※サイト管理人が興味をもった部分を紹介します。
はじめに
実は相続に詳しい税理士は少ないのです。この中で税務署の調査官として様々な事案に触れ、税理士になって多くの相続をみてきた国税OBは、相続の事情を誰よりも知る存在になります。
争いやトラブルは本当に多いです。
毎年、1年間に全国で130万人以上の人が亡くなります。そのうち、財産が一定額を超えて相続税の申告が必要となる人は十数万人いるのです。実際に納税するのは、子どもや配偶者などの相続人になります。相続は他人事ではなく、身近なものなのです。
目次
書籍情報
タイトル
国税OBだけが知っている失敗しない相続
著者
坂田拓哉
経済分野の記者。
サンパウロ新聞、財界展望、週刊文春を経て、現在フリーの記者です。
協力税理士:
秋山清成
阿保秋声
内田誠
内堀郁江
岡田俊明
梶山清児
片山俊彦
杉江延雄
松浦章彦
本橋光一郎
協力弁護士:
坂尾陽
篠田大地
外岡潤
武田秀和
協力者:
星野卓也
本間弘一
松尾企晴
吉原穀
出版
文春新書
苦労する遺言書の作成
相続争いを避けるために遺言書の作成をする人が増えてきました。
自分で書いて保管しておく「自筆証書遺言」だと、悪心を忘れたり、日付を間違えなりして無効になることが多いです。
公証人役場で作成すると手数料がかかってしまうと懸念される方もおられるでしょう。2020年7月10日から自筆証書遺言を法務局が預かってくれることになりました。預かる際に様式を確認してくれるため、法務局へ預けることをおすすめします。
売れない不動産の解決方法
山林を所有する70歳の男性の相続のケースをみてみましょう。
相続税のかからない「相続時精算課税制度」を利用しました。60歳以上の祖母や祖父母が20歳以上の子どもや孫に財産を贈与したとき、受贈者1人につき2500万円まで特別控除(非課税)が認められます。
この制度の利点は、贈与した時点での価格で相続財産に加算されるため、成長している会社の株や、将来価値が上がる物を贈与すると節税になるところです。
相続時精算課税制度で贈与したのは預貯金の3000万円です。
なので、将来、70歳の男性が亡くなった時に残る財産は売れる見込みがない山林だけとなるので、相続放棄ができます。
親が子どもに預貯金をすべて渡してしまうと、親の面倒を看ないという恐れもあります。しかし、売れない家は何をしても売れません。手段は選んでいられないのです。
税理士の選び方
相続税の申告では、依頼した税理士に知識や経験がないため税額が高くなるケースが少なくありません。
税務署は、やり方が間違っていて税額が高くなっていても、税収を減らしたくないし、間違っていても見てみぬふりです。
相続税に詳しい税理士が答える選び方リストを以下にまとめます。
- 不動産を評価するときに現地へ行く税理士がよい
- 名義預金は課税されることを具体的に説明してくれる人がよい
- 面談に行ったときに税理士本人が出てこない場合は、別の税理士を探す
- 相続専門の税理士を選ぶ
- 料金だけで選ばない
- 一律の料金の場合は、追加料金の発生に注意する
家族同意の下で作成すべき遺言書
本人が亡くなった時、開封せずに裁判所に持参して検認してもらうときに、相続人が初めて内容を知って驚くことも多いです。
遺言書は、実は本人の判断だけで書かないほうがいいでしょう。
財産の分配を指定する遺言書だけれど、親子の気持ちがすれ違っている場合が多く、揉めることも多いようです。事前に全員が合意したうえで遺言書を書くことをお勧めします。
長男、長女、娘婿の3人に相続したい場合、娘婿は法定相続人ではないため、相続税が2割加算されてしまいます。長女が娘婿の分を加えて3分の2、長男が3分の1を相続する形にすれば相続税を安くできるのです。遺言書の作成は税の知識も必要とします。
理想の相続を向けるために、家族で早くから話し合い、相続制度を知って上手に利用することが重要となるのです。
感想
サイト管理人
相続する必要がある場合は、家族で話し合い、必要な知識を勉強して、合意できる形をつけましょうということです。
何百万と損をしたくないはずです。稼いで、資産収入が増えるようになり、お金持ちになりました。その遺産で揉めてほしくない。そう考えるかもしれません。
頭の片隅に入れておけば、必要なときにどんな知識が必要なのか解かるのではないでしょうか?
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