2022年5月20日
訳者 梶山あゆみ
発行者 早川浩
印刷・製本 中央製版印刷(株)
ISBN 978-4-15-210135-8
総ページ数 426p
デイヴィッド・イーグルマン
スタンフォード大学で「脳の可塑性」講座を教える神経科学者。
早川書房
ないなら造ればいい
UnsplashのMaxim Melnikovが撮影した写真
戦後の東京は軍事技術者を新しい任務に配置がえすることにより、数年で社会と経済の様相を転換してみせました。
新幹線と呼ばれる超特急列車の建設に数千の技術者を振り向けさせたのです。空気抵抗のすくない海軍航空機を設計していた者たちが、今度は流線形の車両をつくりました。ゼロ戦を製造していた者たちが、今度は超特急を高速で安全運行させるための車輪や車軸やレールを考案したのです。
もてる資源と武器を平和の道具に変貌させ、いまの需要に合致するように、改造しました。
東京の行ったことは、脳がしていることと同じことです。キーボードを叩くときに考える必要がないから素早く打てます。大元の神経配線を変更すればこうした作業は自動化されるのです。
私たちの脳はそうした技術回診を難なく利用できます。
おもちゃは私たち
Image by Stefan Dr. Schulz from Pixabay
発展著しいVRデザイン界の創造性を脳の柔軟性と組み合わせることで、私は新時代へ足を踏み入れようとしています。
体を変えることが心を変える可能性をもつ点です。女性のアバターになった男性は世話を焼くようなふるまいをしやすく、失った片腕の義手が今までの腕よりも好きなだけグルグルと回り続けることができるのです。
よい死に方をすると得をする
Image by Gerd Altmann from Pixabay
ニューロンは絶えず自分の居場所を探しています。触手を差し出したところに色よい反応が返ってきたら、さらに職種を延ばすのです。
栄養が得られない場合は、細胞はいわばだらしなくしんでいきます。その途中で炎症性物質を細胞から染み出させて周辺領域にもダメージを与えます。これを壊死というのです。
アポトーシスと呼ばれる細胞の壊死の仕方があります。自ら細胞を破壊し潔く死を選ぶことです。これは悪いことではなく、それこそ神経系を形づくる原動力となります。
触手がはっきりすることは、細胞を足すことではなく、取り除くからこそです。同じことは脳でもいえます。
シナプスを超えて
Image by 0fjd125gk87 from Pixabay
あなたが異星人で、初めて人間を発見したとしましょう。
私たちの脳を見てみると流動的なシステムで構成されていることがわかります。人間同士のやり取りを観察していると、ニューロンの形が変化しているのを確認します。何かの経験すると樹状突起が伸びたり縮んだりするのです。神経装飾物質が受容体の働きをしています。新しい入力を受け取るたびにニューロンの内部では分子やイオンが複雑な連鎖反応を起こしながら、計算したり自らを調整したりしています。
あらゆるスケールでパラメータが変化しています。生体システムの中にこれだけの自由度が存在するのだから、記憶を保存する戦略にはいくらでも選択肢があるはずです。
感想
サイト管理人
脳は、頭の中で回路がシッカリ形成されていると情報を素早くやりとりできるようです。攻殻機動隊のような体編成も理論上可能のようで、手首といった小さな部位で義手が、ある分野に関しては健常者の能力の上を行きます。もう、義足も何のハンデともならないかもしれません。
脳がその環境に適応することで新しいアビリティを得ます。話の引き出しが多い人は、物事をシンプルに見ているから、話しに説得力があるし語れているようです。
知ることと行動することで、脳内のグリア細胞が整理されて、ニューロンが情報を扱いやすいということでした。脳の地図を書き換えて、頭の回転を速くする手がかりに読書されてみてはいかがでしょうか。
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