こうして社員は、やる気を失っていく

※ 毎朝、5分ほどで読める書籍の紹介記事を公開します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに

 スタートアップや成長企業のモチベーションを高める取り組みを、自社にそのまま取り入れようとしがちです。

 しかし、会社がモチベーションをを上げようと、むいしきのうちに職場でモチベーションを下げるようなことが日常行われているとしたら、モチベーションを高めるための取り組みは効果を発揮しません。

 社員のやる気を削いでしまう「やってはいけないこと」には共通のパターンがあります。上司と部下のとの会話といった“あるある”の事例と、その解決策を書きました。

 人の気持ちがわからない経営者や管理職、リーダーに、人はついていきません。人の気持ちがわかれば、社員たち自らで会社をより良くすべく動いてくれるのです。

書籍情報

タイトル

こうして社員は、やる気を失っていく

第1刷 2022年5月1日

発行者 杉本淳一

発行 (株)日本実業出版社

印刷 壮光舎

製本 共栄社

ISBN 978-4-534-05921-5

総ページ数 285p

著者

松岡保昌

株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長。

 新たな企業ブランドづくりに取り組んできました。福岡ソフトバンクホークスの球団立ち上げを行い、AFPBB News編集長としてニュースサイトを構築するなどの功績を残しています。

出版

日本実業出版社

働く質を高める

Unsplashkrakenimagesが撮影した写真

 働き方改革は、「働きやすさ」という労働条件の向上に焦点を当てたものにすぎません。求められるのは、社員が「働きがい」をもって仕事に取り組めることです。

 働く質を高める必要があるのです。

働く質を高める基礎条件
●信頼と性善説
●権限委譲・自律性
●心理的安全性
●自主性・コントロール
●関係の質
●政界に応じた報酬

 集団であるべき姿には、全員でアイデアを出し合い、そのアイデアに触発され、さらに次のアイデアが生まれるという図式になります。

話を聞かずに結論を出す

Image by PublicDomainPictures from Pixabay

 「いつものこと」「やっぱりそうなんだ」「そうに違いない」と勝手に決めつけるタイプ、「そういうやつなんだ」と話を鵜呑みにするタイプ、このタイプの人が行っていることは相手を尊重していないことと同じです。

 自分の心配事や、気がかりなことを部下に素直な解決方法を押し付けるのではなく、両方向の解決方法を探るようにいたしましょう。

 人は感情の生き物です。相手ときちんと対話をしたうえで結論を出せば、納得のいく前向きなものになります。

長期的な展望がない

UnsplashSasha Freemindが撮影した写真

 人生設計ができない職場だと、収入うんぬんよりも不安が大きくなります。会社とは異なる活動で人脈を広げたり、視野を広げたりしたい社員もいます。副業を認めない傾向は、忠誠心とは逆効果になることが多いのです。

 人が働くには、報酬などの「外発的動機づけ」はもちろん必要です。そこに「内発的動機づけ」もないと働くことができません。そのためには、「共感」があってこそになります。

・会社が世の中に提供している価値に共感できるか
・会社の社風や求められる働き方に共感できるか

 会社と個人で共感し、モチベーションを維持していかなければ、従業員はやる気を削いてしまいます。

 自分の換金価値を保てるかどうか、70歳まで働くとしたら企業から与えられるキャリアだけでは心もとないのも事実でしょう。個人の人生観が重要な時代です。

 仕事をしながら、今後のキャリアの可能性を知るような、「キャリア自律」を支援する仕組みがあると、自発的にやりがいを持って行動してくれるようになるでしょう。

 これからは、社会や環境の変化に応じて、自分の意志で自由に変化させていく柔軟なキャリア形成と、その支援が求められるのです。

仕事と生活の調和

Image by Engin Akyurt from Pixabay

人は仕事だけでなく、いくつもの役割を担って生きています。
それぞれが抱える状況を理解して、目の前の社員を大切にする。
そのために知っておくべきキーワードは、「ライフ・キャリア・レインボー」
「多重役割」「WIN-WINな関係」です

 経済的自立のために「ワーク」は欠かせませんが、本来「ワーク」と「ライフ」は分けるものではありません。

 ほとんどの人が「職業人」としての役割を果たす時間が多くなってしまっているのではないでしょうか。

 しかし、1人の役割は重なっているものです。「余暇を楽しむ人」の役割も、リフレッシュしアイデアを生むため、健康でいるためには必要な役割になります。

 「学習する人」の役割も必要でしょう。学び、自分の力としていくことが将来をかたりづくることになるのです。

 それ以外でも、「市民」や「家庭人」としての役割を果たさなければなりません。

 そういった役割背負う社員個人に対して「WIN-WINな関係」を築ける仕組みをつくることが大切になります。

あとがき

 社員のモチベーションを高める書籍は、ほかにもたくさんあります。しかし、経営者と社員で実践するには、何か乖離のようなものがあるように感じていました。

 実際、会社と社員には隔たりのようなものがあると言えるかもしれません。

 モチベーションを高めるためにやるべきは、まずモチベーションを下げないことです。

 「やる気」を削いでしまう行為はいけません。

 平気で「やる気」を削ぐ人たちの共通項は、自分がやっていることのまずさに気付いていないことです。

 良くないことを指摘し合って撲滅して欲しいと思います。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 モチベーションを下げる行為の中で、判明しているところから改善しませんか。そんな書籍です。

 他人を変えなくてはならない立場の必要なスキルなのかもしれません。

 よっぽど人が出来ている人でないと、人を尊重しながら生きていくことはできないと思います。全員を尊重することなど不可能です。

 しかし、矛盾するように企業としては、社員に辞められては困るわけですから、社員と会社でWIN-WINの関係を目指さなければなりません。

 世の中の企業内は、ガチで厳しすぎる箱環境にあります。生活を切り離し、仕事で括っているわけですから、どこかで無理が生じているのです。

 自分の人生設計に合った仕事でないと、今の人はさっさと辞めていってしまうでしょう。

 話し合い、上司と部下の双方で評価する、双方でいい方法を探るのは、必須と言えるのではないでしょうか。

 新人が定着していかないのであれば、自分に悪いところがあるのかもしれません。その可能性を、この本で見つけてみてはいかがでしょうか。

 下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。

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