※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
日々の行き詰まりを「解決すべき具体的な問題」としてとらえて、みんな悩んでいます。
しかし、よりよい生活を送る秘訣は、欲望も欠点もない超人になることではなく、「最近の科学知識をもとに問題を解決していく」ことなのです。
目次
書籍情報
タイトル
自分を変える方法
いやでも体が動いてしまうとてつもなく協力な行動科学
著者
ケイティ・ミルクマン
ペンシルベニア大学ウォートンスクール教授。行動科学者。
ウォートンスクールで優秀教師賞を何度も受賞しました。グーグル、米国国防省、米国赤十字社など、数多くの組織に行動変革のためのアドバイスを行っています。
訳:櫻井祐子
出版
ダイヤモンド社
辛いことはやれない
ポイント
●「未来の自分」を信じてはいけない。
●人間は何度失敗しても「次はできる」と考えてしまう。
●大人も子ども楽しくなければやらない。
行動変容への取り組みに関する調査で3分の2以上が、短期的な苦痛のことは考えずに、長期的に得られそうな利益だけを考えることが多いようです。目標追究そのものを楽しくしようとすると答えた人は、26%でした。
これは当たり前のことで、長期的な利益に惹かれるからこそ、目標を目指し、行動を変えようと一念発起するのです。しかし、この「賞品狙い」の姿勢が、間違いのもとかもしれません。
何度失敗しても、失敗から学ぶどころか、今度こそうまくやれるという、バラ色の楽観主義を崩しません。その楽観的に未来をとらえる方法は、現在バイアスを計算に入れないければ続けるのが困難です。考えてみて下さい。「朝5時に走る」と考えただけでぞっとしているようなら、やはりその目標を魅力的には感じないでしょう。
これを踏まえて、心理学者のアイエレット・フィッシュバックとケイトリン・ウーリーは、「意志力を過信するのをやめれば、困難な目標にもっとうまく取り組める」という仮説を立てたのです。
アイエレットとケイトリンは、楽しい食事と楽しくできる運動のコースを勧めたグループと、あたかも健康に良さそうな食事とためになる運動を進めグループとで、継続度合いを実験しました。結果は、楽しさを求める方がずっと良い結果に結びついたのです。
メリー・ポピンズの歌には「どんな仕事にも、楽しいところがあるものよ、楽しみを見つけて指パッチン」この歌が心を引きつけるのは、この教えが腑に落ちるからでしょう。
大人は子どもよりも神経回路が発達しているので、後回しできることが多いです。量に違いはあれど、本質が変わりません。活動に「甘み」を加える方法を探したほうが、もっと前進できるのです。
人は忘れる
ポイント
●覚えたことの半分を20分で忘れる。
●合図付きの計画を立てる。
一度に多くの仕事をこなそうとすればするほど、物忘れはよく起こります。平均的な人が常に把握している仕事や雑事は、驚異的な数です。
朝起きて、歯磨き、水のみ、朝食、薬の服用、着替え、化粧、散歩、子どもお弁当、水筒の用意、仕事の荷物をまとめる、天気によって傘を準備…このすべてを仕事で家を出る前に行わなくてはなりません。
日課や予定にない物事をじっくり考える余裕などほとんどないのです。なので、ほぼいつも何かしら忘れています。
ニューヨーク大学で心理学教授ピーター・ゴルヴィツァーが、学生に対して取り組ませた方法で目標達成率を22%から62%に跳ね上げました。これは、目標を達成する計画に行動を思い出させる特別な合図を結びつける簡単なものです。
合図は日時(火曜日の午後3時)などの単純なものでも、「角にあるミスドの前を通ること」などの複雑なものでも構いません。
時間と手間をかけることによって、記憶に深く刻みこまれるのです。
「コピペ」戦略でうまくいく
ポイント
●自分で「コピペ対象」を見つける。やり方を真似してみる。
1000人以上の規模で、お互いにノウハウをコピペし合うようにしたところ、運動したい大人は運動を増やし、成績を上げたい生徒はうまく予習ができるようになりました。
強制的にノウハウをコピーするように仕向けても効果がありましたが、コピペする戦略を自分から探した方が効果が高いようです。
さいわい、コピペ主義者になるのは簡単です。今後、何かの目標に届きそうにないと気づいた時は、優秀な仲間にやり方を聞いてみましょう。社会的プレッシャーを感じながら仲間に感化されたり、自分で試行錯誤するより、効果が高く、手っ取り早いです。
やればやるほど簡単になる
行動変容を促すための取り組みがポジティブで持続的な効果をおよぼす場合が多いと思います。ですが、いったん取り組みが終わってしまえば、自分や他人がもとの状態に逆戻りし始めるのです。
取り組みが早く終われば終わるほど、大きなリバウンドが待っています。
リバウンドをしないためにも、問題としてとらえていたものを慢性的なものと考えることが大切です。
「状況に合った解決策を選ぶこと」と「問題を慢性的なものとして扱うこと」これが行動変容を続ける鍵となります。
感想
サイト管理人
自分が変わるためのノウハウと、その根拠についてエピソードを交えて説明している書籍になります。
続かないことは、生きていればあります。物販業もトライしてみましたが、つまらなくなってやめてしまいました。やっていれば、楽しくなるはずだと思っていましたが、今考えてみると「次はできる」と考えてしまう典型的なパターンだった気がします。
前もってこのことを知っていたら、物販に使った時間も有効に利用できたかもしれません。
何かをはじめるキッカケが欲しい方は、手に取ってみても良いのではないでしょうか。